4.潜入! 異世界ダンジョン!―2
(調子に乗るとすぐこれだからな……)
呆れるタモンだったが、実はそうして欲しくてウォリが反抗的な態度を取っていることに、未だ気付いていないのだった。
「で、これがお前の言う“魔遺物”なのか」
「お、理解が早いじゃん、さすが師匠!」
「そりゃ、こんなおあつらえ向きの配置をされていれば、誰だって分かるさ」
タモンが指差したのは、洞窟の最深部、祭壇のように固められた石畳に刺さっている剣のことである。
「この“魔遺物”が、ダンジョンを作り出しているというのか。もの凄い力を持っているんだな」
「まーね。ちなみにオレが持ってるこの剣も“魔遺物”なんだぜ。SSランクダンジョンから回収した、魔力を二倍近くにまで高めてくれるすげー魔剣なんだ! すごくね!?」
「す、凄いのは分かったから、あんまり刃先をこっちに近付けるな。じゃあこのダンジョンの“魔遺物”は、その魔剣ほどの力は持ってないということなんだな」
「まーそういうこと。売って金にしてもいいし、なんだったら師匠の武器にしてもいいよ」
「いや、俺は剣など振るったことがないからな。行商の目玉商品にした方がいいだろう」
タモンが言うと、ウォリは何故か残念がる。
「ちぇっ。こんな絶世の美少女が剣を持ったら、絶対絵になるんだけどなー」
「そういう理由かい。いいから、さっさと“魔遺物”を回収したらどうだ。というか、そうするとこのダンジョンはどうなる?」
「もちろん無くなるが、それは異世界の扉から無事戻れたらの話だな。ダンジョン内にある限り、この“魔遺物”の効力は発揮されてるから」
なるほど、とタモンは納得して頷いた。




