13、王妃のドレス
本日、ついに二度目の王城です。
モーアのデザイナー、ミクリさんと一緒に向かいます。
「エリーナ様、わたし、初めてなんです。」
そうです。お祖母様の御用達のお店ですが、ブランドのみで呼び出しがあることは少ないそうで、まったくの未経験者同士が挑みます。
「大丈夫よ。かわいいは正義ですもの。」
準備はしてきてますので、気に入っていただけるといいのですが。猫いっぱい被りましたが、足りるでしょうか?
王妃様の商談スペースの客間へ通されます。様々に配置される高そうな美術品。ふわふわとしたカーペットを転ばないように歩きます。
もうここまで来るのでヘトヘトです。客間のソファーで一息ついた後は完璧に給仕する姿にほへーとなっても仕方ないです。
「エリーナ様!」
おっとうっかり、猫被りが外れていたようです。
王妃様が客間へいらっしゃいました。立ち上がり挨拶いたします。
「面を上げ、楽に。」
威厳のある声が響きます。
「ドレスと下着を一式、お願いできるかしら?」
このようにおっしゃいましたが、すでに話はお聞きしてましたので、準備はばっちりです。
ドレスデザインはシャンパンゴールドのマーメイドラインです。膝上までキッチリ詰めて、斜めに絞る形で腰からヒダをつくり造形のバラで留めます。そこから思い切り裾を広げてレースを重ねるデザインを考えました。
下着は合わせて補正機能の高いものをチョイスです。
「こちらのドレスは体のラインを強調させるものですので、下着も王妃様のお身体がさらに美しく見えるよう、出るところを出し、出さないところを絞る構造となってます。」
デザインを見せながら説明していきます。もちろんすべて王妃様のサイズに合わせてますのでオーダーメイドです。
一通り説明が終わりに近づいたところで、ふと王妃様が尋ねられました。
「そうそう、この間、息子に会ったそうね。私より先に会ったと自慢してたのよ」
「…はい。お会いいたしました。王妃様に似て、見目麗しい美少年でした。」
ブホッ、ちょっとミクリさん、吹かないで。
「フフフ。美少年、ね。うちの子、もう15なのよ。あなたにはまだ少年でした?」
あ、間違えましたね。
猫さんどこですか?被らせてくださーい。
「……」
猫、どこいった??
焦ってます。まぁ、かわいいは正義です。
王太子殿下はかわいいです。
「……困らせちゃったわね。学園で仲良くしたいみたいだから、よろしくね。」
「かしこまりました。」
「ドレスは今まで見たことがない形ね。次の夜会に間に合うように仕上げてもらえるかしら?来月、東のシニア国から使者がくるのよ。歓迎パーティがあるので、その時に。」
「かしこまりました。最終調整がありますので、お針子が登城いたします。本日、王妃様にプレゼントの下着もご用意いたしました。新作です。」
ミクリさんがサッと渡します。侍女が受け取り、中身を確認しております。でてきたのはレースのついたヒモ。そして薄い生地の服です。
あまりのヒモっぷりに侍女の手から下着は落ちました。生地とくっついていると思ったのでしょう。紫のベビードールです。セクシー全開です。隠すところをあえて隠さないヒモの下着に薄い中が透ける生地の紫をふんわりと仕上げました。
「これはどうやって着るのかしら?そもそも下着なのかしら?」
「ご説明するより、実際にご覧、できればご試着いただければ幸いです。」
ミクリさんと侍女さんで試着室へ行っていただくことにしましょう。戻ってきた王妃様、以前のお祖母様と同じ表情です。
「まさか私がこんな。スカーレット様の話の通りね。夫も喜んでくれるわ。楽しみよ。」
スカーレット様はお祖母様の名前ですね。上機嫌で何よりです。
「これからも励みなさい。」
「ありがとうございます。」
さぁ、これでセクシー路線の下着も売り出しましょう!!
モーアの店員さんの名前、やっとだせました。ミクリさん、三章で活躍予定てす。




