6.運が悪すぎるパトロール
訓練についてこられる新兵が出始めた頃、俺たちは実地訓練として街のパトロールをすることになった。
大体が新人と先輩の二人ペアで組んである。それで、巡回ルートを覚えるらしい。
だけれど、不思議なことに俺のペアはリュシーだった。どういうことだ。見ると、リュシーは力瘤を作ってドヤ顔している。
「街案内なら任せてくださいっす!」
目的が変わってしまっていると思うのだけれど。シャルルの方を見ると、大きく頷かれた。
「リュシーはまだ十二の女の子ですから血は厳禁ですよー」
どうやらやりすぎないためのストッパーとしてリュシーが選ばれているらしい。相手がリュシーじゃなくてもちゃんと気をつけるのに、不服だ。
「あたしが暴漢の一人や二人やっつけるっす!」
リュシーはやる気十分だ。大丈夫だろうか。
不安に思ったけれど言っても取り合ってもらえないのは目に見えていたので、俺はリュシーと出発したのだった。
ゆっくりと街を歩く。子供の足は思った以上に遅くて、合わせるのに苦労した。レーネに教えられていなければ、きっと出来なかっただろう。
「師匠ってどうやってそんなに強くなったんすか?」
リュシーはわくわくとこちらを見上げている。けれど、問われても困る。そんなこと意識したこともない。
「……好きな子のため?」
グルグルと記憶を巡らせていてふと思い出した。
自分の原点は花屋の彼女に好かれたいというところから始まった。そのために強くなった。
「パパのおかげで強くなったってことっすか?」
「はあ?シアじゃねえよ」
俺の言葉にリュシーははてなマークを浮かべている。
そんなキョトンとした顔で見られても困る。
「でも、好きな子ってパパっすよね?」
「なんでそうなんだよ。シアはちげえし、そもそもここに来る前の話だ。孤児院を出て独り立ちした頃だったんじゃねえか」
ぼんやりと思い出す。あの頃の記憶は、遠いところまで流されていた。五年前まではその世界にいたというのに。いかにシアが強いかがわかる。
今の俺の世界はシアの色に染まっている。シアが用意した世界で生きているのだから当たり前だけれど、俺はそれが嫌ではない。ここにいたくてここにいる。
「師匠って孤児だったんすか!?あたしと一緒!」
「どう考えてもお貴族様には見えねえだろ」
「んー。でも、師匠動きが綺麗っすよ?」
「……叩き込まれたからな。お前もそのうち会うんじゃねえか。礼儀作法はレーネが一番綺麗だからな」
レーネは元気にしているだろうか。長らく会っていない姉を思い出す。
ジュリアンが婿入りするということで、一緒に勉強しているはずだけれど、どうなっているのだろうか。
頃合いを見て結婚式を挙げると言っていたので、その内案内が来るかもしれない。
「レーネさん?」
「シアの従兄妹で姉だ」
「でも、師匠貴族じゃないんすよね?」
「養子にするかしないかみたいな話をしてたような気がする」
その辺の取り決めはシアとレーネが決めてしまったので、俺にはよくわからない。まあ、悪いようにはならないだろう。
「誰かその人捕まえて!」
大きな声が聞こえて反射的に走った。
一瞬リュシーのことを思ったけれど、後で回収すればいい。俺は逃げている男を追いかけた。
その男は何もないところでツンのめって一瞬立ち止まった。その隙を逃さずに、捕まえた。どうやらひったくりだったらしい。
その男を担いでリュシーと一緒に騎士団に戻る。俺とリュシーは犯人を引き渡して、パトロールを再開した。
「師匠!さっきの見てたっすか!あたしの魔術で足止めしたんすよ!」
どうやら犯人が転びそうになったのはリュシーのおかげだったらしい。
「すげえな。よくやった。褒めてやる」
リュシーの頭をかき混ぜると、きゃーと嬉しそうにはしゃいでいる。無邪気な子供というのは可愛いものらしい。
