013
魔帝国王城の地下室。
そこに、カボチャ頭のヘンテコなヤツが居た。
カボチャ頭は、カンテラを手に、薄暗い地下室の道を歩いている。
「ボクハ、トキドキ、オモウンダ。ナゼカ、コリンクンとデアウマエのことが、オモイダセナインダヨ。フシギデショ?」
カボチャ頭は、誰も居ない地下室で、音の外れた声で喋っていた。
◇◆◇
ファマンは、城から少し離れた場所に居た。
今は、鍬を持って、畑を耕している。
「えっと……ここを耕したら……きゅうりの種を植えて……あっちはトマト……。」
途中で休憩を挟みながら、仕事をしている。
ファマンは前回、農園に来た時よりも、やる気に満ちていた。
理由は単純。コリンに煽られたから。ただ、それだけ。
そんなファマンに、麦わら帽子を被った老人が近づいてくる。
その老人の動きは、驚くほどに洗練されていた。
「フォッフォ……休憩にアイスはどうかのぉ?」
「アイス!?食べる!勿論、食べる!!」
その老人の手には、皿にのせたアイスが2つあった。
ファマンは甘いお菓子に目がないので、アイスを迷うことなく受け取る。
老人は名を、デクと言う。
昔は悪魔の地位に居た、魔族だ。
だが、彼は土いじりが性に合うらしく、悪魔の地位は返上して、今では魔帝国最大の農園と農場を所有している。
年齢は……分からないらしい。
「坊主、畑仕事は良いだろう?地の声が直に聞こえるのじゃし。」
ファマンはアイスに夢中だが、隣りに腰を下ろしたデクは、構わずに話しかけてくる。
「坊主って呼ぶの変わんないね。地の声は……わ、ワカンナイや。」
ファマンは実際に、地の声というものは全くわからない。
断じてわからない。
果てしない時を生きているが、どれだけ畑仕事をしようと、果物を育てようと、本当にわからなかった。
「地の声は良いぞ。本当に便利じゃ。儂はその声で把握出来るからのぉ。歩かなくても。」
「おじちゃんはそれが魔法じゃん。僕は今使えないもん。」
「そうじゃったのぉ……。坊主は今魔法が使えないじゃった。」
デクは、アイスを食べきったファマンを見て言う。
デクの魔法は、大地の声を聞く事ができる。勿論、それだけではないが。
まあ、アイスが食べれたからなんでもいっか。と思い、世間話を続けた。
◇◆◇
何処もかしこも真っ暗闇の世界。
そこで金髪に赤目の青年?が一人で立っている。
「呑気だね……。でも……、平和の証拠だ。本当に……あの時に戻れれば良いのに。」
その青年?は、暗闇の中で映し出される平和な魔帝国を覗いていた。
少しお久しぶりです。
ストックが無いのと、少し忙しいのもあって、ギリギリにギリギリを重ねて投稿をシています。
土日の間に、ストックを書いて、毎日投稿をしたいな.....と考えておりますので、どうぞ、宜しくお願い致します。




