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【学園連載中】悪役貴族に転生したけど、死亡フラグだらけの人生を終焉の力で全力回避します  作者: 不安定な瞳
第一章

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恐怖

昨日投稿できなくて、ごめんなさい!!!代わりに今回は長めです!!楽しんで読んでいただければ幸いです。

「生徒代表の【セレスティア・ガルディニア】様お願いします。」


 教員の一人が生徒代表者をステージに呼び、入学式の挨拶をさせる。


「単刀直入に言わせていただきます、私【セレスティア・ガルディニア】は本校に入学できたこと、また新入生代表をさせていただけたことを嬉しく思います。」


 講堂に入る全員がたった一人の女……セレスティア・ガルディニア】王女に集中する。


「王女様……美しすぎる。」


「セレスティア様…今日も美しいですわ。」


「王女……ぜひとも仲良くなりたい。」


 王女に見惚れる者、目論む者……百花繚乱だな。


 かく言う俺も王女の見た目に見惚れていた……いや、カリスマ性に惹かれそうになったな。


 「本校には貴族と民がともに学べる……」


 王女の挨拶が続くが俺は一人王女を眺める、ただ喋っているだけだが言葉の一つ一つ、話し口調、全てにおいて気品を感じさせる。


 セレスティアを見ていると目が合う……今なんか嫌そうな顔をしなかったか?


 その後も素晴らしい演説をし、セレスティアは壇上をおりていくと……クラス分けが発表される。


 俺のクラスは……やはり運命というのは面倒なものだ。


 レオン、脳筋、セレスティア……脳筋とセレスティアは良いのだが、俺を殺す可能性のある勇者だけは適度な距離感で監視したかったが……


 俺の監視できないところで何かされるよりはマシだろう。


 講堂から生徒たちが雪崩のように出始めていく…少し落ち着きはじめ、俺が出ようとすると……


「貴方、【アレン・ヴァルハイト・アスター

】かしら?」


 後ろから声をかけられ振り返ると、セレスティアが立っていた。


「セレスティア王女、なにか私めに御用がございましたか?」


 少し驚愕したような顔を見せるセレスティア。


「貴方……タメ口以外も喋れたのね。」


 アレンとセレスティアが関係があったことは知らなかったが、少なくとも【過去】の俺は大分やらかしていそうだな。


「私は、貴方を許す気はないわよ?」


 セレスティアとアレンの間には何かしらの諍いがあったことは確定したな……演説の時から嫌な予感はしていたが面と向かって言う程とは。


「どんなことでしょうか?セレスティア王女。」


「忘れたとは言わせないわよ!貴方昔に私にとんでもない屈辱を与えられたわ!」


 セレスティアの顔がほんのり染まっていく。


「私が婚約を提案した時、その場で断ってくれた件よ!」


(何を……言ってるんだ?)


 あまりの衝撃に俺も鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているに違いない……そんなストーリーは存在!?


 俺の脳内に思い出されるのは【セレスティア】は俺を恨んでいるという設定。


 ファンブックでも詳しくは書かれてはいなかったはず、【セレスティアは昔にアレンと仲違いをした。】


 この部分がそういうことだったのだろう、なんて面倒くさいストーリーにしてくれているんだ。


「その件については申し訳ない気持ちで一杯でございます。」


 この場を収めるだけで良いはず、今はとりあえず時間が解決してくれることを祈ろう。


「だから、謝罪しても許しませんと……」


「そんなことよりも、新入生代表が遅刻しても良いのですか?」


 講堂には既に俺とセレスティアしかいない、他の奴らは各々の教室へ行ったのだろう。


 セレスティアが小走りで走りながら言う。


「兎に角、私は絶対に許しませんよぉーー」


 初日になんで、俺はこんな面倒事に巻き込まれるのだろうか?一人教室に向かいながら思う。


1年A組教室

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 俺の教室はここだったはず。


「おぉ、やっと来たのかぁ?先生もう寝そうだったぞ。」


 シエル先生が俺達の担任なのは知っていたが、不味いな俺が遅刻か……いや、原作通りではあるな?


「失礼、少し野暮用がありましてね。」


 野次を飛ばす男、一人しかいない脳筋…ガルドだ。


「俺とやり合うのが怖くて逃げ出したのかと思ったぜ?」


 それを聞いて笑うのはガルドの取り巻きの男達……さすがは【四大貴族】他の貴族たちがすり寄ってくるのだろうな。


「おーい、勝手に喋るなぁ。先生早く寝たいんだ説明早く終わらせて職員室で寝たいんだ。」


「チッ!」


 ガルドが悪態を付くが何も気にしないシエル先生。


「まずは入学おめでとう、このクラスには王女様とアスター家、バルバロス家がいますが本校では皆さん平等ですねで安心してくださーい。」


 そこからのシエルの説明は既に知っていることが大半だった。


 この後に学力試験、魔法試験。


 その結果次第で【得点】が付与される、胸につけたバッジに表示される。


 上級貴族は【得点】をあらかじめ付与される……これは上級貴族と王族を優遇するためだ。


 この得点の多さが成績と自身の強さを示す指針になっている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そして今俺は魔法試験を受けている……学力試験は児戯に近いものだった。


