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奇襲

■ 本作について

本作は 世界観設定・アイディア構築・プロット立案をすべて著者自身が行っており、執筆の補助ツールとしてAIを活用しています。


■ 活用の具体的な範囲

自己規範にのっとり制作という一面はありつつも執筆であることは放棄しない方針です。

興味があればこちらをご覧ください→ChatGPT活用の具体的なイメージ[https://note.com/makenaiwanwan/n/nc92cf6121eb3]

■公開済エピソートのプロットを公開中

「主体性・創造性・発展性・連続性」を確保している事の査証が目的です。

https://editor.note.com/notes/n52fb6ef97d70/edit/


■ AI活用の目的とスタンス

本作は 「AIをどこまで活用できるか?」を模索する試み でもあります。

ただし、創作の主体はあくまで自分 であり、物語の本質やキャラクターの感情表現にはこだわりを持っています。

また、すべてを自身の手で執筆される方々を心から尊敬しており、競合するつもりはありません。

「何なんだっ! このドローンはどこから来た!?」


 バット男が叫んだ。

 青白く発光する金属バットを大きく振り回し、迫りくるドローンを次々と()ぎ払っていく。


「なんで襲ってくるんだよっ!」


 すぐ隣では、スリング男が頭を抱え、身を(よじ)らせていた。

 前後左右、さらに頭上からも、(はえ)の群れのようにドローンが押し寄せる。


「わからんっ! 頭を低くしてろっ!」


 ソフィアは多数のスカウトドローンをハッキングしていた。

 それは監視や偵察用の、バレーボールほどの大きさの球体で、プロペラは備えていない。

 無音で空を滑るように移動し、最高速度は時速百キロに達する。

 武装はなく、球体の底(あるいは頭かもしれない)から伸びたアームで簡単な作業をこなす程度だ。


 だが、鉄の塊がその速度で突っ込んでくると考えれば、十分すぎる脅威だった。


「ちょっ! 来んなよっ!」

「変に逃げ回るなっ! 俺がまとめて叩き落とす!」


 カキィーン!


 カキィーン!