「しっかし、よくあんなこと出来たな」
「戦争に行くわけじゃないから小細工の方が大事だって言われたんす!大きい魔術をぶっ放す練習なんていつでも出来るからって!」
まともなことを言う人間がリュシーの先生にいたらしい。頭が可笑しい大人ばかりいるから、心配していたけれど、普通の感覚を持った人間もちゃんといるなら安心だ。
「パパってすごいっすよね!めっちゃいっぱい魔術知ってるんすよ!それで、今は人を殺さない魔術だけ教えますねって!大人になったら難しいのも教えてくれるって言ってたから頑張ってるんす!」
まともな大人ではなかった。シアの言葉だと言うなら意味が変わってくる。
教えているのはきっと小細工ではなく、気づかれないように相手を痛めつける方法だろう。リュシーに不利益が出ないかが心配だ。
それに、この口振りだと、今後リュシーが習う可能性のある難しいのというのは今よりも他人にダメージを与えるような、それこそ、簡単に人を屠ってしまえるようなやつだろう。
シアが難しいというくらいだから、並大抵の魔術師では扱えないような代物のはずだ。だから、いくら経ったってリュシーが使えるようになることはないと思うけれど、子供に教える気があるのがドン引きだ。
レーネといいシャルルといいシアの血縁は教育の意味を間違えていると思う。
リュシーの言葉に苦い気持ちになって返事出来ずにいると、女がリュシーにぶつかってきた。その手首を掴む。バキッとよくない音が鳴った気がしたけれど、聞かなかったことにして、声をかける。
「リュシーの財布返せ」
「ほんとっすね!ない!」
ペタペタとポッケを触って驚いている。孤児院出身なのにまだまだ甘ちゃんなようだ。
「もうしませんからどうか見逃してください」
団服着た人間の連れを狙うような奴を見逃せるわけがないだろう。それに、これが仕事だ。
俺は無言で女を担ぎ、リュシーと共に騎士団に戻った。引き渡すと若干シャルルに怒られたけれど、聞かなかったことにしてパトロールを再開する。
「そういえば、師匠知ってるっすか?この間、聞いたんすけどこの国には偉くて強い英雄がいるらしいんすよ!絶対に師匠の方が強いのに、どうしてそんな奴がいるんすか!」
すぐにシアのことだとわかったけれど、どう答えるか迷う。そもそもリュシーはシアの身分もシャルルの身分も知らない。知っても気にしなさそうではあるけれど。
いや、そもそも孤児院の子供なんて平民か貴族かの違いくらいしかわからないだろう。王太子だろうが王弟だろうがかわらず貴族という括りかもしれない。リュシーはその辺雑そうだからきっと大丈夫だと俺は結論づけた。
「……それ、多分シアのことだ」
「え、パパってそんな強いんすか!?」
思っていない方に食いつかれて驚いた。シアはどこからどう見てもヤバい奴だと思うのだけれど。
「俺と手合わせ出来んのはシアだけだ」
「ということは!パパと師匠に育てられるあたしは誰よりも強くなれるじゃないっすか!」
キラキラと目を輝かせながらリュシーが跳ねながらクルクルしていると、今度は男とぶつかった。今日はよく当たる日だと、俺は男の手首を掴む。
またバキッという音が鳴った。リュシーがよろけたのにイラッとして力んでしまった。
「俺は何もしてない!離せ!」
「ポケットの中のものを出せ」
ギッと睨むと、男は渋々中からリュシーの財布を出した。
「また、ないっす!師匠どうしてわかるんすか!」
俺はリュシーに財布を返し、男を担ぎ上げ歩き始めた。
スリの見分けかたはまた今度教えてやろうと思う。シアの家の子になるかもしれなくても、生き抜く術は多い方がいい。折角色んな大人がいるんだ。時間もあることだし、役に立ちそうなものを全て教えてやってくれと言っておこう。