 元々この体はスペックは良かったからな、少し勉強すればすぐだった。


 そして今は、一人づつ的に向かって魔法を放っている。


「オラァァァァ!!!」


 暑苦しく叫びを上げながら自身の固有魔法【 烈炎武装】を使用しているのだろう。


 拳から放たれた火球は的にぶつかると超高温の炎で的が黒焦げになっていく。


「さすがです!ガルド様!」


「あんな超火力の魔法なんてかっけぇーです!!」


 ガルドが機嫌良さそうに自慢する……


「なぁに、俺の力の一部に過ぎねぇよ。」


 ガルドが俺と目が合うと……


(お前の魔法見せてみろよWWW)


 とでも言いたそうな顔をしている、腹が立つな。


「はぁーい、次ねぇ。セレスティア様ぁ。」


「はい!」


 セレスティアが右手を掲げ唱える……


「【王家の鎖】」


 右手から伸びた光り輝いたチェーンが的を貫き、締め上げ木製の的がバキバキと音を立てて割れていく。


「おぉー、これは珍しいものですなぁ。」


 シエル先生が感嘆の声を上げ、他の生徒達も賛同する。


「流石は、セレスティア様!!なんと美しく力強い鎖!!」


「セレスティア様の魔法で縛られたいですわぁ!!!」


 セレスティア様はいろんな方面で人気だな。


「次は……アレンくん。」


「はい」


 俺の魔法は良くも悪くも、普通に使えば見栄えがしない……何か物質を生み出し破壊するわけではないからだ。


(一番目立つとすれば……これだな。)


「【終移】」


 俺は的に意識を集中し、移動にも使用できる魔法を使うと的と周囲の地面が丸ごと消し飛ばされた。


「これは!?」


 シエル先生の眠そうで真っ暗な瞳が、【万華鏡】の様に光り輝き俺が消し飛ばした跡を見る。


 これがシエル先生が真面目に魔法を使用した時の瞳か……


 原作でも出てきたが、彼女が本気を出す時の瞳は万華鏡のように様々な色に光り輝き情報を引き出す。


 その後も順調に先生の採点は進み、教室に戻り点数が振られていくもちろん1位は……


「ポイント所持1位は【セレスティア】様でーす」


 実力で言えば、俺のほうが上の自信はある……学力は同等だろうが、能力や身体能力を常に鍛えている俺が勝っていると言えるが……王族がトップのほうが体裁が良いのだろう。


「二位は【アレン】くん、三位は【ガルド】くん。」


 俺が二位でガルドが三位、コレを筋肉バカが許すわけはなく。


「ふざけんじゃねーぞ!!セレスティア王女はわかるが!!コイツが俺よりも強いって言いてぇーのか?」


 シエル先生がナチュラルにガルドを煽る。


「いやいや、坊っちゃん様なにも強さだけじゃないですよ。学力などもありますから評価には……学力以外も含めてですけどねー。」


 ちなみに【レオン】は四番目だ……今の実力ならこんなものだろう。


「そこまで、言うなら良いぜ……【落ちこぼれ】!早く闘技場に行くぞ!」


 ガルドが教室の扉を乱暴に開け出ていき、それに付き添う形で出ていく取り巻きたち。


「おーい、勝手に行動するなぁって、問題児が減った分好都合なのでは!?」


 どこからともなく、寝袋を出し包まりだすシエル先生にセレスティアが一言……


「先生、ガルドさんはアレンさんと得点を賭けた決闘をしようとしているので……見届人が必要です。」


「それ、私じゃないと駄目かな★?」


「駄目です。」


 ズルズルと先生を寝袋から引きずり出し、一人決闘場に向かうセレスティアに釣られ移動を始める生徒たち。


 俺も足早にその場を後にするが、誰かに見られていた気がしたのだが……気のせいだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ガルドは何も持たずに、石畳の闘技場に立っている……向かい合うのは俺だ。


