第二十四話 如何に想定を強制するか
「そんなに判別出来る人少ないんだ。大変だね」
「そうですね。まさか皇さんだけでなく、アルマさん達も無理だとは……」
大雅の膝上で驚いた表情を浮かべるソウさん。殆どの職員が接触できない、あるいは判別できないというにも関わらず判別出来る上に全く影響を受けないというのだから恐れ入る。流石にソウさんが表立って動くことは出来ないけれど、この状況下においては自衛が出来るだけで充分メリットだ。
「ソウさんはどうやって判別してるんですか?」
「俺?まぁ参考にはならないんだけど……俺って相手の中身が見えるからさ、あんまり偽装って意味を為さないんだよね」
「相手の中身が……」
「うん。そんなに役に立つものじゃないけど」
中身というからには、世界視とはまた違う視え方なのかな。中身……中身か、どれくらいのものが見えるかにもよるけれど、偽装を確実に看破出来る、となるとかなり破格だと思われる。ソウさんの特性……という訳ではないのかな、大雅も分かりづらいけど若干驚いてるのが分かるし。
「本当は俺も手伝えたらよかったんだけど、流石に怒られちゃうからなぁ」
「そうですね。ソウさんが強いのは重々承知していrますが、万が一がありますので」
「もー過保護なんだから」
「過保護で結構」
ぷくぷくと頬を膨らませるソウさんと、そんなソウさんを優しく見つめる大雅。……多分、大雅としてはソウさんを少しも危険に晒したくないんだろうし、ソウさんもそれを理解した上で大人しくしているんだろうな、という想像がついた。……きっと華蓮は俺が止めても飛び出して行っちゃうから新鮮だな、ちゃんと囲い込んだらその場にいてくれる辺りが。
「でも実際どうするの?人手が足りないのは事実だよね」
「それは……そうですね。今リアムさん達が話し合っていますが……」
「判別が二人、対処出来るのが四人、だから……」
「ある程度予測を立てた上で、少数精鋭で戦うしかない?」
「そう、なるとは思います」
問題があるとすれば、目星をつけようにも情報が足りない、という部分だろうか。ミライさんを狙おうとしている以上魔術部門を狙う可能性が高い、くらいしか有力な情報がないのでは?
「逆に言うと囮さえ用意出来ればどうにかなりそうなものなんだけど……」
「駄目ですからね?」
「でも大雅、誘い出した方が不慮の事故は防げると思わない?」
「だとしてもソウさんがわざわざ出る必要はないでしょう……!」
「そうだよ?」
「それなら私が――――え?」
「……?」
何だか……話の方向性が変わったな?
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