にーい
ーーガチャ
「ただいまー」
「あら、おかえりなさい。
晩御飯まだよね?お父さんもさっき帰ってきたから一緒に食べましょう」
お母さんの声に、家に帰れた安心感からか、なぜかすごくホッとした。
「うん。食べるー」
そう返事をして、リビングへ向かった。
ーーバタンッ
寝る準備を済ませ、自分の部屋に戻った。
なんだか、今日はやけに疲れたな。
ジー ジー ジー ジー
小さく聞こえる電気の音。
ベットに横になり、悠真くんの事をからかわれた事を思い出す。
ゴソゴソーー
「明日の学校で意識しちゃったらどうしよ…」
そんなことを考えながら布団を被る。
コツンーー
あれ?今、耳のところに何か当たったような…
ーーチュンチュンヂュン
アラームより先に鳥の鳴き声で目が覚めた。
身支度を整え自宅を後にする。
「行ってきまーす!」
ーーキーンコーンカーンコーン
予鈴がなると同時に教室に着いた。
「おはよー!」
クラスメイトと挨拶をかわす。
目が見えない美景は、教室の後ろのドアに1番近い席だ。
「おはよ」
近くから優しい声が聞こえる。
「悠真くん、おはよう。」
となりの席の悠真くんが、さりげなく挨拶をしてくれる。おかげで自分の席に、間違いなくたどり着けた。
ーーーーキーンコ ンカーンコーン
午前の授業が終わり昼休み。
美景の席の周りに晴美達が来てくれ、一緒にお弁当を食べる。
「今日も美景のサンドイッチおいしそウだね!」
「晴美のお弁当も、いい匂いがするね!」
「そう言えば、午後の数学の宿題やった?」
勉強が苦手な晴美が聞いてくる。
「やったけど、私のノート点字だからなぁ」
一緒に勉強をしたかったなと思いながらも答える。
「晴美が点字覚えたらいいだろ」
悠真くんが急に会話に割り込んできた。
「えぇ、むずかしいもんー
もしかして、悠真は、点字わかるの?」
「わかるよ。スコシナラ…」
あれ?悠真くんの声が、遠のいていくような気がした。
ーー「なぁ、美景。」
急に悠真くんの声がはっきり聞こえた。
「え?ごめん、なに?」
「だーかーら!俺たまにお前のノートうつさせてもらってるよな?」
「そ、そうだね!悠真くんたまに、授業中に寝息が聞こえてくるもんね」
「それは言うなって!」
少し照れ臭そうな声がする。
こういうところが、気になり出したんだよな。
「ともかく!今は、宿題をどうスるかを…
ピーーーーーー




