第二十二話 出来ることをそれぞれが・前編
「れ、れおー!?」
「きゅぅ……」
「おおテオがダウンしてら」
「れんい!れおあ!」
「そうだな休ませたら治るから気にしなくていいぞー」
近付いただけでテオさんは目を回しちゃったな。れおくんが慌ててレンリさんをぺしぺしと叩けばレンリさんは何でもないようにテオさんを抱え上げる。れおくんは特に影響がないらしいので、遣霊は基本的に影響を受けないと見て良いらしい。因みにレンリさんは特に影響がなさそうだった、なんなら最初にちょっと触っていたので微塵も影響を受けない側に入る。
「天音は大丈夫か?」
「な、なんとか……」
「駄目そうだな」
「アルマは平気そうだね」
「ああ。お前は寄るなよ。寄ったら斬るからな」
「俺を?」
「あっちに決まってんだろ寝惚けてんのか」
シリウスさんを背に隠すアルマさん達は平気そうだけど、天音くんは明らかに顔色が悪い。リアムさんもそこまで顔色は良くないから……重戦闘区域でもかなりの被害は出る、ということなんだ。最初の方に確認したのが俺達とアランさん達だったから良く分からなかったな。
「華蓮は大丈夫?」
「触れなきゃ大丈夫。ちょっと頭をかき混ぜられてるみたいな違和感があるくらいで」
「駄目じゃん離れて!?」
「影響力強いですね……」
俺と大雅は影響を微塵も受けないから分からないけど、事前に知らなきゃ全滅も有り得るぞ。全員が皮を置いてある部屋から退室して隣に移る。
「影響なしで動けるの、職員の中だと恐らく入江と大雅とアルマと……?」
「アランさんも無事でしたね。皇はダメでした」
「四人か。まぁまぁ厳しいな」
「しかも俺は判別出来ねぇぞ」
「判別が出来るのは現時点だと私と入江さんだけですね……」
「……厳しいな」
対処出来るのが四人、判別出来るのが二人というのはどう考えても人手が足りない。リアムさんが深刻そうな表情で呟き、アルマさんも頷きを返す。
「今はまだいいかもしれんが、恐らく今後増えるぞ」
「…………対策を練る必要があるな……」
「ところで入江はともかく大雅ってどうやって判別してんだ?」
「接触した時の感覚です」
「感覚????」
「はい。流石に見ただけでは分からないんですよね、残念ながら」
「いや触っただけで分かる方が凄いだろ……」
アルマさんが若干引いているのが分かる。やっぱりおかしいっていう感覚はあってるんだ……実際視覚的に判別できる、という例は多くても接触しただけで判別出来る、という例が思いつかないから圧倒的に異質だと思う。本人に自覚はないけど。
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