第十二話 詳細確認・後編
「わざわざ西とつるむ意味が分かんないな」
「そもそも研究部門って楽園教と関わりあったっけ?」
「いえ……基本的に楽園教はヒュリスティックを嫌っているので、関係があるとは思えませんが」
いくら合理性があっても厳しそうだなっていう感想が先行するな。どこかで関わる機会があったとしても、それで関係を持てるのは精々中央の楽園教だし。布袋も同じ結論に至ったのかアランに疑問を向ける。
「っていうか、楽園教って名前は一緒でもそれぞれ仲が良い訳ではなかったよね?寧ろ敵対してなかったっけ?」
「最近、楽園教に指導者が現れたそうですよ」
「指導者???」
なにそれ俺も知らないんだけど。アランは執行官からの情報である、という前置きの元最近の楽園教について語る。
「はー……楽園教全てをまとめ上げる指導者、ねぇ……?」
「間違いなく生半可な存在じゃないのは分かるんだけど、どこから現れたのそれ」
「分からない。俺も実物を見た訳じゃないからな……ただ噂としてそうだ、と言われているだけで」
正直楽園教の詳細なんて俺達が知る由もないから情報なんてある方がおかしいといえばそうなんだけど。……最近の楽園教の騒動にもその指導者って関わってるのかな、だとしたら碌な事にはならないだろうし、アランの情報を握ってるって言う事は夏音みたいな存在が生まれる可能性も考慮する必要がある。ほぼ有り得ないだろうとは思ってるけど、最近は特に何が起こってもおかしくないし。
「じゃあその指導者の影響でアランの情報が研究部門から楽園教に流れて……寧ろアレなの?指導者っていうのが研究部門の職員だったりする?」
「流石にないと思いたいが……」
「ぶっちゃけ可能性は低いんじゃない?少なくとも研究部門の方で新人がベテランを押しのけて上に立った、とかは聞かないじゃん。そんなにカリスマが凄いなら研究部門の方でも目立つと思うんだよね」
「それはそうか……」
研究部門の方でそんなカリスマ持ちが現れた、とは聞かないからなぁ……。楽園教に現れた指導者はあくまでも楽園教にしかいない、と現時点では考えて良さそう。
「……とはいえ、方法は不明ですが研究部門と関わりがある可能性はありますね。あるいは……研究エリア、か」
「…………」
正直どっちでも嬉しくないというか、かなり身近に楽園教がいるっていうのは嫌だな。楽園教は結構ちゃんとした確執があるし裏切り行為ってことでどうにか排除出来ないかな……証拠不十分か。
「一先ずこれは入江さんにも見てもらって詳細を詰めましょう。あややも一度こっちに顔を出すそうなので、今後の対応についてはそちらで」
あやめも一旦こっちに来るんだ。ももはさっさと合流したからてっきりそのまま一般区画にいるものだと。
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