職人の眼光と、次なる一手への準備
「……おいおいアル、こりゃあ酷い有様だ。飛竜骨の槍は無理に何かを抉ったような欠け方をしてるし、ガンテツの大盾も、巨大な蠍にでも叩かれたような深い傷が刻まれてるぜ」
ドワーフの鍛冶師・ゴードンが、眉間に皺を寄せて武器を検分する。オートマタとは戦わなかったものの、荒野でのサンドスコーピオンとの戦闘、そして遺跡での「フラワーゴーレム」との戦いは、装備を確実にボロボロにしていた。
アル「ああ、鋼のように硬い蔦の塊みたいな化け物や、分厚い甲殻の魔物を相手にしてね。……ゴードン、この装備の修繕と一緒に、相談があるんだ」
アルは、あの遺跡の「展示室」にいた、鋼鉄と陶器でできたオートマタたちを思い浮かべた。
アル「次は、刃の通らない純粋な『金属の鎧』を着た相手と戦うことになるかもしれない。今の斬撃や刺突だけじゃ、確実に弾かれる。何か対策はないか?」
ゴードン「なるほどな。金属の装甲を叩き潰すなら、重さを乗せた打撃が一番だ。ガンテツには重心を先端に置いた『ウォーハンマー』、ミラには装甲の隙間を抉じ開ける『アーマーピック』を用意してやれる。アル、お前の槍も石突の方を重くして、棍棒のように振り回せるよう調整してやろう」
サイドストーリー:素材の売却と軍資金
装備を預けた後、セシルが大切に抱えていた革袋をカウンターに置いた。中には、荒野で仕留めたサンドスコーピオンの毒針と、良質な甲殻の一部が入っている。
セシル「ゴードンさん、これ、修繕費の足しに買い取ってくれないかな?」
ゴードン「ほう、こいつは立派な蠍の素材だ。毒針の保存状態もいい。……よし、銀貨4枚分で買い取ってやろう。修繕費を引いても、少しは手元に残るはずだぜ」
アルの言葉に、全員が力強く頷く。次は逃げるんじゃない。あの無機質な人形どもを粉砕し、飾られたお宝を根こそぎ手に入れる――。




