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『ネットスキル大戦』  作者: ネコロビン


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第20話 二つの未来

『ネットスキル大戦』


第3部 日本VSオーストラリア


第3話 二つの未来


二発。


レンには。


見えていた。


一発目。


胸。


二発目。


左。


0.5秒後。


二つの弾丸が来る。


レンは。


右へ飛んだ。


銃声。


一発目。


通過。


続けて。


二発目。


砂。


着弾。


「……」


レンは転がったまま銃を構える。


ノア。


遠い。


すでに岩陰へ移動している。


「今の何だよ」


ハルが起き上がる。


《HP 76%》


「二発です」


「それは見れば分かる」


「俺は見えませんでした」


「俺には見えた」


ハルがレンを見る。


「じゃあ避けられるじゃないですか」


「二発とも見えるんだよ」


「?」


レンは立つ。


「一発なら、来ない方へ行けばいい」


砂を払う。


「二発だと、行きたい方にも来る」


ハル。


少し考える。


「ああ」


「十二歳にしては理解早いな」


「六年生です」


「それ関係ある?」


通信。


田所。


『レン!』


銃声。


『そっちどうなってる!?』


「面倒なのがいる!」


『こっちもだよ!』


爆発音。


いや。


銃撃。


連続。


『塹壕入られた!』


アヤ。


『クロエ見失った!』


三枝。


『エミリーも位置変えた!』


レンは前を見る。


ノア。


消えた。


ジャックも。


見えない。


「合流する」


ハル。


「ノアは?」


「今はいい」


「やられましたけど」


「だからだよ」


ハルが少し不満そうな顔。


レンは見る。


「悔しい?」


「はい」


即答。


「じゃあ覚えとけ」


「何を?」


「今の」


レンが走り出す。


「次、同じの食らうなよ」


ハルも走る。


普通に。


数秒。


「遅い」


「誰のせいだ!」


*


塹壕。


田所が角に張り付く。


反対側。


足音。


一つ。


二つ。


田所が指を上げる。


アヤ。


頷く。


三。


二。


一。


田所。


飛び出す。


銃口。


リアム。


真正面。


「来た!」


《SHIELD》


田所が撃つ。


弾丸。


正面。


ダメージが抑えられる。


《LIAM HP 91%》


「やっぱ硬え!」


リアム。


撃ち返す。


田所。


壁へ。


《TADOKORO HP 82%》


アヤが横から出る。


発砲。


リアム。


振り向く。


《HP 74%》


「横は普通か!」


アヤが叫ぶ。


田所。


「分かりやすいスキルだな!」


リアム。


「だろ!」


正面。


田所。


横。


アヤ。


リアムは後退する。


「クロエ!」


返事。


ない。


田所が眉をひそめる。


「……?」


アヤ。


「どこ?」


その時。


背後。


砂を踏む音。


アヤが振り返る。


クロエ。


「ここ」


発砲。


《TACHIBANA HP 71%》


「っ!」


アヤが倒れる。


田所が撃つ。


クロエ。


塹壕の角へ。


消える。


「回り込まれた!?」


リアムが笑う。


「塹壕は道が一本じゃないぞ!」


田所。


「知ってるよ!」


撃つ。


リアム。


《SHIELD》


また防ぐ。


田所が舌打ちする。


前。


リアム。


後ろ。


クロエ。


挟まれた。


*


高所。


三枝。


伏せる。


遠く。


塹壕。


田所。


アヤ。


見える。


クロエ。


一瞬。


「いた」


照準。


その瞬間。


0.5秒ではない。


普通の。


銃声。


三枝は反射で頭を下げる。


岩。


弾ける。


「またか!」


エミリー。


どこか。


見ている。


三枝は動けない。


頭を出せば撃たれる。


だが。


出さなければ。


田所たちを援護できない。


通信。


「レン、まだか!」


*


「見えた!」


レン。


砂丘の上。


塹壕。


三枝の岩場。


状況。


ハルも横へ。


「田所さんたち挟まれてます」


「見えてる」


「行きます」


「待て」


「また?」


「また」


レンは周囲を見る。


ノア。


いない。


ジャック。


いない。


エミリー。


狙撃中。


リアム。


塹壕。


クロエ。


塹壕。


二人。


見えない。


「罠?」


ハル。


「でも行かないと」


銃声。


塹壕。


《TADOKORO HP 63%》


レン。


「……」


ハルを見る。


「塹壕の入口まで」


「はい」


「中でSPEED使うな」


「なんで?」


「狭い」


「曲がれます」


「速すぎる」


「曲がれますって」


「壁にぶつかるぞ」


「ぶつかりません」


レン。


「……やったことある?」


「ないです」


「使うな!」


ハル。


走る。


《SPEED》


「聞けよ!」


砂。


爆発。


一直線。


塹壕へ。


*


ジャック。


遠く。


表示を見る。


《MARK》


ハル。


動いた。


「来るぞ」


リアム。


『了解』


クロエ。


『速い?』


「速い」


『どっち?』


ジャックはマーカーを見る。


塹壕。


一直線。


「リアム側」


*


ハル。


速い。


砂丘。


越える。


銃声。


エミリー。


狙撃。


ハル。


さらに加速。


弾丸。


後ろ。


二発目。


前。


ハル。


横へ。


避ける。


「見える!」


いや。


見えてはいない。


撃たれる場所を。


予測している。


ノアに一度やられた。


だから。


真っ直ぐ行かない。


