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嫌われものです


ついに私は退院することが出来た。暇で暇で辛かったよ…。

このまま学園に行くことになっているから、早くしないと学園に遅れることになってしまう。そう思った私は急いで車に乗った。一週間も休んだからか、とてもスッキリしていて気分も晴れやかなんだよ。はぁ、テストか…。


いつもはめんどくさいと思うけど、今日はめんどくさいとか思わないのかな、と思っていたが、やっぱりそれとこれとは別だったみたいで普通にめんどい。


開始10分くらいでテストが終わってしまうから後が暇なんだよね、あれ。わかる人はいないかな。

そう考えている間にも車はどんどん進んでいく。彼女は私にどう接するんだろうか。関わらないでほしいけど、彼女に関わらないなんて選択肢はないんだよ。なんて人だ…。


周りの人達からのいじめも、今後されることのないように脅す勢いでいこう。今まで何もしてこなかったのがおかしいくらいに。悪役でもいいから自分を貫き通そう。


この世界が乙女ゲームだと思っている彼女にも、いずれ教えてあげなきゃいけない。自分がこの世界を乙女ゲームの世界だと思っている限り、いくら皆に慕われていようとも周りから大きな壁を作っているんだと。


碧斗も、今以上に仲が良くなりたい。一生に一度の友人かもしれない。私がこんなにも前向きに考えていられるのも今私が生きているのも全て、彼のお陰だから。執着し過ぎるのも駄目だから、程々にはするけど…。


数分経つと学園が見えてきた。運転手さんにドアを開けてもらい、車から出ると、私は一週間ぶりの学園に足を運んだ。


丁度今は生徒が沢山登校してくる時間帯だった。沢山いても狭くないこの学園はやっぱり金持ちばかりが通う学園だと思う。


教室に入ると、周りから「まだいたんだ」「あれ、このような方はいらっしゃったかしら」のような悪口を言われたけど、これはまだいいのだ。悪口は別に気にしない。


大変なのは机……あれ?机がピカピカだ。いつもならマジックなどで文字が書いてあるのに。前よりも輝いている気がする。

机の中は…何もないな…珍しい。


一人で間違い探しをしていると、


「亜莎紀、おはよう」


碧斗に挨拶された。たまに家族に会ったときにだけしかしなかった挨拶をいま友人にされている…。

今は家族とも挨拶を必ずしているけど、友人からはなんとも言えない特別感があるのだ。


「おはようございます。碧斗さん」


人が多いし、私は腐っても鈴野家の令嬢なので最低限口調は汚くならないようにしないといけない。

お嬢様口調も辛いから、今は敬語で落ち着いている。


またひそひそと聞こえる悪口。ひそひそは案外人に聞こえるんだよ。悪口が私に筒抜けだ。こういうのってめんどい。


「意見があるならはっきり言ってほしいです。めんどくさいので。」


私が悪口を言っていた人にそう言うと、周りは今まで何も言ってこなかった私がこんなことを言うのが信じられないのだろうか。


「亜莎紀さん、もっと優しく言わないといけないじゃない」


うぇ、出たな。あの人の登場だ。いちいち突っかかる意味が分からない。私に関わるだけ無駄だと思うし。彼女に興味はないし。そして、………とりあえず眠い。


「貴女にとやかく言われる筋合いはありません。私は私が思うことを口にしただけです。座ったらどうですか?」


彼女の顔はみるみる赤くなっていった。本当に女神や聖女の名前は返した方がいいと思う。


「やっぱり亜莎紀さんは最低ですのね!」


軽く睨まれた。私への態度がだんだんと悪くなっているのは気のせいではないでしょう。私のことを好きではないだろうし。けど彼女は私と仲良くなろうとするだろう。こう言うのを相手するのはダルいんだよ…。


「別にそれでもいいです」


表情筋が動かない。碧斗や家族といるときは沢山動くのに。愛想笑いすらしてやれない。


「そんな態度だと皆から嫌われてしまいますわよ」


と言って自分の席に座った彼女だけど、まだぷんすかしている。お子さまかい。…と言うか私はもう手遅れだよ。

こんな態度をとる前から私は嫌われていましたよ。貴女が原因で!


こんなことも言えないくらい成績を上げて、日頃の行いも改めて、いつかは彼女から何も言われないようにするのが目標。出来ないと思うなかれ。伊達に化け物と呼ばれていない。


私はずっと勘違いしているあの人に負けることはない。強気でいくとやる気が出るかもしれないし。


碧斗が凄い形相で彼女の方を睨んでいるけど、睨んでいるのは彼女だろう。私が色々言われたから…?


それくらい別にいいのにな。そう思うけど、私を思っての行動だと思うと嬉しい。


それから少したってテストが始まり、そのテストがやっぱり早く終わってしまった。テストの待ち時間に暇を潰せる方法を考えておいた方がいいかもしれない。


テストが全て終わってから碧斗に「どうだった」と聞くと、「早く終わって暇だった」と言われて、仲間がいたことに気づいた。また今度暇潰し方法を二人で考えることにしよう。


私に突っかかってくる人は沢山いたけど、私が突き放すような発言をするとすぐに負け犬の遠吠えをして逃げて行ってしまうパターンが多かった。他には碧斗が無言で凄い形相で睨みかかって撃退していたから今日のところは大丈夫。


テストの結果はなんだろうな。










ブクマや評価、ありがとうございます。これからも頑張ります!

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