3.美少女→おっさんの場合―3
「まあ、なんてウブな反応。ルナ様って、意外と可愛らしいところがあるのですね」
(待って!? なんで私、クソ親父の体で自分より年下の女の子に襲われなきゃならないの!?)
これってレズプレイ? それとも正常なカップリング? と、マンガやアニメもそこそこ見ていたルナは、まず現状を何と理解したらいいのか困惑していた。
「こ、こういうことは……出会って初日でやるようなことじゃ、ないってば……」
「律儀なところもあるのですね。紳士的なルナ様のこと、私、ますます好きになってしまいました」
「好きって、私は、いい年こいたおっさんだよ? あまりにも歳の差がありすぎるよ、もっと自分のことを大事にした方がいいよ」
「いいえ、私は――」
フィリはルナにまたがったまま、両手で自身の頬を押さえ、恍惚とした表情を浮かべた。
「ルナ様のような、逞しいおじ様が大好きなのです」
(まさかのおっさん萌え!?)
自分とはまったく趣味が合わないフィリに、ルナは背筋がぞぞぞっと寒くなるのを感じた。
ちなみにルナは普通にイケメン同士が絡み合ってる方が好きだ。
「ああ、ルナ様の太い二の腕、パンパンに張った大胸筋、引き締まった腹筋……どれをとっても、私のハートにキュンキュン来てしまいますの」
(しかも筋肉フェチ!? こいつやべぇ!!)
だが――それでもまだ、ルナには最後の手段が残されていた。
大抵の女子がNGを出すもの。
それが、どう見てもむさ苦しい男の体毛である。
「ほ、ほら、私なんて胸毛生えてるし腕毛ボーボーだし、多分ケツ毛も生えてるよ? コイツ。マジキショいって思わない?」
「…………いとおかし…………」
(何故、古典!?)
魔法の力で拘束されている現状以上に、性癖の深さで敗北を認めざるを得ないルナだった。




