4.潜入! 異世界ダンジョン!―1
攻略完了! 異世界ダンジョン!
「まあ、Aランクダンジョンならこんなもんッスわ」
ドヤ顔でウォリは言った。
ここは二人が暮らす小屋のすぐ近くに現れた“異世界への扉”から続く、異世界ダンジョンの最深部である。
薄暗い洞窟内は、青く光る不思議な結晶で照らされ、幻想的な空間であった。
道中には湖のような広さの水溜りもあり、なかなか歯応えのあるダンジョンのように思えたのだが。
吸血コウモリや武装したガイコツなど、並み居るモンスターをウォリはバッタバッタと斬り倒し、物理攻撃の効かないスライムなどは、その剣から放った炎で一瞬で消し炭にしていた。
「まあ、Aランクダンジョンならこんなもんッスわ」
「二回言うな。無性にブン殴りたくなる」
というわけで、思う存分タモンに自分の活躍っぷりを見せられたウォリは、うぬぼれで天井に鼻がつきそうなくらいに天狗になっていたのであった。
「というか、Aランクでこの早さって、お前が苦戦することはあるのか?」
「ま、SとかSSくらいになったら、多少のダメージは受けるかもな。SSSくらいになると苦戦はするかもしんない」
本当に天才的な力を持つ勇者だったのだと、今さらになってタモンはその強さにビビり始める。
「あ、もしかして惚れちゃった? いいぜ、なんならダンジョン攻略祝いに童貞卒業ってのも――」
「力では敵わないということを思い知らせてやろうか?」
アイアンクローが炸裂する。
ひぇーっと、ウォリは真っ青になって頭を下げた。




