[二章-始:予知視《Prediction》]
体育祭の闘技会ランダム戦に出場が決まった一馬。
「マジか…」
と呟く一馬。戦闘系の能力に限られているので、相手が誰であれ勝ち目は万に一つあるかどうかだ。ただ、雫に弱い兄なんて思われるのは嫌だ。さてどうしたものだろうか。ふと廊下を見ると莉奈がいる。
「昨日、この未来読んでただろ…すげーな」
と廊下に向かい話しかける一馬。彼女は昨日こうなることを予知していた。
「いえ…その…褒められると…照れます…」
と照れながら教室に入ってくる莉奈。
「いや、褒めてないからなんで本当のことを言わなかった?」
と持って当然の疑問を尋ねる一馬。
「聞かれてました?その…緊張で…未来が…かなり不明確に見えていまして…失敗だったら…と思うと…」
と途切れ途切れに謝る莉奈。
「もーいいよ、今度はちゃんと見てくれよ。……そうだ闘技会の未来見てよ」
と一馬。
「あっ…はい!任せてください…時間はこの辺?…見えた…自然系の能力と戦ってる?火を使う人?いい感じに渡り合って…うっ…」
と急に莉奈の右目が白内障の目のように白くなっていく。
「見ないでください!…やっちゃいました、高確率発生未来予知視の1回使用時間限界を超えちゃった…」
と右目を焦って抑えながら話す莉奈。
———高確率発生未来予知視
その名の通り、一番高確率で発生する未来を時間を指定して予知視できる能力。この能力で見える未来は現在このまま進んだ場合のみである。なので未来を教えた場合どうなるかの未来は見えない。遠い未来であればあるほど一回に見れる時間は短くなる。一回の使用時間には個人差があり、使用時間を超えると利き目の方の視力が一時的に完全に失われる。また、一度見た時間の未来は再予知できないなどの制約がある。
「高確率発生未来予知視ね…今回はどのくらいの確率だ?」
と一馬。
「んー、だいたい45%ぐらいですかね結構先の話なので…」
と莉奈が答える。
「45%か…結構高めか?何とかなるかもな」
と一馬。
「はい、楽しみにしてますね」
と笑顔で莉奈が言う。




