[一章-19:勉強会《Study meeting》]
———翌日
朝の支度を終えた兄妹は、ひなを迎えに行く。数分歩くと家の前でキョロキョロしているひなの姿を見つける。まだ迎えに行く時間まで時間があったので少し人間観察をしてみる一馬。ずっとキョロキョロと兄妹を探しているだけだったので、
「ん〜、残念。面白い動きはないな」
と一馬が残念がる。そしてひなのところへ歩き始める。
「やっと来た。時間は…間に合ってるわね」
と間に合ってなかったら文句言う気満々でひなが言う。3人は歩き始める、一馬はスマホの地図を見ながら歩き、その後ろを雫とひながついて行く。
「一馬の友達ね〜どんな人だろ」
と一言ひなが言う。
「若干馬鹿にしてるよな?」
「そんなわけないじゃない、一馬以外を馬鹿にするなんて最低よ」
と完全な差別。
「おいこら、俺じゃなかったら泣いてるぜ。俺が精神的に強いことに感謝しろ」
「あら?なんで感謝なんてしないといけないの?一馬が精神的に強いことをわかってやっているのよ?」
いちいち疑問形でわかっているように尋ねるひな。
「いや、だから俺が精神的に強いことに感謝しろよ。……あっ着いた」
と全て言い終わる前に宇佐美の家に到着する3人。インターホンを鳴らし宇佐美を呼ぶ。
「あら、いらっしゃい〜」
とご機嫌な宇佐美。
家は優能力者学園生徒居住区にあるので外見は白と灰色に統一されている。
宇佐美に案内され階段を上がり二階の部屋に入る、中は真ん中に机があり、本棚も整理されていて、これといっておかしいところもなく、これぞ女子の部屋といった感じだ。
一馬達が部屋を見回していると、インターホンが鳴る。
「誰か来たみたい、見てくるね。あっ適当に座っといていいよ〜」
と言って階段を下りていく宇佐美。
一馬達は机を囲むように座る。
「おーす!一馬」
「アニキ!待たせてしまいすみません」
とぞろぞろと人が入ってくる。部屋は結構ギリギリだ。響也の後ろに見たことのない人がいる。
「響也、後ろの人は?」
と尋ねる。他の人も興味を持ち響也と後ろの人に視線を向ける。
「俺は、出水遊って言います。よろしくねー」
と軽く言った遊。
響也が補足説明を入れる。
「こいつは、ゲームとかの遊びが大好きなんだよ。だから遊びとか興味のあること以外手を抜くんだけど興味のあることだとすごいんだぜ」
またゆうちゃんか……と考えたのは一馬だけだった。
さすがに9人で1つの机は小さいので、宇佐美はもう1つ机を持ってくる。
「ひなさんこの前は助けていただいてありがとうございます」
と響也。
「いえいえ、気にしなくていいわ」
とひながこたえる。
「さて、勉強始めましょうか。わからないところあったら私がみるよー」
と宇佐美。みんな課題を取り出し勉強を始める。
———数時間後
時計の長い方の針が真上をさした頃。
「ここは、これを代入して解くと……ね、できたでしょう。あら?もうお昼なのね昼ご飯準備するから雫ちゃん手伝って〜」
と宇佐美。目的は雫かと一馬は思う。
「私も手伝うわ」
とひな。そして3人は下の階のキッチンへと向かう。
「なぁ、一馬くんゲームしようぜ」
そう話かけてきたのは遊。さすがに渋る一馬を見て遊は、
「じゃあもし勝てたらそこの問題の2手早い解き方教えてあげるよ」
と提案する。昼ご飯ができるまでの数分間その提案に乗ることにした。
「ゲームは……そーだなオセロっていうのはどうだい?」
と言いながら鞄から小さなオセロ盤を出す遊。一馬は頷く。
先手は遊、後手は一馬でオセロが始まる。




