二十二話 "自分の存在"
俺はノルス、幼い頃にいじめにあった。
助けを求めても、助けられなかった。
エルデはそんな俺の危機に何度か姿を表して救おうとしてた。不利な状態でもだ。
そっから俺は引きこもる、親に気分転換で同い年の林間学校への参加もやってくれた。
けど、馴染めなかった。
むしろ親がなぜそうしたか理解ができない、ホームシックになる。
それで怒られる、理不尽で理解できない。
そんな自分が嫌になりつつあった日に不意な事故で死にかけた時もだ、エルデがいなかったら死んでた。
なぜ助けたんだ……? 価値はないのに。
その日から俺は、威圧的になり始めた。
不満だけを誰かにぶつけなきゃ気が済まない、自分の価値はそうしなきゃ存在が薄れる。
エルデは俺なんかよりもしっかりしてて、兄感が強過ぎて主張や態度も一歩前に出てた。
そんな存在だから、周りには沢山人が集まる。
なんでだろう? 俺は……兄として何がたりないの?
なんで俺の周りには人が……離れるの?
自分を追い詰めた先には、答えの先にも……親である父は教えてくれない。
母は気を張って色々叱ってくれるが、どうして疑問を抱くんだろう。 父には愛されてるけど、母は敵視されてる。父は妹や弟には厳しくて、母も同様なのに……なぜ二人に不満がない?
こうして、俺は歳を重ねるごとに……家族はこうなんかじゃないって思う様になる。
短気になればみんな怒ってくれるし、話を聞いてくれる。弟は生意気だし更に厳しく、妹はまぁ頭いいから遠回しにバカにしてやる。
そんな日々を長々と、繰り返してたらみんな俺を見る目が変わる。
怒りではなく哀れな目、なんでそんな目をするんだ? 俺はずっと家族を思ってやってるんだ。
だから、認めてくれよ……存在。
なぁ、褒めてくれよ。頑張ってるから。
間違ってなんかないんだ、俺は正しいことをしてるんだよ……なのに周りが理解しない出来ない、弾くなんて。なんなんだよ。俺を怒らせないでくれ。
俺は……俺は……みんなに認められたくて愛されたかっただけなんだ!!
頼むから、俺を見捨てないでくれ!!
誰でもいい、俺を、俺をーーーーー止めてくれ!!
その時、アイノフレシャスと出会った。
俺の気持ちを見透かしてか、俺の記憶を奪い愛される……そんな甘い話に乗ってしまった。
これで俺は家族に執着しなくても愛される。
もう寂しくなんかないーーーーーー。
そんな考えも、俺は……負けてしまった。
俺の弱さが導いた、グリードでもあの先生に勝てなかった。
よく考えれば、冷静になれば……分かりきった話だ
最初から求めてたのは、人に向けるもんじゃなくて……最初から絆にあった。
絆を自らぶっ壊して、自分だけの考えと家族を押し付けていた。今あるのは後悔……しても時は遅いな。
誰から認められるだけを求めて、周りを逆恨みして威圧的な態度して……なんも意味がない。
空がこうも眩しくて、光って闇を払うじゃん。
俺の心は荒んで穢れて、救いようがない。
あぁ、俺は取り返しがつかない事ばかりしたな……偽善者…か。それは今の俺にピッタリだな……。
俺が行き着く先は、地獄だろうな……明けない夜の様に暗い世界で……。




