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[二章-21:帰宅《Going home》]
———一馬の家の前
「ここだな、お疲れ一馬」
と武蔵先生は一馬の家の前に車を駐めて言う。
「色々ありがとうございました」
と一馬は車の降りながら言う。そして走り去る車に一礼。一馬は後ろから抱きつかれたことに気づく。
「にぃ〜、あのね、にぃ、いない間にね、色々ね………あっ、おかえり…にぃ」
と一馬の背中に顔を押し付けながら言う雫。一馬は雫の方を向き
「ただいま、雫」
と言う。兄妹は無言で見つめ合う。それだけで相手が何を言わんとしているか分かる気がした。
「久々にあって見つめ合いたくなるのも分かるけど、家の中に入れば?」
とひなが玄関前から言う。
「そーだな、ひなも色々とありがと」
と一馬が言うと
「…なかなか帰ってくるの遅くてびっくりよ。まぁ、とりあえず…おかえり」
とひなが言う。
(すっかり、ひなの家みたいになってるな)
と一馬は思いながらひなに案内されるような形で家の中に入る。
「どうだったの?」
とひなが尋ねる。雫も興味ありげに一馬を見つめる。
「自信がついたよ、なかなかいい師匠だった」
と一馬は答える。
「それでさ……ひな…もう一つ頼みがあるんだけど…」
と一馬は言いづらそうに話しを切り出す。
「何よ、面倒じゃないことを祈るのみね」
とひなはなぜか少し嬉しそうに言う。
「………………宿題見せてくれない?」




