015
コリンとジャックは、城の地下を歩く。
石造りのそこは、薄気味悪い、カボチャのランタンで灯されていた。
「ネエ、コリンクン。ボクハナンデカボチャナノ?」
ジャックは、急に立ち止まってそんなことを言ってきた。
コリンは、氷のように固まって動かない。
なんで……。なんでか……。
ジャックがカボチャなのは…………………………………………
あれ?なんでだっけ。
ジャックはカボチャ頭の悪魔だ。
確か………………■■■が…………
ん?■■■って、誰だ…………?
「コリンクン、カタマッテ、ドウシタノ?」
ジャックの言葉に、コリンは深い深い思考の海から抜け出す。
同時に、思い出そうとしていたことも忘れてしまった。
「い、いや。なんでもないよ。なんでカボチャなのか……か。僕には分からないや。」
コリンは、言葉を詰まらせながらもジャックに向かって喋る。
ジャックはコリンの言葉に、若干の不自然さを見つけながら、「ソッカ」とだけ言って、歩き出した。
コリンは、また思考の深い深い海に潜り込む。
だが、どうしても、探している答えを見つけることは出来なかった。
◇◆◇
真っ暗闇の世界。
そこに、金髪に赤目の謎の青年?が立っている。
何処を見ているのか。
何も無い、真っ暗な場所を静かに見つめていた。
「…………」
一言も喋らない。
そして、この青年?以外は、誰も居ない。
おかしな空間でその青年?は、小さな、小さな声で、一言だけ言った。
「孤独って…………辛いね」
ただ、ただ、そう口にしただけだが、その青年?はどこか悲しそうにも見えた。
◇◆◇
そこは、どこかの綺麗な花畑だった。
太く、空高くまで伸びた大樹にふもとに色とりどりの花が咲いている。
だが、それも大樹の周辺だけで、少し離れれば、全てが焼き尽くされた灰で埋め尽くされた。
人はいない。建物もすべて壊れている。
残っているのは、大きな大樹と花々だけ。
その光景は、綺麗なようで、不気味でもあった。
花々は咲き乱れ、風で花びらが舞っている。
◇◆◇
魔帝国中華区大通りから少し離れた路地裏に、認識阻害の魔法がかけられた喫茶店があった。
店内で、ナンは掃除をしていた。
掃除をしながら、ポケットに入れた、古びたメモの事を考えていた。
かれこれ、このメモを見つけてから数時間が経った。
だが、答えの出ないこのメモに、怖さを持ちながら、同時に興味を抱いていた。
答えは結局出ていない。
憶測の域を出ないこの考えは、どれだけ粘っても答えには辿り着かないのだ。
掃除の手を止めて、思考の海につかっていると、店の扉が開いた。
開いた扉の先には、店主のローワン様が立っていた。




