表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奈落に落とされたが、そこは俺の領域だった  作者: 忍絵 奉公


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
46/50

第3章「復讐」 第46話「迷宮の主、牙を剥く」


「……決めた」

 アクアが静かに言う。

「俺が止めを刺す」

 視線は石板。

 映っているのは――Sクラスパーティ。

「99階」

 ゆっくりと続ける。

「俺がボスになる」

 ユウが目を輝かせる。

「サプライズだね!」

「あぁ」

 アクアの口元が歪む。

「歓迎してやる」

「じゃあ私も出る!」

 即答だった。

「いや」

 アクアが首を振る。

「見ててくれ」

「え~」

 ユウが不満そうに頬を膨らませる。

「私もパートナーでしょ!」

「相手は4人だぞ」

「だから!」

 ユウがぐいっと詰め寄る。

「私も私も~」

 完全に目が戦闘狂のそれだった。

「……」

 アクアがため息をつく。

「わかった」

 折れる。

「ただし」

 指を立てる。

「レオンは俺がやる」

 一瞬、静寂。

 ユウがにやっと笑う。

「いいよ」

「それ以外は?」

「好きにしろ」

「やった!」

 嬉しそうに飛び跳ねる。

「さて」

 アクアが切り替える。

「92階から98階だ」

「何置く?」

「ラッキーピエロ!」

「却下」

 即答。

「なんで!?」

「運要素は無しだ」

「ちぇー」

 ユウが唇を尖らせる。

「じゃあサボテン君」

「……なんだそれ」

「針を全身から発射するの」

「ほう」

「で、食べれる」

「……食えるのかよ」

 アクアが少し考える。

「針は弱いな」

「えー」

「でも」

 少し間を置く。

「状態異常つけるか」

「お?」

 ユウが身を乗り出す。

「石化」

「おぉ」

「で」

 アクアの目が光る。

「そいつのしぼり汁で回復」

「いいじゃん!」

 ユウが笑う。

「でもそれ」

「どうする?」

「全身にかけないとダメにする」

「……は?」

 アクアが一瞬止まる。

「つまり」

 ユウが楽しそうに言う。

「倒したあと、ベタベタに浴びないと回復しない」

「……」

 数秒の沈黙。

 そして。

「それいいな」

「でしょ!」

「一匹じゃ足りないな」

「うんうん!」

「複数配置だ」

「いいねいいね!」

 二人の目が完全に同じになる。

「Sクラスだけじゃない」

 アクアが言う。

「一般の客もいる」

「うん」

「だから」

「理不尽じゃなく」

「でも面倒くさい」

 ユウがニヤリとする。

「最高」

「決まりだ」

 石板を操作する。

 92階から98階。

 サボテン型魔物を配置。

 針は高速射出。

 命中で石化ゲージ蓄積。

 完全石化で行動不能。

 倒すと内部に回復液。

 だが。

「全身に浴びないと回復しない、と」

「やば」

 ユウが笑う。

「絶対嫌だそれ」

「でもやるしかない」

「いいね~」

 設定完了。

 迷宮が静かに変わる。

「これで」

 アクアが呟く。

「下準備は終わりだ」

 その時。

 石板が光る。

「……来たな」

 画面に映る。

 Sクラスパーティ。

 五十階。

 ボス撃破。

「早いね」

 ユウが笑う。

「さすがだな」

 だが。

 アクアの目は冷たい。

「問題ない」

 腕を組む。

「ここから先が本番だ」

 迷宮は牙を剥く。

 復讐の舞台は整った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