第一章 ある男の中学生時代-9
この物語は、
僕が「日本を変えたい」と思ったところから始まっています。
介護の現場で、うつと闘いながら、
何度も「もう無理だ」と思った日々。
でも、そこで諦めきれなかったのは、
僕と同じように苦しんでいる人が、
まだまだたくさんいると思ったから。
だからこそ、
僕はボランティアのつもりで筆を取っています。
広告も入れず、書籍化されるまでは、
すべて無料で公開します。
金銭的な見返りを求めているわけじゃない。
ただ、
この物語が、
誰かの心に小さな光を灯せたら。
「俺も、少しだけ頑張ってみよう」と思えるきっかけになれたら。
それが、
僕の「日本を変える」ための、
小さな一歩です。
無料で読める分、
どうか、
この言葉を、
心の奥で受け取ってほしい。
日比谷幸助
2026年1月某日
結局、生徒会に一年生として立候補し、投票の結果、選出されることとなった。「俺」のどこがよいのか?と言う疑問と葛藤が常に心にあった。普段はとても控えめだし、恥ずかしがりやで、友達も多いわけではない。こんな「俺」がやっていいものなのか。しかし、生徒会に入りたかったのに、入れなかった人がいたのも事実であった。そんな人を前に、やりたくないとはもはや言えなかった。貴也は、責任感を持って、生徒会活動をやろうと決意した。
結局、生徒会はただ一人の一年生の貴也と、残りは二年生の合計七人で結成された。学年が違うため、上手くやれるかとても不安だったが、皆生徒会の人たちは優しく接してくれた。基本的には、何か行事がある時は、生徒会が先陣を切って物事を執り行う必要があった。体育祭で言えば、プラカードの作成や、絵画の作成なども行っていた。当然のことながら、行事の司会進行、卒業式に歌う曲を配布するためにカセットテープの配布から何まで、多岐にわたった。当然にして、卒業式にも関わってくる。夜遅くまで残って作業することだってあったし、部活の時間を削ってまで作業する必要もあった。正直、「部活」を第一優先していた貴也にとっては、部活の時間を削られるのは、苦痛であった。ある日、部活前の生徒会活動で、自分と二年生の女子の生徒会の先輩が作業していた。鈴木先輩だった。作業内容は何だったろうか、全員集まる必要がないくらい、軽微なことだった。確か順番で、鈴木先輩と自分がやるという話になっていた。その日、授業が終わると、生徒会室に直行し、鈴木先輩を待っていた。
しばらくすると、鈴木先輩が友人を引き連れ入ってきた。
「ごめんね、遅れて。」
そう言い、鈴木先輩は友達としばらくしゃべった後、友達は生徒会室から出ていった。貴也はもう既に、部活に行きたい思いが一杯で、早く終わらせたい思いに満ち溢れていた。その鈴木先輩に、その思いが伝わってしまったのか、
「部活、行きたいんでしょー、行ってきていいよ。」
そう笑いながら言われたのだが、さすがに仕事を放棄していくのは忍びなかった。
「いえ、大丈夫です。」
と答えた。しかし、結局は、作業自体、鈴木先輩任せで、貴也はただ見ているだけだった。下手に手を出すと、逆に作業の邪魔をしてしまうと思ったし、鈴木先輩の方が、作業が丁寧で、尚且つセンスも良かったため、自分は、じっとその様子を眺めていた。やがて、鈴木先輩が作業を終わらせてくれた。申し訳なかったな。そう思ったが、後の祭りだ。そろそろ生徒会の活動を終わりにして、部活に行こうという話になった。ちなみに鈴木さんは陸上部であった。




