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タークスの日常  作者: @kohe75438489
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4-8 小物店開店

「さあ、さっそく私達のお店を作ってもらうわよ!貴方なら一瞬でできるでしょ」

「僕を便利道具か何かと勘違いしてない?そんなにすぐは無理だよ…第一、何処に作るのか決めないと」

「それなら正門のすぐ側に作っていいと許可をいただいておりますわ」

「なんと!手の速い。分かった…分かったよ。でも、資材がないと作れないから、木材とか金属とかを調達しなきゃ」


 眠気眼で朝食を食べて服を着こみゴーグルを目にかけてボードに乗って領内に出かける。目的は金属だ。できるだけ頑丈な素材が欲しい。


「チルシャン、久しぶりー」

「タークスしゃん、久しぶり!どう?万力の調子は」

「登山に物凄く役に立ったよ!」

「見せて見せて。結構傷んでるねー。良かったら修理しとくよ。そんで、今日は何用かにゃ」

「金属が欲しいんだけど。できるだけ丈夫なの、ないかな」

「今度は何に使うんですか?またドリルみたいなものを作るんですか?屑鉄なら店の奥に沢山ありますけど」

「うーん、小さなお店を作ろうかと思って…その家の資材かな。じゃあ、適当に持っていくよ」

「また来てくださいねー」


 鉄くずや廃材をバッグに詰め込み、ルンルン気分で帰る。


「爺、庭を借りるよ!今日も精が出るね」

「これが私目の唯一の生きがいですからの」


 敷地の一角に鉱物や資材を取り出して、お店の組み立てを始める。骨格を金属を融解させて作り上げ、その上に木材を積み上げて壁と床を作っていく。


「豆腐ハウスの完成!魔法で金属を溶かして、魔法障壁の型に入れ、溶かして固めて、残りの家は作ってしまおうか」


 土建屋もびっくりの驚くべき簡易な方法でモールハウスは完成させられる。


「ほらね、催促したらすぐできたでしょ?」

「流石ナナミね。それに彼も領主としての十分な技術は既に持ってるってことか」

「早速店に入ってみましょう」

「もう入っていいんでしょう?」

「ちょっと待って!まだ完全に乾いてないから…床にだけ魔法障壁を掛けなおすよ。壁には触らないで!」


 僕は作り上げた構造物を二人がのかったまま門の近くへ移動させる。


「ちょっと、ゴッグズさん呼んできてくれる?」

「何か用かい?警備に不備でもあったか?」

「ううん、そうじゃなくてね。この辺りに少し穴をあけていいかな?ここに販売窓口を作ろうかと思うんだ」

「そこにお店を?そりゃすげぇ…。今まで領主の自らの家の中に店を作ろうなんて思いついても実行できた奴はいねえんじゃないか?警備が必要になるが、俺達は何時も暇を持て余しているからな。問題ねぇ」


 僕は壁の一部を軽くたたき、するりと一部分を切り取ろうとする。壁はやはり物凄く固い。魔法障壁で切りつけた位では傷すらつかない。


「こんな所で必殺技を使うのは癪だけど…仕方ない【雷斬り】」


 雷の斬撃が光線となって壁をまっすくに切断する。真空の中に電子を流してそれを一方高に向けて集中的に射出して焼き切る。空想上の武器だとはいえ、魔法の力を借りればこの世界では実現可能なのだ。


