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冒険者アル  作者: テステス
6章 ロマン
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帰還の光、荒野の再会

螺旋階段を登り続けること数十分。次第に空気の淀みが消え、乾いた熱気が上から降りてくるのを感じた。

階段の終端にあったのは、砂に半分埋もれた、外側からは決して見付からないであろう精巧な隠し扉だった。アルが肩で押し開けると、眩いばかりの陽光が視界を真っ白に染め上げた。


「……眩しい。地上、だよね?」

セシルが目を細めながら外へ踏み出す。そこは、見渡す限りの赤茶けた砂と岩の世界――『嘆きの荒野』だった。


アル「助かった……。一時はどうなるかと思ったが、なんとか外に出られたな」


しかし、外に出た直後の俺たちには、ここがどこなのか確信が持てなかった。周囲には見覚えのない形の岩が乱立し、太陽の位置も地下での時間の感覚と少しずれている。

ミラが周囲の地形と、遠くに見える地平線の特徴を鋭い目で見極める。


ミラ「……少し歩いてみよう。この巨大な岩山を中心に回っていけば、自分たちの立ち位置がわかるはずさ」


俺たちは砂に足を捕られながら、遺跡の本体である「三つの尖った岩」の外周を大きく迂回するように歩き始めた。照りつける日光が、地下で冷え切った体に突き刺さる。

一時間ほど歩いた頃だろうか。岩の影から、見覚えのある「焚き火の跡」と、風にたなびく自分たちの足跡を発見した。


フィオ「あ! あそこだよ! アル、僕たちが最初に入った入り口だ!」


ようやく自分たちが、侵入口のちょうど真反対側から出てきたことを理解した。一周して戻ってきた「最初のキャンプ地点」は、まるでもう何日も離れていたかのように懐かしく感じられた。


サイドストーリー:束の間の安堵


地上に出た瞬間、ザインは砂の上に大の字に倒れ込んだ。


ザイン「おお……太陽よ! 砂埃よ! 普段は忌々しいだけのこの熱気さえ、今は神の抱擁のように感じられます! 鋼鉄のブラシに追い回される恐怖のない世界、なんと素晴らしい不条理でしょうか!」


ガンテツ「ガハハ! 泣くほど嬉しいか、ザイン。だが、のんびりもしていられんぞ。あいつ(サンドワーム)がいつ地面から顔を出すかわからんからな」


ガンテツの言葉に、全員がハッとして周囲の砂地に目を配る。主の気配は今のところないが、ここはまだ死神の縄張りだ。俺たちは手早く荷物をまとめ、安全な岩場の陰で現状の物資を確認することにした。

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