5 明かされた事実
一応10編あたりで区切りを作ります。
翌日。
『悪い。今日はイン出来ない』
そう送られたシュータのメッセージの後、
『今日、少し手伝ってくれない?』
というメッセージが届いた。返し方に少し悩んだが、
『分かった。街の西門で集合』
と返した。
そして、その2分後。
「済まない、少し遅くなった」
そうリーナに言うと、とんでもないとでも言っているような表情で、
「そんなことないよー。第一、呼んだのは私だし」
納得してくれるなら良いのだが、不思議と許されてない感じがしたのは俺だけだろうか。
――うん、俺だけだ。まず、この話を聞いているのは俺だけだった。
それはともかく、話を続けることにした。
「で、手伝う内容は?」
「この辺なんだけど・・・」
マップを出し、位置を教えてもらった。地図的に、森だろうか。
距離は約800メートル。しかし、まだ内容が分からない。
「・・・この辺に、ダンジョンがあって、レベリングしたいなって思って」
確かにここには初心者向けのダンジョンがあって、3時間あればレベルが2か3くらい上がる場所だ。
――しかし、なんでそれを知ってるのかは不明だ。
それを、気にしていた頃には訊いてしまっていたが。
「構わないけど、何で知ってんの?」
訊くと、顔を下に向けて話し出した。
「βテストの事を知ってる?」
「ああ。俺は――βテスターだからな」
ここでリーナの顔が少し上がる。
「覚えてるかな。――あの時の、情報屋」
覚えてい――た。というより、思い出した。
「・・・分かった、あの人か」
「それ、私」
――へ!?
重々しい空気の中を、その質問が一気に軽くした。
「それ、本当!?」
本当なら、β時代のplayer killerということになる。
「そう――β時代は『エンド』、今は『リーナ』。覚えてくれた?」
「・・・覚えるも何も、忘れるわけないじゃないか」
そりゃあそうだ。βで一番人をキルしたプレイヤーが目の前にいるのだから。
軽くなった空気が、再び重くなった。
「エンドの時は楽しかった!!・・・実際、キルは今でもしたいけど、異常なゲームでは出来ないなって、あと、完全版ではプレイスタイルを変えようって思って」
マジかよこの人。プレイスタイル変えるために名前変えたのかよ。
心の奥底で驚愕しつつ、質問を投げかけた。
「じゃあ、もうPKはしないのか?そしたら、何で俺に攻撃を・・・」
「言ったでしょう。プレイスタイルを変える、と。誰がPKを辞めるって言ったのかしら?」
「じゃあ、するのか?――また、PKを」
「だからそれも言ったじゃない。今は異常なゲームだから、PKはしないって。聞いてた?」
「な、なんかごめん」
とまあ、ぎくしゃくはしているが、最初の方にしては良い方だ。
「もう一回、死にかけたい?」
この一言を除いて。
次は未定です。




