第十八話 対策を練る
「悪夢と近しいラインということは……妖怪が悪夢化する?」
「だと思うんだけど……それなら別に影響はないよな?現実に持って来てる時点で悪夢も実体化するだろうし」
「多分俺達の心情を考慮しなければ今まで通りだよね……?」
「まぁ……怪異の存在がどうなるのかによりますね。たとえば、怪異と悪夢も近しいラインになるとしたら」
「討伐対象になる……!」
それはちょっと困っちゃうな。今でも俺達の定義って危険と様子見を行ったり来たりしてる訳で。正直敵として判定されたら俺達は脅威として振舞うしかないのよ、俺達としては良き隣人でありたいのにね。
「実際どうなの?」
「多分一緒になると思う。ただ、悪夢を主体にしてる以上狩られすぎたら不味い訳でな?どっかしらで友好的か否かの線引きはされると思う」
「なら良い……いや良くはないか」
「うん。あちらさんからしてみれば悪夢と程近い別存在とか排除したくてたまらないだろうからな」
「……ところで、仮に悪夢と現実が融合したとして、この空間でも同じ事態になるんですかね?」
アランの言葉に俺とゆっきーは顔を見合わせる。そりゃ別位相とはいえ大元は一緒だから適応される……はずだよね?あれもしかしてこの空間自体は青藍が掌握してるから影響なかったりする?
「……どう思う?」
「普通に考えりゃあ適応されるはずなんだが……もしこれを青藍さんが把握しなかったら、適応されない、のか?」
「そもそも青藍も妖怪だから…………影響を受けないと言えば、そうなんだよね」
あれその場合怪異もこっちの位相にいるからあんまり関係ないな……?だからと言って歩落ちして良い訳ではないけど、思ってたより危機的状況ではないのかも。
「あ、いや違う。ここに隔離されてるから危険なんだ」
「と、言いますと?」
「気付かない一般区画が洗脳される」
「ああ……」
「成程ね、下手したらヒュリスティック全てが敵対存在として認定される可能性が高い、と」
「多分そう。実際西としてはそれが一番願ったり叶ったりだろうし」
そうだよね。楽園教ってどこもかしこもヒュリスティックのことを嫌ってるからさぁ。排除する大義名分、民衆の支持を得られるならここぞとばかりに潰しに来ると思う。それはちょっと困っちゃうな。
「今は宇月さんもミライさんもヒュリスティックにいるので早々手出しはないと思っていますが……」
「あの皮人間、警備隊には潜り込んでたんだろ?こっちでも全員判別しないと既に潜り込んでる可能性があるか……?」
「外部から人が来ること自体が珍しいのでないと思いますが……そうですね、一度点検する必要はあるかと」
下手したら所属時点で成り代わられてる可能性もあるからね。判別出来る人が少ないってのが厄介だよ本当。
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