 天井が無く、ただの石造りの円形型の建物だが魔力が練られていて頑丈になっている。


「やっとお前を躾けられるぜ。」


 ガルドが肩を回しながら言い、取り巻きの一人が訓練用の剣をガルドに手渡す。


「負けた時に「私は文官の貴族だから……」なんてしょうもないことは言わせねぇぞ?」


 そう言い投げた剣が俺の足元に来るが……不要な心配を。


 俺は剣を拾い闘技場の端へずらし言う。


「ものは大切にしませんと長く使えません。」


 続けて言う。


「私も負けた時の言い訳を作られるのは困りますが、故受け取れません。」


 シエル先生が開始を宣言するタイミングを伺いながら眠そうにしていると、堪え性のない脳筋は俺の煽りに耐えれなかったようだ。


「コケにしやがって!!!【 烈炎武装】」


 自分自身を覆い尽くすほどの炎に包まれていくガルド。


「ガルド様!!」


「キャーーー!?」


 上から観戦している男女の生徒がそれぞれ驚愕の叫びを上げる……別のクラスのやつも見に来ているな。


「うるせぇんだよ!!雑魚どもが!」


 炎が四散し姿を表すガルドは全身が炎の鎧に包まれ、右手には大剣を左手には盾を持っている。


「剣を拾いに行くまで、待ってやろうか?」


 ガルドが未だ構えを取っていない俺にニヤニヤと笑いながら言うが。


「全く持って問題がない。手早く終わらせるとしよう。」


「いつまで、その澄ました顔してられるんだろうな!!!」


 ガルドが踏み込み炎の大剣を振り抜くが、コレを余裕で躱す。


「遅すぎてあくびが出るぞ?」


 あくびをするような動作を見せるとガルドが激情し連動する様に炎の火力が上がっている。


「火力が上がってもスピードが変わらなければ同じだぞ?」


「クソが!!鬱陶しい!!」


 しびれを切らし、盾でシールドバッシュをしようとするが……わざと当たるか。


 ガルドの盾が俺を燃やし尽くすと誰もが思っていたが……


「そもそも、喰らわないがな。」


「何をふざけたことを!!」


 炎で形成された盾は俺に触れようと近づけば近づくほど早く消えていく。


「なn!?」


 攻撃をするということは隙ができると言うこと……常識だ。


 ガルドの炎の盾も炎の鎧も俺が拳を振り抜くと【終憑】の範囲の部分だけが消され、無傷でガルドの腹を殴り飛ばせる。


「ガッッッっ!!??」


 デカいだけはある、重たすぎて殴っても吹き飛ばん。


 サンドバックとしては優秀だ。


「舐めるなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 ガルドが俺に剣を振るうが当たることはなく消えていく……そもそもコレを突破できない時点で勝てないことは確定している。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

シエル先生視点。


 うわー、流石に止めたほうが良いかなあぁ。


 目の前で叫びながら、炎を噴射し続けているガルドの攻撃を無視し無傷で殴り続ける男……アレン。


 ずっと見続けていると、眠くてねくてしょうがないんだから……視覚情報が多すぎて疲れるのよね。


 ガルドくんの炎にアレンくんの【特殊な魔法】


(何処かで見た気が……)


 そんな事を考える日まもなくガルドが鼻血を流す。


 いやぁー、流石に止めたいかも……アレンくんって【落ちこぼれ貴族】って嘘じゃないの?


 ガルドほどの巨体にアッパー、ジャブ、肘打ち、回し蹴り……全て見様見真似ではなく自分のものにしている。

「なぁ……流石に止めたほうが良いんじゃないか?」


「あんなの、決闘じゃねぇよ……」


 男子生徒の一人が呟き、共感の声を上げる生徒が増えていくが……


「ガルド様、負けを宣言してないのに止めたら俺等が殺されちまうだろ!」


 取り巻きの一人が言い、生徒の全員が黙る、自分の不利になることはしたくないのだろう。


「貴方達しっかり見なさい。ガルドは降参しようとしていますが……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガルド視点


 なんでだ!?俺の魔法が!!俺の力が!!なんでこいつには効かねぇんだよ!!!


 俺の鎧は、本来なら近づくことも触れることも出来やしねぇ。そんな事したら消し炭になる。


「ッガ!!!!」


 コイツは!コイツが触れるところだけ炎が消えてやがる!!


 何も言わず、邪悪な顔で笑いながら俺を殴り続ける男。


 ガルドの心の中にたった一つの単純な……恐怖心に心を支配される。


 駄目だ、どれだけやったて俺の炎がコイツを燃やすことはない……死ぬ前に【降参】するしかねぇ。


「おい!!俺はこッ!?」


 アレンはいや、この【悪魔】は確実に俺が降伏するのを防ぐために俺の顔面を蹴り上げた。


 血液と共に飛び上がった俺の奥歯が闘技場に転がる。


「頼む、もう!?」


 アレンが俺の髪を掴み上げ、俺にだけ聞こえるように言う。


「最初に始めたのは誰だ?貴様だ、抗ってみてろ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(一体、どれだけ殴られたんだ?)


 ぶれ続けている視界に映るのは、俺を憐れむ目で見る雑魚どもと俺にこんな事をした元凶。


(駄目……だ、意識が……もう……)


 アレンが鼻で笑い、最後の一撃を叩き込もうと足をまっすぐに俺へと下ろす。


バキッ!!!!


「こんな決闘……見て……いられないよ!!!」


(誰......だ?コイツ……)


 俺に背を向け、アレンの踵落としを防いだ男の顔を見る間も無く…俺の意識は暗闇へ落ちた。












 





 


アレン……結構怒ってそうジャネイですかね??


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