 ドローンの数は多いものの、少なくともピッチャーの投球よりは遅い。スイングを当てるのは容易だ。

 バット男は、そのすべてを容赦なく打ち返していった。

 “異能(ドライブ)武器強化(ブーストギア)”によって、一振りの威力は大きく増している。

 その一撃で、ドローンはたやすく破壊され、遠くへと吹き飛ぶ。


「ああ、くそっ! うぜーなぁ!」


 反面、スリング男はドタドタと逃げ回っていた。

 小太りで身長も低く、喧嘩(けんか)が強そうには見えない。

 大柄で、まくり上げた半袖からたくましい腕を見せるバット男とは対照的だった。


 スリングショットのゴムを引き、いつでもパチンコ玉を撃ちだせる構えは崩さない。

 だが、迫りくるドローンに対して一発も放ってはいなかった。


「だから任せろって! オマエはファントムを抑えてっ……! どこにいきやがったっ!」


 バット男が声をあげた。

 ドローンを相手にフリーバッティングを続ける最中、世羅を見失ったからだ。


「まじかよっ!? 見失ったぞっ!」


 スリング男もつられて声を荒らげる。


 ドローンによる包囲攻撃は“陽動”だった。

 あわよくば手傷のひとつでも、という考えは操作するソフィアには当然ある。

 だが、スカウトドローンの攻撃力は過信できない。

 事実、ふたりにダメージを与えることはできていないし、ほとんどの機体をバット男に叩き潰されつつあった。


「……」


 無言。


 気配を消し、物陰に隠れ、世羅は間合いを詰めていた。

 一呼吸で襲いかかることができる位置まで移動する。

 そして、奇襲。


 スリング男に飛びかかるときですら、無言だった。

 無駄なく効率的に、ただ敵を打倒する。

 その目的のためだけに世羅は動いた。

 ドローンに気を取られていたスリング男は、完全に虚をつかれた。


「……ッッ!?」


 確実に仕留めるため、狙うは急所。

 一発ではなく、念のため数発叩き込むつもりだった。

 スリング男の反応は遅い。

 世羅はそのことを感じ取っていた。

 意識を刈り取るために、いくらでも叩き込める――


「オルァッ!」


 振り下ろされた金属バットが、空を切り裂く。

 身を(かわ)したが、制服の袖が裂け、布切れが宙を舞った。


「ちっ……邪魔をして……」


 世羅が吐き捨てた相手は、バット男だった。

 彼はスリング男に群がるドローンを(さば)きながら、世羅の奇襲にも反応し、妨害した。


「こそこそ隠れやがって! なさけねーヤローだっ!」


 言いながら金属バットを振り回す。

 世羅はそのすべてをいなしつつ、鋭く言い返す。


「百人で来た奴らの台詞か!」


 ブォン、ブォンと空気を裂く攻撃を、世羅は的確な体捌(たいさば)きで回避。

 紙一重とはいかないが、確実に外していく。


「オラぁ! どーしたぁ! “彼女(おんな)”が側にいないと調子でないのか!?」


 バット男のスウィングは無軌道だった。

 ボールを飛ばすためではない。頭をかち割り、手足をへし折るための振りだ。

 異能(ドライブ)で強化された金属バットを当てさえすれば、それは容易い。当たれば肉が(はじ)け、骨が砕ける。

 周辺に並ぶスチールラックや、ベルトコンベアのレーン、大型機械の外装。

 無造作な一振りに巻き込まれていく。金属が凹み、鉄板の裂ける音が、鈍い衝撃とともに響き渡った。


「フッ!」


 世羅は回避を続けながらも、細かく突きや蹴りを織り交ぜて反撃していた。

 一振りに対して、細かく二発。いけそうなら三発。


「いてーなぁ!」


 フットワークと上半身の捻りで避ける。そして、鋭く“刺す”。

 まるでアウトボクサーのような立ち回り。

 しかし、この決闘(デュエル)に階級制などない。

 世羅より一回り大きい背丈と体躯(たいく)を持つバット男。

 その推進力に、世羅の攻撃はかき消されていく。


「デカい奴はコレだからなっ!」


 体の大きさは、そのまま戦闘力に直結する。

 なまった筋肉なら別だが、変異島に暮らす人間たちは皆、変異体だ。

 その身に宿す変異種(シード)が、すべてを戦士に変える。


 体が大きいということ。

 それは、積んでいるエンジンもフレームも強いということだ。

 その質量が生む力は、パワー・スピード・タフネスのすべてを押し上げる。


 バット男の身長でこの威力。

 ならば、三メートルを超えるボスの強さはいかほどか。

 世羅は背中に冷や汗を感じた。


「チィ! ちょこまか避けやがって! うぜぇっ!」


 バット男は焦りを隠せなかった。

 世羅も似たような状況だったが、顔には出さない。

 息をつく暇もない連続スイングを、すべてかわし続けているのだ。

 反撃の頻度は落ちていたが、“当たらない”という事実だけは揺るがない。


 バット男は横目でチラリとスリング男を見やり、叫んだ。


「おいっ! オマエも手伝えよっ!」


 スリング男も吐き捨てるように返す。


「コイツらが邪魔するんだよっ!」

「ドローンなんてほっとけよっ!」


 スリング男の周囲を飛び回るドローンは二機のみ。

 残り九機はすでにバット男の手で打ち砕かれ、スクラップと化していた。


「だけどよぉ!」

「ボスが来るぞっ!」


 四天王にとって、いやギャングクラン“アイアンメイデン”の全メンバーにとってボスは絶対だった。

 彼らを導くリーダーなどでは決してないのだ。機嫌を損ねれば何をされるかわからない。

 気性の荒い三メートルの“ガキ”。


 そして、ボスにとって彼らはいくらでも替えの利く“オモチャ”だった。


「クソッ! やってやるよっ!」


 ブンブンと飛び回るドローンなど何ともない。

 ボスに小突かれ、手足を折られ、包帯でグルグル巻きにされるよりは遥かに――“マシ”だ。

 スリング男は覚悟を決めた。ゴムを引き絞り、狙いを定める。


 その動きを、ソフィアの操る二機のドローンがすぐに捉えた。

 彼女の視界には、ドローンや工場内の監視カメラから送られる映像が同時に重なる。

 戦場を俯瞰し、最適な一手を割り出すのが、彼女の戦い方だった。


 世羅がスリング男の射撃に対応できないなら、自分がカバーに回るべきだ。

 だが、この場で有効な罠はなく、ドローンも武装を持たない。

 それでも、体当たりで注意を逸らすことはできる。

 次の最善手を“計算(しこう)”する。


「……!?」


 スリング男は息をのんだ。

 世羅への射線が、正面に立ちはだかるバット男の巨体によって完全に遮られている。

 左に回り込もうとしても、右に動こうとしても、必ずバット男が視界に割り込んでくる。


 世羅はそれを計算づくで行っていた。

 バット男を盾にするような位置取りを保ち、スリング男の射撃ラインを潰し続けているのだ。


「なんだコイツ!? ワザとやってんのか!?」


 スリング男の驚きは世羅に届いたが、返答はない。

 いまはただ、バット男の猛攻を受け流しつつ、立ち位置を寸分たがわず操っている。

 バトルとは暴力だけでなく、“知性”のぶつかり合いでもある。

 世羅は余計な情報を漏らさない。


「何やってんだ! 早く援護しろっ!」


 背を向けているバット男には、この攻防の意味が分かっていない。

 だが、仕掛けている世羅と、仕掛けられているスリング男には理解できていた。

 ソフィアも同じく状況を読み取り、世羅を直接助けるよりも、ドローンに武器になりそうな物を持たせる決断をした。


「やるなぁ! オマエっ! だけどなぁ……」


 スリング男はニヤリと笑い、パチンコ玉を放った。

 玉はバット男へ向かって一直線に飛ぶ、その直線上には世羅の姿もあった。


「関係ねーよっ!」


 その瞬間、パチンコ玉は不自然なまでの弧を描き、バット男の背をかすめるように迂回(うかい)

 生き物のように軌道を変え、世羅の頭部へ一直線に迫る。

 世羅は寸前で身をひねり、肩を突き出してガードする


 ズンッ!


 その衝撃は、背中まで突き抜けた。


「ッッッ! くあっ!」


 完全に遮られたはずの射線を、異能がねじ曲げたのだ。


「いったよなぁ!? 必中だって!!」


最後までお付き合いいただき、感謝です!


「いいね!」と思っていただけたら、高評価をいただけると嬉しいです!


今後の励みになりますので、もしよろしければ……!

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