騎士団に引き渡して、シャルルに会う前に外に出た。小言は面倒だった。
日が落ち始めた。もう少ししたら帰っていい時間になるだろう。リュシーと晩御飯に何が食べたいかという話をしながら歩く。
オムライスが好きだというリュシーに子供だなと鼻で笑うと、ハンバーグも好きっす!とさらに子供っぽいラインナップを挙げられる。
子供とはどうしてこんなに子供扱いを嫌うのだろう。例に漏れず、自分も幼い頃はそうだった気がするけれど、リュシーは急いで大人になる必要もないだろう。庇護してくれるものがいるなら享受しておけばいい。ずっとあるものではないわけだし。
どこか感傷的になりながら歩いていると、悲鳴が聞こえてきた。そちらの方へ早足で向かう。
女が男に刃物を突きつけられていた。こんなに犯罪に出くわすなんて、俺は呪われているのだろうか。
溜息を吐いて、近づいて様子を窺う。
そこはカフェのテラスだった。
男は人だかりが出来ているのに気づくと、女を捕まえ首にナイフを当てて、こっちに来るなと叫んでいる。来てほしくないのならすぐにやめればいいだろうに。
俺は錯乱している男の前に立った。男の注意が全て俺に向く。刃物の切先も俺に向いていた。
ゆっくりと近づくと、男は恐怖で俺のことしか見えなくなっている。そのタイミングでリュシーに男の手を弾かせた。ナイフは落とさなかったけれど、意識がそちらに向いた瞬間に俺は女を突き飛ばし、刃物を持っていない方の手を掴んだ。
男は怯んでいたので、この時に捕まえてしまえばよかったのだけれど、後ろで女が悲鳴をあげて一瞬気がそれた。その瞬間、男は刃物を振り上げて俺に振り下ろそうとしていた。俺はそれを咄嗟に手のひらで受けた。刃が突き刺さる気持ちの悪い感覚がする。久しぶりに感じるそれは不快だったけれど、それよりも怒られる可能性を思ってげんなりした。
そうして俺は、やる気なく男を捕まえた。早く担いで帰ろうと思っていると、顔をぐちゃぐちゃにして泣いているリュシーが駆け寄ってきた。
「血が、血がぁ。止血!師匠止血ぅ!」
言われて忘れていたなと包帯を取り出し巻きつける。リュシーはそれを見ても泣き止まない。
「師匠から血がいっぱいぃ!死んじゃうよぉ」
「いや、人間血は流れるもんだし、こんくらいじゃ死なねえって」
「でも、師匠痛いぃ!あたしがちゃんと刃物弾けなかったから、師匠がぁっ!」
なんでこんなに泣き喚いているのかはわからないけれど、とにかく落ち着けなければ、帰ることも出来ない。
「痛くねえし、お前の所為じゃねえよ。大体戦場帰りだからこんくらいの傷はかすり傷だっての」
「本当…?師匠死なない?」
「死なねえつってんだろ、早く帰るぞ」
リュシーの腕を取って歩き出す。
犯人は駆けつけた他の奴が連れて行ったから身軽だった。
多少は落ち着いたものの、まだ泣いているリュシーに困ってしまう。こんなことよくあることなのにと思って、そういえば学校でも似たような顔されたことがあるなと思い出した。泣いてはいなかったけれど、とてもショックな顔をしていた。
なるほど、怖がらせてしまったのかもしれない。若干悪いことをしたかなと思いながら、騎士団に帰った。
騎士団に帰って早々シャルルに見つかった。
シャルルは血塗れになっている俺を見て、頭を振った。
「血は厳禁だって言ったじゃないですかー」
呆れたような顔で言われてしまって視線を逸らす。
敵の血は厳禁でも、自分の血が厳禁だとは思わないだろう。それに反射的にしてしまったことだし、体で受けるなら手のひらは一番マシな部位だろうに。
シャルルはこれ見よがしに溜息を吐いてから、リュシーを慰め始めた。これで一安心だと思いながら帰宅準備をする。
この時の俺は、まさか帰ってからシアにいつもなら言わない苦言を呈されることも、リュシーがひっついて俺から離れなくなることも想像出来なかった。
