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【学園連載中】悪役貴族に転生したけど、死亡フラグだらけの人生を終焉の力で全力回避します  作者: 不安定な瞳
第一章

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静かな怒り

遅れて申し訳ありません……今回の戦闘シーンは自身があります!!!楽しんで読んでいただければ!

 レオン視点


「そうです、結構筋が良いですよ!」


 騎士団の服を身に纏い一人の男がレオンと剣を交えながらアドバイスをする。


ガンッ!ガキィン!!


「ユリウスさん、全部受け流せてるじゃないですか!!」


 ユリウスに剣を打ち込むが全てを受け流される……打ち込んでも!打ち込んでも差が埋まる気がしない!!!


「レオン君……【王国近衛剣術】は守りに突出していますからね。」


(受け流されるなら……受け流せないくらい強く打つ!!)


 ユリウスさんは右手だけで俺の相手をしている。


 剣先を俺に向け、楽しそうにしているユリウスさんに向かって渾身の力を込め……


(叩き切る!!!!)


「レオン君……若いね。」

 ユリウスがそう言ったと思ったときには、俺の腹に強烈な蹴りが打ち込まれていた。


「ガハァ!?」


 喉から異物が通り吐き出してしまう……強過ぎないか?


「はい!早く立つ!強くなりたいんでしょ?みんなを守りたいんだろ?」


 ユリウスさんがノリノリで立つように急かしてくる。


(なんていい人なんだ!!こんなヘタレな俺でも鍛えてくれるなんて!!)


―――期待に応えたい――――


「お兄様!流石にやりすぎです。」


 ユリウスさんを止めるのは妹のリディアさん。


「いや、確かにやりすぎたかもしれない……」


 ユリウスさんが申し訳なさそうに言い語尾が下に下がっていく。


「お願いします……まだ出来ます!!!」


(稽古をつけるように頼んだのは俺なんだ!!もっと村の皆に誇れるように!)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 リディア視点


 本当……お兄様、ハイになってるぅ。


 再び立ち上がり果敢にユリウスに打ち込み行くが、受け流され転がされ続けるレオンを見て頭を悩ませる。


(あの子、本当に才能なんてあるのかしら?)


 リディアの頭に思い出されるのはユリウスとの会話。


「レオン君は僕を超えられる人材だ。」


(私にはそうは見えないんですけど……)


 確かに先程より動きのキレが増している……異常な体力、根気、上達速度。


(お兄様を超えられるとは言いすぎじゃないの?私を超えられるかも怪しいわ)


 あ!?今のは痛そうね……


 ユリウスの蹴りが再度繰り出されたが……ギリギリで腕を間に入れ防いで見せるレオン。


「リディア様ぁ!!」


 遠くから走ってくる騎士……急ぎの用かしら?


「どうしかしましたか?」


 息を切らすほどに走ってきた様子の騎士に少し嫌な気がする。


「盗賊が王都内で一斉に人攫いを行いました!!被害者数は15人は超えています!!!」


「なんですって!?」


(ブラック・ローズは何してんのよ!)


 見逃されてるのは盗賊団をまとめ上げてるからだってのに!!


「お兄様!!盗賊たちによって、民間人に被害が出ています。騎士団を出動させましょう!!」


 鍔迫り合いをしていた二人がピクリと反応しお互いの剣を納刀し言う。


「俺が行こう」


「俺も行かせてください!!」


 レオンが行きたいと言うが、今回は駄目だわ......これは緊急事態、子どもを連れていける状況ではない。


「レオン君、頑張って現場まで来い。」


 ユリウスが意味のわからないことを言うのを無視し、現場の場所を伝えようとするが。


「現場は!?」


ビリリッ!!


 リディアの横を通り過ぎ、紫の紫電の残像を残し走り去っていく……のはユリウス。


「なんで、毎回こうなるのよ!!!英雄譚に憧れ過ぎなのよ!!バカお兄様ぁぁぁぁ。」


 アレンが何も言わずに遠くになっていくユリウスを追いかけようと走り出すが……流石に止めるわよ。


「レオン君……流石にあの状態のお兄様にはついていけないわ。手出してくださる?」


 首をかしげるレオンだが、素直にリディアの手を取ると……レオンとリディアが宙に浮く。


「な!?なんですかコレ。」


 レオンが目を輝かせ素直な驚き具合を見せるので、少し嬉しくなってしまうのは秘密にしようと思ったリディア。


「私の固有魔法【疾風】よ。」


 お兄様の固有魔法は……言わなくてもいいわよね、さっきのでわかるだろうし。


「口閉じておいたほうが良いわよ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「もう、あそこまで行ったの!?」


「早すぎませんか?ユリウスさん!」


 風を操り空を飛び、ユリウスを見つけたとき……既に盗賊を一人叩き切っていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ユリウス視点


 コッチの方は住民が外に全く居ない……現場はここらへんだろう。


 高速で移り変わる視界の中、冷静に判断する。


「嫌だぁ……お母さあぁぁぁぁぁん!!!!」


 女の子の泣き声を聞き逃すこと無く、スピードを落とさずに叫び声のした路地裏へ行くと。


「大人しくしろってんだ!!」


 一人の大柄の男が暴れる少女に手を出そうとした瞬間……


「その手を離してもらおうか?」


「は?」


ザシュッ!!


「何いってんだオメェ、どっから来やがった。コッチには人質が……」


女の子を掴んでいた左腕を上げようとすると手首から先がなく……少女はユリウスの腕の中に抱かれていた。


「大丈夫だったかい?怖かっただろう……少し目を瞑っていてくれるかな?」


「うんッ!!!」


 少女を地面に下ろし、自身の左腕を抑え悲鳴を上げている男に言う。


「どこに所属の者だ!此処の民は我が王の民だ……何人たりとも手を出すことは許されん!!!」


「いつの間に!!俺の手が、俺の手がぁ!!!」


 ユリウスの話を無視し叫び声を上げ続ける男に、時間の無駄だと感じ剣を構え直した瞬間。


 ユリウスの体に紫色の電気がバチバチと音を鳴らし始める。


「待ってくれ!!俺は?」


 男が命乞いをする前に首が切り落とされ物言わぬ骸になっていた。


「お兄様!!」


 上空からリディアが降りてくる時、強烈な突風が巻き起こる。


「この少女を頼んだよ、レオンは俺と本拠地へ出向く。」


 リディアは不満そうな顔をするが、すぐにやれやれと言った表情になる……流石は僕の妹だ。


(お兄様……冷静そうに見えて結構怒ってるわね。)


 現場の処理が大変そうだ…と考えるリディアと、目の前の現王国最強の壁に驚愕するレオンだった。


(俺はこの人に追いつけるのか……いや、追いつかないといけない!)













ご覧いただきありがとうございます!


カッコいいけれど、スイッチが入ると周りが見えなくなるバカお兄様・ユリウスと、そんな彼に振り回される苦労人リディアでした(笑)。

レオンもこの規格外の強さに食らいついていけるのか……!?


「お兄様暴走しすぎ!」「リディア苦労様!」と思ってくださった方は、ぜひ【ブックマーク登録】や【★評価】をポチッと押していただけると大変嬉しいです!

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