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第一章 ある男の中学生時代-7

この物語は、

僕が「日本を変えたい」と思ったところから始まっています。

介護の現場で、うつと闘いながら、

何度も「もう無理だ」と思った日々。

でも、そこで諦めきれなかったのは、

僕と同じように苦しんでいる人が、

まだまだたくさんいると思ったから。

だからこそ、

僕はボランティアのつもりで筆を取っています。

広告も入れず、書籍化されるまでは、

すべて無料で公開します。

金銭的な見返りを求めているわけじゃない。

ただ、

この物語が、

誰かの心に小さな光を灯せたら。

「俺も、少しだけ頑張ってみよう」と思えるきっかけになれたら。

それが、

僕の「日本を変える」ための、

小さな一歩です。

無料で読める分、

どうか、

この言葉を、

心の奥で受け取ってほしい。

日比谷幸助

2026年1月某日



普段の練習では、三年生の先輩方と手合わせすることはほとんどなかった。まだまだ、遠い存在であった。「夏の最後の試合」となり、いざ、先輩方の試合を見てみると、普段はふざけてばかりに見えていた先輩達が「躍動」していた。こんなにも上手く、そして人の心を揺さぶるプレーが出来たのか…。体全身が震えるほどに、「感動」に包まれていたのを覚えている。貴也達中学一年生いやそれだけでなく、全ての部員が、声を振り絞り全力で応援していた。応援が、少しでも「力」となるように。試合に出られずとも、こんなに熱くなれる「卓球」というスポーツ。心から、「卓球」を始めて良かったなと思った瞬間であった。


結果としては、二人の先輩がベスト四まで残り、県大会出場の「切符」を手にした。勝ち残った先輩は、とても清々しい表情をしていた。ただ、当然、行けなかった先輩方が大半である。懸命に努力したが、一歩及ばず、無残にも儚く散っていった。不貞腐れてしまう先輩も、当然ながら居た。勝負の世界は残酷だと思った。その先輩は、その大会を最後に、練習に参加することも無くなっていった。ただ、その夏の日をきっかけに、貴也は「卓球」を心から愛するようになり、「県大会出場」が夢となっていた。


それから、その二人の先輩は県大会に出場、卓球部全員で応援に行った。県大会出場が叶わず、不貞腐れた先輩は、


「早く終わらねえかな…」


そんなことを、共に県大会出場を果たせなかった先輩方と愚痴をこぼし合っていたのを覚えている。結局、二人の県大会出場を果たした先輩は、一、二回戦止まりで「夏の大会」は終了した。それでも、その先輩方のまなざしは、「誇り」に満ちていた。


夏の大会が終了すると、三年生は部活を引退した。正直、悲しかった。それでも、今まで取り合っていた「卓球台」を、二人一組で自由に使用できることとなり、より一層卓球に打ち込めるようになった。公立の中学校は、場所や資金に制限がある。しかし、これからは自由に練習できるのだ。ここから、本格的に、貴也の「卓球人生」がスタートした。


余談ではあるが、部内での「ランク」が高くなるほど、良い「卓球台」を使えた。逆に言うと、「ランク」が低いほど、ボロく、床拭き用の雑巾が掛けられるような、古い卓球台を使用せざるを得なくなる。当時、それが当たり前だった。今、考えてみると、勝負の世界は厳しいものだと痛感せざるを得ない。

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