右。


左。


砂煙。


蛇行。


エミリー。


照準。


「……十二歳?」


追えない。


ハル。


塹壕。


入口。


到達。


止まる。


「田所さん!」


通信。


『ハル!?』


「入ります!」


『待て!』


ハル。


塹壕へ。


その瞬間。


正面。


リアム。


「待ってた!」


《SHIELD》


ハル。


止まれない。


「うわっ!」


リアムへ。


激突。


二人。


吹き飛ぶ。


「いってぇ!」


「だから言っただろ!」


通信越し。


レンの声。


ハル。


「壁じゃないです!」


『同じだ!』


リアムが起きる。


「速いな、お前!」


ハルも起きる。


「硬いですね!」


「褒めてる?」


「たぶん!」


リアム。


発砲。


ハル。


横。


《SPEED》


消える。


狭い。


塹壕。


壁。


壁。


曲がる。


リアム。


「速っ!」


ハル。


リアムの横。


撃つ。


《LIAM HP 53%》


「横!」


もう一発。


リアム。


振り向く。


間に合わない。


《HP 37%》


ハル。


「正面じゃなければ!」


その時。


上。


「ハル!」


レン。


塹壕へ飛び込む。


ハルが見る。


「レンさん?」


「伏せろ!」


0.5秒。


見えた。


塹壕の上。


銃口。


ハル。


伏せる。


二発。


ほぼ同時。


一発。


ハルのいた場所。


二発目。


レン。


「っ!」


肩。


《REN HP 79%》


ノア。


塹壕の上。


「一人避けさせて」


銃を下げる。


「もう一人」


ハル。


「……また」


レン。


肩を見る。


「DOUBLE」


ノア。


塹壕へ飛び降りる。


リアム。


正面。


ノア。


後方。


レンとハル。


二人。


「まずいな」


ハル。


「二対二です」


「数字だけならな」


ノア。


銃を構える。


二つ。


照準。


レン。


見る。


0.5秒。


一発目。


自分。


二発目。


ハル。


「……」


レンの目が細くなる。


ノア。


「未来、見えるんだって?」


レン。


「もうバレた?」


「代表データに出てる」


「秘密にしとけよ」


「公開情報だ」


《DOUBLE》


レン。


「ハル!」


二人。


同時に。


逆方向へ。


銃声。


一発目。


レン。


回避。


二発目。


ハル。


《SPEED》


回避。


二発とも。


外れる。


ノアの表情が。


初めて変わった。


ハル。


「避けた!」


レン。


「喜ぶな!」


「でも!」


「次来るぞ!」


リアム。


《SHIELD》


正面から突っ込む。


レンが撃つ。


防がれる。


ハル。


横へ。


ノア。


見る。


二つの照準。


ハル。


速い。


レン。


未来が見える。


ノアは。


少し笑った。


「面白いな」


*


その頃。


塹壕の別区画。


アヤ。


HP71%。


田所。


HP63%。


二人。


クロエを追っていた。


「こっち!」


足音。


角。


曲がる。


誰もいない。


田所。


「どこ行った?」


アヤ。


壁を見る。


塹壕。


分岐。


右。


左。


さらに奥。


風。


上から。


砂が落ちる。


その瞬間。


強い風。


地上。


砂煙が舞った。


塹壕の中まで。


薄い砂が流れ込む。


視界。


落ちる。


アヤ。


「最悪」


田所。


「いや」


銃を構える。


「向こうも見えてない」


足音。


右。


田所。


振り向く。


発砲。


人影。


《CHLOE HP 68%》


「いた!」


クロエ。


「っ!」


逃げる。


アヤ。


追う。


「今度は逃がさない!」


*


岩場。


三枝が。


顔を上げる。


砂煙。


遠く。


エミリーの狙撃位置。


見えない。


つまり。


向こうからも。


見えない。


「今だ」


立つ。


塹壕。


見る。


レン。


ハル。


ノア。


リアム。


「見つけた」


照準。


リアム。


正面。


《SHIELD》


なら。


横。


三枝は。


位置を変える。


走る。


砂煙の中。


岩から。


別の岩へ。


もう一度。


伏せる。


角度。


変わった。


リアムの。


側面。


「そこなら」


照準。


発砲。


*


リアム。


「ハル!」


正面へ。


《SHIELD》


ハル。


後退。


ノア。


二つの照準。


レン。


0.5秒。


見る。


「ハル! 右!」


「はい!」


その瞬間。


別方向。


銃声。


リアム。


側頭部。


命中。


《LIAM HP 11%》


「なっ!?」


三枝。


遠距離。


「入った!」


レン。


笑う。


「やっと仕事した」


通信。


『聞こえてるぞ!』


リアム。


ふらつく。


ハル。


見る。


11%。


《SPEED》


一瞬。


リアムの横。


銃口。


「ごめんなさい!」


リアム。


「謝るな!」


発砲。


《AUSTRALIA / LIAM COOPER》


《HP 0%》


リアム。


光。


「速すぎんだよ……」


笑う。


消える。


表示。


《JAPAN 5》


《AUSTRALIA 4》


日本。


先制。


ハル。


「やった!」


レン。


「ハル!」


「え?」


ノア。


銃口。


二つの照準。


もう。


設定済み。


一つ。


ハル。


もう一つ。


レン。


「先に一人」


《DOUBLE》


ノアが。


引き金を引いた。

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