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かんてらOverWorld  作者: 伊藤大二郎
死霊祭が終わった!草原の国自宅での日々編
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8月21日 代筆家は、僕より体大きくて、雅号を持った書道家で、赤鬼の末裔という設定過多

 おそらく平成26年8月21日

 剣暦××年7月21日


 昨日、頼んだ代筆家が家に来た。



 びっくりした。



 僕より背の高い人間が、この国にいたなんて。


 髪は赤く、体中が筋肉で盛り上がって、特大サイズの服でも覆い隠せない体を無理やり古びた衣服に詰め込んでいる。

 眼は血走り、肌はかさかさ。

 その背中に、自分の体と同じくらい大きなリュックを背負っていた。


 なんか、絵本に出てくる山男そのままの姿だった。

 もしくは、角のない赤鬼


 只者ではないことが、見ただけでわかる。

 事実、ただの人間ではなかった。

 デミトリの紹介では、彼は人間と、今は絶滅した赤大鬼レッドオークの混血の生き残りで、生まれつき喋ることができないが、物覚えがよく、文字を書くのが上手なので、代筆家として生計を立てているらしい。

 見た目が見た目なので、一般の貴族等からは恐がられているが、聡明で謙虚、実直な仕事柄を知る一部の変わり者達からは、知る人ぞ知る職人として、重宝がられている。


 とのこと。


 ※※


「ですので、彼にお任せいただければ、間違いないかと」

 いつものように恭しく一礼して、デミトリは彼の紹介を終えた。

 僕が彼を見て、どんなリアクションをするのか期待していたようだが、今更驚くかよ、彼オークよりは小さいじゃん。

 赤鬼レッドオークか、僕の知らない人達がまだいたんだね。

 しかし、一つ訊いておかねばならないことがある。


「デミトリ、彼の能力は別にいいよ。君の紹介なら、問題ない。それよりもだ」

「は」

「この人、名前なんて言うの? 代筆家さんなんて呼ぶのは、味気ないじゃん」

「はは」

 そこで、なんか期待していたような返答が来たのか、にやりとする。


 僕のその言葉に反応してか、急に代筆家さんが背中のリュックから一本の筆をとりだす。

 筆だった。


 そして、ポケットから黒い塊を取りだし、くぼみのある皿の上で、水に溶かし出す。

 墨と硯だった。


 しょ、書道?!


 そして、紙にさらさらと文字を書いて、僕に見せる。


『墨豊シュバイネハクセと申します』


 雅号まで、持ってるのか……。


 っていうか、日本語が書けるの?


 デミトリが、まるで自分の手柄のように言う。


「ボクホウは当代唯一、神語の代筆ができる男でございます」


 この国の人達が使えない文字書いてどうするんだよ。

 

 まあ、剣祖共通語も書ける人だったので、さっそくお願いした。

 

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