駄々を捏ねられて、3人で川の字で寝ることになるなんて微塵も思わなかったのだった。
7シャルルは迷惑をかけるのが趣味らしい
次の日から、リュシーがやたらと俺の世話をしようとし始めた。かなり鬱陶しい。
それが嫌で、俺はレーネの家にリュシーを放り込んだ。これで、いつも通りだ。傷が治った頃に迎えに行けば、リュシーも落ち着くだろう。
ちなみに、リュシーを見たレーネは、妹も欲しかったのですと目を輝かせていた。オモチャになる未来が見えて心の中で手を合わせておく。
リュシーはリュシーで、お姫様っすとうっとりしていた。案外二人は気が合うかもしれない。
そうして、穏やかな日常を取り戻した俺は、一人でパトロールに出ていた。流石にもう血塗れで帰ってきたりはしないだろうというシャルルの判断らしい。
一人なので気楽にサクサク歩いていると、あのっ!と誰かを呼ぶ声が聞こえる。
チラリとそちらに視線をやると、バッチリと目が合った。けれど、まさか俺に対してではないだろう。見なかったことにして通り過ぎようと歩き続けると、今度は待って!という声が聞こえた。もう一度視線を向けるとまた目が合った。
もしかしたら、俺に呼びかけているのかもしれない。仕方なく俺は足を止めた。
俺を呼び止めたのは若い女だった。
「この間はありがとうございました」
礼儀正しく頭を下げられて、首を傾げる。この女は一体誰だろうか。
黙って見ていると、女は慌てて付け足した。
「この間カフェで助けてもらった者です!手を怪我させてしまったのが気がかりで……もしお時間よろしければカフェにいらっしゃいませんか?お礼をさせてください!」
早口で言い募る様子に何か懐かしいものを感じた。けれど、それが何かわからない。
俺は、別に急いでいるわけではないし、多少の休憩は構わないとシャルルは言っていたので、女について行くことにした。
連れてこられたのは、あの日俺が男を取り押さえたカフェだった。
カウンターに案内されて腰掛ける。ここは女の店らしい。女はあの男はストーカーだったのだと苦笑しながら話している。適当に聞き流していると、紅茶が出てきた。
一口飲むと、家のものとは全く違う味わいがした。女の方を見ると、女はニンマリと笑った。
「かわってるでしょう?珍しい紅茶なんです」
それに軽く頷く。
こんな変わった風味の紅茶をシアは飲んだことがあるだろうか。食にこだわりがあるのかないのかわからないような奴だから判断がつかない。けれど、飲んだことがないのなら飲ませてみたいと思った。
どんな感想を抱くのだろう。今度ここに連れてきてもいいかもしれない。その時はリュシーも呼んでやろうか。といってもリュシーは紅茶にミルクも砂糖も山盛り入れるから味なんてわからないだろうけれど。
「ずっとそんな顔をしてればいいのに」
言われて眉を寄せる。女を見ると、柔らかい笑みが浮かんでいた。
「とっても優しい顔してましたよ。大切な人がいるんですね」
言われて手で顔を触ってみる。よくわからなかった。
けれど、大切な人がいるというのは間違っていないのだろう。シアが大切なのは当たり前だし、あれだけ俺に懐く人間も珍しいからリュシーも可愛く思わなくはない。
「あなたみたいな優しい人に大切にされる人は幸せですね」
優しいと言われた時点で、この女は何を言っているのだろうかと思った。意味がわからなくて若干気持ち悪い。
「危険な場所から私を助けてくださるくらい強い方ですもの。無理はしないでくださいね」
ゆっくりと手に触れられて、反射的に払いそうになった。そんなことしたらこの細腕が一瞬で壊れるので気をつけなければ。流石に犯罪者ではなく一般人を怪我させたら問題だろう。
俺がゆっくりと手を取り返すと何を思ったのか女はしなを作って微笑みかけてくる。