「相変わらず、次期領主様は規格外だな!結構固いんだぜ、ここの壁は。大抵の奴はどれほど魔法を打っても壊すこと引いては傷をつける事すらできねぇっていうのに」

「そうかな…それほど驚く事でもないと思うけどなぁ…あはは。じゃあここにログハウスを置いて、その隣にモール本舗をおいて完成だ」

「それで、ここでは何を販売するんだ?ま、坊ちゃんが扱う所品だ。大人気になることは間違いないだろうな」

「そんな大したものは発売する気はないんだ…こういうものの類似品を販売しようと思うんだ」


 僕はポッシェからシナッシーの着ぐるみを取り出して、装着して見せる。


「瞬時に着脱できるように改造した、シナッシー着ぐるみ。これと同じようにこの領地にもマスコット人形が必要だと思うんだ!」

「ほほう…そいつはすげぇな。この街にもどんどん若い奴が来るってわけだ」

「クリア、ナナミージ、少しそこをどいてくれる?商品を並べるから」

「一体何を並べるっていうの?」

「今は何を並べるべきなのかよく分からない。それに今持っている物は鉱物位のものだ。だから、今簡単に鉱物で作れる物だけを並べる」


 板、容器(各種サイズ)、椅子、机、イーゼル、ハンガー、食器等だ。どれも簡単に溶解させた後魔法障壁で形をとったもので、僕にとっては簡単にできる物ばかりだ。


「これを、いくらで売ればいいんですか?」

「そうだなぁ…元値が土だから、只みたいなものだし…それを考えると、最低銅貨10枚で売ってくれればそれで構わないよ」

「銅貨10枚ですか?それは凄い安いですよ…分かりました。私達の方でもう少し真面な金額設定にしておきますね。椅子や机が銅貨10枚で売られていれば市場に混乱を引き起こすばかりですので」

「でもこの売店には花がありませんよ…何か売れそうなものを仕入れえて来て下さいね」

「分かった…僕も鉱物を変形させただけの物だけで店が成り立つとは思えないから…ちょっと、街で見て来るよ。いい物がないか、協力してくれる人を…」


 僕は当面、鉱物ではない物それらをどうしたらいいのか相談する為に布地店に行きアドバイスを貰うことにした。


「マーサさん、お久しぶりです。実は領館でお店を開くことになったんです」

「そうかい、それならこの店には誰も来なくなっちまうんじゃないかねぇ…。あんたの人気で、何を売っても皆買いに行くからねぇ」

「それはないです。僕が今扱えるのは鉱物だけですから。それに市場を混乱させるつもりはありませんし」

「ま、それならいいんだけどねぇ…で今日は何の用だい?何か用があって態々こんなところまで来たんだろう?」

「ええ、実は僕の店で布で作られて物も売り出したいんですが、そういう方面にはとんと疎いので良く分からなくて。アドバイスが欲しいんです」

「ああ、そういう事ね…。特別な洋服を作ってもらいたいって事かい?委託とかいう…?」

「うん、まあそういう事。糸なんかの材料は何処で採れるのか知らないけれど…場所を教えてくれたら現地へ行って安く買い付けて来るよ。それで、この領地のマスコットとなる人形を腹ってほしいんだ。キャラ物のクッションとか入れ物とかの布製品…」

「まぁ、そうですわね…。その話、引き受けましょう。断る理由もないですし…。糸の産地は高級な物でいえばアラクネの糸が有名ですわ。詳しくは知らないけれど、そういう事ならギルドに聞けば教えてくれるでしょう」

「ありがと!また来るよ。今度は糸を持って!」


 ギルドへと向かい、ギルド長との面会を要請する。


「領主の息子さんのタークス様ですね。うわさは兼々(かねがね)聞いておりますよ。なんでも天使だとか規格外だとか…。これからもこの領地を良くしてくださいね!少々お待ちください。今呼んできまーす。ギルド長?ギルド長ーお客様ですよー」

「今日は面会の予定はない筈だが…誰なんだ…」

「領主の息子さんです。何だか話があるみたいで聞いてあげてください。どうせ暇なんでしょ!大抵は書斎に入って寝てるんですから。それでもギルド長ですか」

「分かった、分かったよ。話をすればいいんだろ…それで、一体何用なんだ?」

「教えて欲しいことがあるんです。アラクネの生息地はどこなんですか?」

「ギルド員ではない者に、そういう事は教えてはいけないことになっているんだ」

「いいじゃないですか、教えてあげても。それとも、そんなことも(・)知らないんですか?」

「その程度のこと、知らないわけがないだろう!〇〇××の〇×の森の中にいるのが分かってる」













領主の中にある小物店

便利すぎです電池とかは残念だけど売ってません。そのうち魔石を売り出せば、100均っぽくなるでしょう

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