メグ姉妹
男爵は、楽しそうにメモを書いている。
メモを書き終えると、メイドさんに手渡し、伝言を依頼している様だ。
メイドさんはお辞儀をすると、すぐに部屋から出ていった。
「死の宣告・・。」
「逃げよう!」
「逃げるな!」
「死にたくない!」
「大丈夫、お前たちにはどちらか一人しか向かわないだろう。手加減するようにも伝えてある。」
「でも!」
「男爵、メグさん、メグ・リアさんは、ハンナさんの愛弟子ですよね?そして、メグ・ロアさんは、男爵の弟子ではないですか!」
「数年前、リアさんは「力を見てあげる!」って笑顔で言いながら、我々は一瞬で全員が地面に埋められました。」
「そうです!ロアさんも「軽く手合わせしようぜ!」って言いながら、バン!っていう音がしただけで、全員が後ろに吹き飛ばされたんです。剣士なのに、強力な魔術も使うんですよ?」
「あ~、ロアのそれは、魔術ではない。剣の衝撃波だ。」
そういえば、男爵も洞窟の入り口で使っていたっけ。黒い侵入者に向けて一撃で・・・。ディグさん、あれ、喰らったんだ。黒い侵入者は破裂していたしな・・・。機会があったら教えてもらおう。
「だったら!なおさらです!!手加減されたところで、一瞬ですよ!」
「死にます!!」
「・・・わかった。では、お前たちの相手は、アルバート君達に任せよう。」
「俺?!俺も死にますよ?勇者パーティーが城壁の魔獣を一撃で粉砕している所を見ましたからね!あんな攻撃防ぎきれませんよ!!」
「大丈夫!防具は提供するよ。必要経費として。」
「・・・仲間が、何と言うか・・。」
「私たちは、それがいいです。」
「うん、死にたくない。」
勇者パーティーと男爵がノリノリで話を進めている。
「本・・当に手加減してくださいよ?」
「大丈夫だ!君たちを、俺たちの二の舞を踏む様な事はさせない!」
「ただ、問題はそこではない。」
俺たちの死ぬか生きいるかを問題ではない、と?
「問題は、兵士への手加減が出来るか、じゃないか?」
「・・・確かに。危険ですね。」
「兵士とは言え、ほとんど洗脳されている様な人達ですから、無駄に人死には出したくありませんわね。」
「仕方ない・・・面倒だが、いつもの手で行くか。」
「いつもの手?ですか?」
「面倒だが、確実に戦力を奪う事が出来る。そんな戦法だ。」
「あれですか・・・。となると、ルーナ、お前は変装して、そちら側に参加した方が良いな。」
「そうですね。あとは、だれが行けそうですか?」
「ロアに物理的に足止めをしてもらいつつ、リアに術を使ってもらう。ついでにハンナもつければ十分だろう。」
「ハ、ハンナ神!恐れ多い・・・。」
敬っているのか、怯えているのか・・。ハンナさんは優しい、いい人だぞ?
しかし、メイジ3人で50人規模の人間を殺さずに無力化するとなると、どんな術を使うのだろうか?
「ん?どう戦うか、知りたいのか?」
男爵が、更にニヤニヤしながら話を振ってくる。
「そうですね。大変興味があります。」
「だろぉ?しょうがない、教えてやろう!」
「大げさな。」
ガーラさんがあきれ顔で男爵を見ている。何か、簡単な方法でもあるのだろうか?
「解呪よ。」
「あ~!お前!先に言うとは!・・・リアに言っておかねば・・。」
「嘘です!うそうそ!ゴメンナサイ!もうしません!ごめんなさい、ごめんなさい!!!・・・」
「という訳で、兵士に解呪を施すんだ。」
「あぁ!あの頭痛が酷くて気を失う奴ですね!」
「そうだ、ロアが傷つけないように兵士の足を止めている隙に、ハンナ、リア、ルーナの3人で解呪を行う。ルーナは1回で2名は行けるだろ?リアは4名、ハンナが10名ってとこか。意外とすぐに片が付きそうだな。」
国王の呪いを逆手に取った闘い方か・・・。解呪の人数、ルーナさんが2,リアさんが倍、ってのは分かるが、ハンナさんが10・・・。ハンナ神・・・ね。