パトロールとかどうでもいいから早く帰りたい。俺は席を立って店から出ようとした。すると、女が良ければどうぞと包みを渡してきた。
正直受け取りたくなかったけれど、押し問答をするのが面倒で、受け取って足早に去った。
歩きながら、どうして懐かしさを感じたのかわかった。花屋の彼女に似ている気がしたのだ。今思うと全く別物だけれど、誤認するくらい記憶が薄れてきているようだった。
騎士団について、近寄ってきたシャルルに貰った包みを押し付けた。
「なんですかー?これ」
「変な女にもらった」
俺の言葉にシャルルはギョッとして、慌てて手を離した。机の上にべチャリと落ちる音がした。
「中なんなんですか?」
「さあ?多分食い物だろ。なんかこの間のカフェの女が押し付けてきた」
シャルルはそっとその包みを開け始めた。
中身はなんの変哲もないサンドイッチだった。
「待ってください。この間のカフェというと、あなたが刺されたところですよね?あそこ有名店ですよー!」
シャルルはウズウズと食べたくてたまらなさそうだ。
「いるならどうぞ」
「食べたくても、毒味がないと食べられないんです!」
悲壮感漂う感じで項垂れるシャルルにふと思いついた案を言ってみる。
「ミーシャ先生が毒調べられたりしねえの?」
「その手がありました!いやあ、フェイス君お手柄です!では、行ってきます!」
シャルルは俺の方を見ることなく行ってしまった。
もしかして、俺は不味いことをしてしまっただろうか。俺はミーシャ先生に脳内で謝ったのだった。
次の日から、シャルルは俺がパトロールに出る時にあの店でサンドイッチを買ってくるように頼むようになった。持って帰ってきたものを口実にミーシャ先生に会いにいくらしい。
俺はその店で毎回女に笑顔で迎えられていた。従業員から微笑ましい視線を感じる。一体俺はなんだと思われているのだろうか。正直、あまり一人で来たくない。リュシーを連れてこられないのが痛い。なんでいないんだと、自分の所為なのにそんなことを思う。
適当に選んだものを手に俺はそそくさとその場を後にした。毎度もう来ないと思うのだけれど、それを渡したシャルルの喜色満面の姿を見ると、もう少しくらい買ってきてやってもいいかと思う。きっと俺は次もまた溜息を吐きながらも買いに行くのだろう。
そんな風にシャルルの願いを叶えていると、ミーシャ先生が訪ねてきた。
「シャルルならいねえけど」
丁度シャルルは文官に呼び出されていた。
「用があるのはフェイス君だよ。あのサンドイッチ買ってくるのやめてくれるかな。あの人が来るからエリック君を昼食に誘えないんだ!しかも、最近は来てくれる頻度が下がっているし……絶対シャルルさんの所為だ!」
いつも穏やかなミーシャ先生にしては珍しい様相だった。
確かに、シャルルの前で遠慮するエリックの姿が頭に浮かぶ。エリックの胃に穴が空いていなければいいのだけれど。
「わかった」
俺は素直に頷いた。頷かれると思っていなかったようでミーシャ先生は鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしている。
俺は別に進んで迷惑をかけたいわけではない。シャルルが可哀想だからそうしていただけで。
ミーシャ先生は釈然としない顔で帰っていった。
俺は考えて、次からはサンドイッチではなく、甘いものを買ってくることにした。甘いものなら昼食ではなく、おやつの時間に訪ねるだろうから、エリックを昼食に誘う妨げにならないだろう。
シャルルに注意しなければと俺は溜息を吐いたのだった。いつになったらシャルルは大人しくなるのだろうか。
常識のない王太子なんて国としてどうなんだ。誰か止める人間はいないのだろうか。その内シアに相談してもいいのかもしれない。




