25、婚約プレゼント
今年の家政科の受講者は多いそうです。
何故なら、王太子殿下自身が受講すると情報があったからです。
婚約者候補の方々、プラス権力の甘い汁を嗜む方々がこぞって受講します。
60人を越える受講希望者広い講堂にて、講習。
実習はグループ分けされ、それぞれ時間指定です。
私?もちろん知らなかったです。
キース様のために、と頭はキース花畑で受講を決意してます。
貴族の情報にきちんと向き合わなければなりませんね。
キース様は知っていたみたいで、
「エリーナと一緒に受講できるなんて幸せだなぁ。実習も一緒だといいんだけど。」
と、スタートからニヤニヤが止まらないようです。
さて、卒業パーティの後に呼び出された私達。
相変わらずのロイヤルガーデンです。
今回はルナタル令嬢がおりません。
「あらためて、婚約おめでとう。プレゼントを用意したんだ。」
これ、もしかして、私に用があります??
側近キース様へ、婚約祝のプレゼントだけなら私は殿下と交流ないですし、呼び出される必要ないですよね。むしろ、婚約者のいる令嬢に基本プレゼント渡さないですよね。
もしや、ルナタル令嬢の囲い網作戦でしょうか?
彼女とは懇意にしていただいてますので、内容によっては検討しなければなりませんね。
「大丈夫だよ。悪いようにはしないから」
は!また顔に出てました。
殿下、残念そうな顔、しないでください。
「私がルナタルに好意があるのは間違いないよ。事情があって、なかなか周りを説得できないでいるんだ。でも、もうすぐ片が付く。この、家政科のあとルナタルは卒業するんだ。彼女にプロポーズしたい」
王太子殿下!
カッケー!
はい!協力します。
依頼は2つ。
―――本人に王太子妃ではなく、私個人を好きなのか、確認してほしい。
―――今まで待たせてしまったから、プロポーズするときにサプライズで何か贈りたい。
―――承知いたしました。
「それで、二人の婚約祝のプレゼントなんだけど」
細長い箱が用意されました。
私と、キース様にそれぞれです。
封をきると
ガラスペンとインクボトルが入っていました。
色はキース様の瞳と同じ、澄んだアメジストです。
キース様はコバルトブルーの鮮やかな色のガラスペンです。
これはお互いの瞳の色ですね。
お揃いのガラスペンです。
しかもお互いの色を持つなんて、使うたびにやる気がでますね。
嬉しいです。
学生として、実用的ですし、これから長く使っていきます。まさに記念のプレゼントです。
殿下、センスいいですね。
いや、サプライズプレゼントは自分で用意したほうがいいのでは?と思いました。
気合入れていかねばなりませんね。




