5.美少女→おっさんの場合 その2―5
ゴリケルに頭のてっぺんから爪先まで嬲るように見つめられ、ルナは何もしていないのに疲労困憊になっていた。
そして、心視とやらを行ったらしいゴリケルは、ポンとルナの肩を叩いて太鼓判を押す。
「うん、視えた! 彼は正真正銘、身も心もついでにアソコも立派な男よぉ~ん!」
(全然視えてないィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!)
心視の結果にルナは驚愕した。
アルザード王は、王座からずっこけたようなポーズを取ってみせる。
「いや、男かどうかじゃなくて、勇者かどうかを視て欲しくてな」
(王様なのにリアクション芸みたいなことするんだ……!)
どうでもいいことに感動するルナ。
それを聞いて、ゴリケルはまくし立てるように喋りだす。
「あ、それなら大丈夫、これは確実に勇者のオーラだから。でも気をつけて、こっちの世界に来たばかりで疲れてるみたいなの。少なくとも寝室は個別に用意してあげて。それで、ちょっとは休ませてあげないと、健康な子供が出来ないって占い結果が出ているわぁ~ん」
しかも結構鋭い指摘までしてきたので、ルナの中でゴリケルの評価がほんの少しだけ上がった。
フィリはそれを聞いてショックを受けたように顔に手を当てる。
「そ、それは私、毎晩頑張りすぎていたかもしれませんっ!」
「父の前で言うか!? 普通!?」
アルザード王に言われ、しまった、とフィリは顔を真っ赤にして恥ずかしがった。
(王様なのにツッコミまでするんだ……!)
再びどうでもいいことに感動するルナだった。




