↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
24/33

第八章 沈黙(二)総崩れ

 週明け、ニュースの見出しに、また執筆サービスの名前があった。

 文冴クラウドの検証で使われた方法は単純で、誰にでも真似ができる。途中に関係のない指示を紛れ込ませて、出力がそれに従うかを見る。同じやり方で、残っていた執筆サービスを試す人が次々に出た。生成AIを使わないことをうたうサービスは文冴クラウドのほかにもいくつもあって、数日のうちに、ほとんどが同じ結果を出した。突然、カレーの作り方や、富士山の標高を答えるサービスが続出した。

 停止の告知が続いた。文言はどれも似ていた。基本の工程はこの春の判決の考え方に基づいている。補助的な処理に生成AI技術を援用していた。お詫びして、サービスを停止する。

 週の半ばに、Notteにまとめの記事が出た。見出しは『「生成AIを使わない」執筆サービス、相次ぎ停止』。記事には検証をした人の話が載っていた。どのサービスも、方針を入れれば白紙から場面を書いて返すことを売りにしている。生成AIを使わずに白紙から場面を作る汎用的な方法は、いまのところ見つかっていない。だから、看板と中身のどちらかが嘘になる、という話だった。

 記事は、判決が確かめたのは瀬名彰久の道具そのものであって、執筆サービスの中身を確かめた裁判ではないのだ、とも書いていた。


 記事の下に、停止したサービスの一覧があった。最初に停止した文冴クラウドの名前が、一番上にある。月額と、停止の日付が添えてあった。


 昼休みの職場で話題にする人はいないし、テレビのニュースにもならない。文なろの中でだけ話題になっていた。

 利用レポを書いていた商業作家は、活動報告を更新していた。書き直しの終わった話から公開を再開するという。どの話を書き直したかも書き添えてあった。感想欄には応援が並んでいた。


 夜は、第五話の続きに掛かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。