第二十四話 戦力分散
『業務連絡業務連絡。リアム職員の代理で俺から状況の軽い説明と今後の動きについて話す。絶賛戦闘中だろうから返事はいらん』
「連絡……?」
「大量発生以外にもなんか起こったかな」
レイスに発生した大量の怪異を捌きながら俺達はそんな会話を交わす。幽撃以外が効かないとはいえ、俺も天音も問題はない。とはいえ、わざわざレンリがリアムさんの代わりに連絡をしてきているということは何か厄介な事態になってるんだろう。レンリの声音的に多分テオは巻き込まれていない。
『現在重戦闘区域、レイスの両区域にて怪異が異常発生中。殆どの怪異は通常個体だが一部例の変異憑依型が散見される。万が一接敵した際は出来るだけ距離をとるように。ゾエとテオが対処する』
「変異……なんて?」
「変異憑依型。遠距離無効なのに近接で倒すと憑依される厄介な怪異がいるから、そいつだけは放置しろだってさ」
「ふぅん……」
いつの間にかそんな名前になってたんだなあの怪異。レンリが勝手に言ってるだけなのかもしれないけど。テオの特性なら遠距離無効とか意味がないからな……数にもよるが大変だなテオ。
『尚この通信を聞いている職員はレイスの怪異討伐に集中してくれ。重戦闘区域はリアム職員が担当するそうだ。どこまで倒せば良いのか、何の条件、トリガーで収束するのか分かり次第追記する』
「リアムさん一人で大丈夫なの?」
「まぁ重戦闘区域の最強職員だから」
『次。現在放棄エリアで異常が発生中。それにより東雲職員が行方不明になり、その救出のために入江職員、月野職員、夏音職員、そして宇月職員ならびに青藍さんが放棄エリアに向かってる。アラン職員と皇職員は根本的な解決を試みるため別動隊として放棄エリアに侵入する模様』
「は?なんで宇月も?」
「放棄エリアって……確か、アランさんが行くのはまずいんじゃないの?」
「待ってそれ初耳」
確かにアランさんはヘブンでの騒動時に唯一生き残ったひとではあるけれども。本人の反応的に普通に向かおうとしてなかったか?天音の情報ソースは誰……ヘブンについて話すのなんて本当に誰だ……?
「まぁアランさんと皇が一緒って言ってるし…………大丈夫じゃねえかな……?」
「いや分からんぞ。同類だろあいつら」
「あ、師匠」
ナチュラルに会話に入って来たアルマさんがそのまま流れで俺の近くにいた怪異を弾き飛ばす。大雅も合流したので少し余裕が出来た、通信を繋いでレンリに話しかける。
「レンリ、憑依型見つけたら報告入れた方が良いか?」
『いや別に。結構数いるから報告されてもすぐには対応出来ねぇ。それよか根黒、放棄エリアの方に怪異が溢れないかだけ気を付けてくれ。多分すぐに変異するぞ』
「マジかよ」
『マジだよ。俺は今回医務室から出れないからな』
「医療部門職員がしれっと現場出ようとすんなー」
『あーなんも聞こえなーい』
確かにレンリがいたら広範囲爆破してもらうだけで大体の怪異は吹っ飛ぶけれども。流石にそこまでの火力は現状要らない。どうしても手が回らなくなったら遠隔で爆破してもらうか。
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