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奈落に落とされたが、そこは俺の領域だった  作者: 忍絵 奉公


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第97話「メタルスライム攻略」


 世界樹内部。

 螺旋階段。

 コツ。

 コツ。

 木の中なのに温かい。

 ほんのり明るい。

 洞から外光が差し込んでいた。

 アクア。

 階段を登りながら言う。

「まずあのスライム何とかしないとな」

 ユウ。

「つっこんでくるだけでしょ?あれ」

 アクア。

 依頼書を見る。

「特殊能力は無さそうなんだよな」

『堅い』

『速い』

『打撃注意』

 それだけ。

 ユウ。

「捕まえちゃえばいいんじゃない?」

 アクア。

「あー」

 少し考える。

「キャッチして、そのまま核抜けばいいのか」

 ユウ。

「うん」

 アクア。

「でも堅そうだぞ」

「核簡単に取れるかな?」

 ユウ。

 ニヤリ。

「やってみればわかるっしょ」

 そのまま登る。

 かなり長い。

 だが。

 外壁アスレチックより遥かに楽だった。

 アクア。

「最初からこれでよかったな……」

 ユウ。

「ほんとにね」

 やがて。

 枝へ出る出口。

 二人。

 立ち止まる。

 アクア。

「俺がおとりになる」

 ユウ。

「おっけー」

 次の瞬間。

 アクア。

 ダッシュ。

 ドン!!

 全力疾走。

 ユウ。

 笑いながら後ろをついていく。

 アクア。

「おとりの意味ねぇぇ!!」

 枝の中盤。

 停止。

 静寂。

 その瞬間。

 ピュン!!

 空気を裂く音。

 ユウ。

「後ろ!」

 アクア。

 振り返らない。

 片手。

 バシッ!!

 キャッチ。

 メタルスライム。

 ぷるぷる暴れる。

 ユウ。

「かっこいー!!」

 アクア。

 スライムへ手を突っ込む。

「核どこだ……」

 ぐにっ。

「あれ?」

 ユウも一匹捕まえる。

「どう?」

 アクア。

「堅いっていうか……」

 感触。

 不思議。

 濡れた粉。

 粘土。

 小麦粉。

 そんな感じ。

 そして。

 コリッ。

「あ、あった」

 引き抜く。

 銀色の核。

 簡単。

「……取れた」

 瞬間。

 ドロッ。

 スライム崩壊。

 枝へ落ちる。

 白銀の粉みたいになった。

 アクア。

「なんだこれ」

 ユウも。

 手を突っ込む。

「なんか感触気持ちいいね」

 ぐにぐに。

「遊ぶな!」

 ユウ。

 核を抜く。

「取れた〜」

 ポケットへ。

 その時。

 ピュン!!

 ピュン!!

 ピュン!!

 五方向。

 同時。

 メタルスライム襲来。

 アクア。

「多っ!」

 だが。

 華麗。

 ジャンプ。

 回転。

 しゃがむ。

 全回避。

 ユウへ。

 三方向。

 ユウ。

 一匹。

 キャッチ。

 残り二匹。

 バシィッ!!

 叩いて軌道逸らす。

 メタルスライム。

 枝の外へ飛んでいった。

 アクア。

「お前ほんと反応おかしいな」

 ユウ。

「えへへ」

 その時。

 ピュン!!

 さらに。

 十匹以上。

 枝の奥から。

 銀色の群れ。

 アクア。

 笑う。

「……なるほど」

 ユウ。

 ニヤリ。

「本番だね」

 世界樹の枝の上。

 高速戦闘。

 始まった。


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