表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奈落に落とされたが、そこは俺の領域だった  作者: 忍絵 奉公


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
78/89

第78話「疾風一家」


 草原。

 青空。

 豪華な馬車が道を進む。

 白いユニコーン。

 輝く車体。

 どう見ても――目立つ。

 アクアがぼそっと言う。

「これだけ豪華な馬車だったらさ」

 ユウが振り向く。

「うん?」

「悪い奴らが襲うよね」

 ユウが笑う。

「フラグ立てるな!」

 その瞬間。

 草むら。

 ガサッ。

 男が顔を出す。

 ボロい革鎧。

 汚いヒゲ。

 目だけギラついている。

 豪華な馬車を見た瞬間。

 目が見開く。

「……っ!!」

 全力ダッシュ。

「お頭ぁぁぁ!!」

 アクアがため息。

「成立した」

 数十分後。

 道の先。

 木が倒されている。

 完全封鎖。

 その周囲に――

 三十人。

 強面。

 斧。

 剣。

 弓。

 刺青。

 そして中央。

 毛皮マントを羽織った大男。

「待ってたぜぇ」

 ニヤリ。

「俺たちゃ疾風一家」

 後ろの盗賊たちが武器を鳴らす。

 ガチャガチャ。

「その馬車」

「そのユニコーン」

「全部置いてけ」

 ユウがアクアを見る。

「来たね」

 アクアは座ったまま。

「だから言ったろ」

 盗賊たちは笑う。

「へへっ」

「ガキ二人かよ」

「しかも女までいる」

「運がいいぜ」

 ユウが立ち上がる。

 ぐーっと伸びをする。

「なんか運動したかったんだよね」

 そして。

 馬車から飛び降りる。

 ふわっと軽い着地。

 アクアが言う。

「殺すなよ」

 その一言。

 盗賊たちの顔が変わる。

「……は?」

「今なんつった?」

「俺たちを殺せる前提か?」

 笑い声。

 怒り。

 混ざる。

 お頭が前に出る。

「嬢ちゃん」

 斧を肩に乗せる。

「世の中ってのを教えてやる」

 ユウが首をかしげる。

「もう知ってるよ?」

 盗賊が突っ込む。

「なめやがってぇ!!」

 剣を振る。

 その瞬間。

 ユウが横にずれる。

 最小限。

 盗賊が空振る。

「遅い」

 足払い。

 ズシャッ!!

 盗賊が一回転して地面に突き刺さる。

「がふっ!?」

 次。

 後ろから二人。

 同時に斬りかかる。

 ユウ。

 しゃがむ。

 盗賊同士の剣がぶつかる。

 ガキィン!!

「うおっ!?」

 そのままユウが二人の頭を掴む。

 ゴンッ!!

 ぶつける。

 白目。

 気絶。

「よいしょ」

 ポイッ。

 盗賊たちがざわつく。

「な、なんだこいつ……」

 お頭が怒鳴る。

「囲め!!」

 一斉。

 十人以上。

 ユウを囲む。

 アクアは馬車の上。

 黙って見ている。

 酒を飲み始める。

 盗賊の一人が怒鳴る。

「てめぇ助けねぇのか!?」

 アクアが答える。

「必要ない」

 ユウが笑う。

「だって私」

 一歩踏み込む。

 消える。

「強いもん」

 ドゴォッ!!

 盗賊が吹っ飛ぶ。

 さらに。

 回転蹴り。

 二人。

 宙を舞う。

 背負い投げ。

 地面が揺れる。

 拳。

 腹にめり込む。

「ごぇっ!!」

 盗賊たちが恐怖し始める。

「お、お頭……」

「これやべぇ……」

 お頭が歯を食いしばる。

「ビビるな!!」

 巨大な斧を持って突撃。

 ユウを見る。

 笑う。

「おっきいね」

 振り下ろし。

 ドォン!!

 地面が割れる。

 だが当たらない。

 ユウは。

 もう後ろにいた。

「はい」

 軽く背中を押す。

 お頭。

 前につんのめる。

 そこへ。

 ユウのデコピン。

 パチン。

「え?」

 次の瞬間。

 ドゴォォォン!!

 お頭が回転しながら木に激突。

 木が折れる。

 沈黙。

 盗賊たち。

 青ざめる。

 ユウがニコッと笑う。

「まだやる?」

 全員。

 武器を捨てた。

 アクアが馬車から降りる。

「終わったか」

 ユウが頬を膨らませる。

「弱すぎ」

 盗賊たちは地面に土下座。

 完全敗北。

 その横を。

 豪華な馬車がゆっくり進み始める。

 アクアがぼそっと言う。

「先が思いやられるな」

 ユウは楽しそうに笑った。

「冒険って感じする!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