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17、デート

少し修正しました。

 

「王太子殿下、お久しゅうごさいます。」


 いきなり貴族の顔のない私に周囲がざわつきます。

 呼び出されてるって分かっているのに、私が単なる挨拶で通すので断るのかどうなのか気になるようです。断りませんよ。心底面倒なので。殿下はロイヤルスマイルで

「カスティナス男爵令嬢、少しお話しいただけたらと直々にお迎えに上がったしだいでございます」


「ありがたき幸せでございますわ。」


 あー。

 なぜ?学園始まってからすぐに呼び出されるのかしら?


 目立ってしょうがないです。

 キース様とはじめて出会ったガゼボへ向かいます。


 ガゼボには前と同じメンバーが座っております。


 懐かしきファン紹介ですね。ただの変人と思っていましたのに、真剣なんですもの。


「…どうやら捕まってしまったようだね。」


 殿下が静かにつぶやきます。

 私は無意識にキース様を見てました。


「……そうですね。」


 毎日のように好意を伝えられ、領地では、とても大切に扱われました。私の意思も尊重してくださり、意外とまともな面もあったのです。


 認めた私が意外だったのか、一瞬瞠目されましたが、すぐに微笑みました。


「‥‥キース様、お久しゅうございます。」


「‥‥久しぶり。」


 見つめ合うと、長期休暇のあれを思い出します。

 また唇の触れた手を無意識に触ってしまいました。


「やっぱり噂は真実(ほんとう)でしたのね。マナサルト伯爵の令息がルートン領へカスティナス男爵令嬢を追いかけていって、毎日アプローチしてるって社交界で噂になっていたのよ。あなた、社交界デビューしたのに領地に、引きこもっているじゃない。社交界でのあなたの話、誰が流したのか知らないけれど、色んな男に手を出してるとか、ひどいものよ」


 ルナタル令嬢のマシンガントークは相変わらずです。

 社交界、行ってなかったですしね。

「…お心遣い、痛み入ります」


「その様子だと、どうやら、靡いたのは一人だけのようで良かったわ」


 え、私、そんなにわかりやすいですか?


「そのようだね」


「!」


 殿下に心を読まれて、勝手に返事されました。



「ただ、気をつけなさいませ。宰相の息子なだけあって狙っている人も多いのです。彼女達は権力もあります。社交界の貴方の評価もそのながれでしょう。揚げ足とられないようにお気をつけあそばせ。そうね、次の夜会で二人の様子を見せたらいいわ。そうすれば、少なくとも色々な男に手を出してるとかの噂は払拭されるはずよね」


 ツンとしてますが、私への忠言には変わりありません。しかもわざわざ教えてくださるなんて。なんて優しい人なんてでしょう。

 

 あと、殿下、ニヤけてます。


「今日呼び出したのはルナタルなんだ。君を心配して」


「ありがとうございます!コーデリ伯爵令嬢様!」


「ルナタルと呼ぶことを許しますわ」


 ルナタル様!


 赤くなってはずかしがる姿も可愛いですわ。ルナタル様。


「お近づきのしるしに、モーアで買い物致しませんか?ルナタル様にピッタリのドレスを紹介させていただきますわ」


「次の夜会で噂を払拭させるための戦闘服ね!のるわ!行きましょう」


「デートに誘うの俺だったのに」

 キース様のつぶやきは殿下にしか伝わらなかったようです。


 私は楽しくルナタル様とデートです。

キースはデートできませんでした。

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