第二十二話 持ち寄る情報・中編
「一つ聞きたいんだけど、ヘブンに乗り込んだとして対処法は分かってんのか?」
「いえ……元凶を倒すくらいしか方法はないかな、と思っていましたが」
「どう思うよ」
「あんまりおすすめはしませんね。そもそも、倒せる存在かが怪しい」
「倒せない存在かもしれないってこと?」
「ええと……倒せないっつーか、恐らく本質的に相性が悪い」
「誰との?」
「ヘブンに関係がある全ての存在と、っすかねぇ……?」
範囲が広いな。ヘブンに関係がある、ということはアランさんや東雲にとっては相性が悪いのか。……逆に言うと俺は別に相性が悪かったりはしないのか?俺とアランさんの違いって何なんだ……?
「どういうギミック?」
「何らかのマーキングでもされてんのか?」
「今までの挙動を見る感じ、マーキングってのは正解だと思いますがね。あれなんかの儀式の途中でしょ」
「儀式……ですか」
「俺魔術に対しては別にそこまで詳しくないんであれなんですけど、中途半端に生贄が発生して――――それでも、どうにか止まったのは奇跡だと思ってますよ?」
「……」
生贄と、儀式。……ヘブンの職員達は死んだ、その場に残されたのはアランさんだけだった、その唯一の”生き残り”という点が……今の均衡を生み出しているとでもいうのだろうか。
「じゃあアランは行かない方が良いな。出来れば完全に無関係な方が良い…………訳でもないか?もしかしてこれ関係者がいないと元凶が叩けないタイプか?」
「今まで大人しかった部分を加味するとまぁ」
「最悪だな」
「ちょっとレンリ詳しすぎない?」
「そりゃレイスはヘブンのお隣さんですよ?どんだけの職員が放棄エリアの近くを通っておかしくなったか」
「影響力ヤバ」
「だから俺としてもさっさと事態を収束させたいんすよ」
放棄エリア内ではなく、放棄エリアの周囲を通っただけで影響を受けるのはさぞ面倒だろうな。恐らく適性などもあるのだろうが、俺はどうやら鈍感な方らしい。
「相性が悪いと言いましたが、向かった場合どのような影響が出ますかね」
「いや……まぁ、多分過去の再来というか、同じことが起こるんじゃねえかな、とは思いますけど」
「成、程……」
「一応聞きたいんだけど、アランなしで解決出来ると思うか?」
「無理じゃないっすかねぇ?」
「だよなぁ。話を聞く感じアランがいなきゃ皇達は元凶に出会えないだろうし……」
「逆に言うと、アランさんがいれば解決も可能……ということですか?」
「ま、元凶には会えると思う」
……なら、まだやりようはあるな。
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