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奈落に落とされたが、そこは俺の領域だった  作者: 忍絵 奉公


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101/145

第101話「雪祭りと消えた金貨」


 昼。

 露店。

 焼き鳥。

 ジュウジュウ。

 香ばしい匂い。

 アクア。

 串をかじる。

「うまっ」

 ユウ。

「おいしー!」

 ミーちゃん。

 頭の上で。

 ニャー。

 アクア。

 肉を少し分ける。

 ぱくっ。

 幸せそう。

 三人。

 雪の街を歩く。

 アクア。

「せっかくだし観光するか?」

 ユウ。

「いいね!」

 気づけば。

 雪。

 かなり積もっていた。

 二十センチほど。

 白い。

 街の中央へ進む。

 すると。

 人。

 大量。

 観光客。

 子供。

 露店。

 大賑わい。

 アクア。

「なんか祭りか?」

 近づく。

 そして。

 巨大雪像。

 ファイヤーベア。

 とんでもなく大きい。

 野営で倒したやつより。

 さらに巨大。

 ユウ。

「でかー!」

 アクア。

「誇張されてるだろこれ」

 ユウ。

 笑う。

「絶対盛ってる」

 さらに。

 大道芸。

 男がボールを投げる。

 一個。

 二個。

 十個。

 隣の男。

 おどけながら追加。

 観客。

 大歓声。

 最終的に。

 三十個。

 ボール。

 空中。

 ぐるぐる。

 落ちない。

 ユウ。

「すごーい」

 アクア。

「すげぇな」

 ユウ。

 無邪気。

「あれ何個できる?」

 アクア。

 少し考える。

「高く投げれば」

「理論上は何個でもいけるんじゃね?」

 ユウ。

「あはは」

「それはそう」

 次。

『殴られ屋』

 看板。

 格闘家風。

 痩せマッチョ。

 避けまくる。

「顔に当てたら金貨一枚!!」

「一回銅貨二十枚!!」

 観客。

 挑戦。

 全然当たらない。

 ユウ。

「あれ簡単そう」

 アクア。

 即止める。

「やめろ」

「俺たちが殴ったら死ぬ」

 ユウ。

「あ」

 納得。

 輪投げ。

 挑戦。

 アクア。

 投げる。

 グニャ。

 あり得ない方向へ。

「え!?」

 ユウ。

 笑う。

「輪のバランス悪い!」

 アクア。

「うまくできてんな……」

 射的。

 雪だるま作り。

 屋台。

 歩くだけで楽しい。

 そして。

 夕方。

 宿へ戻る。

 部屋。

 入る。

 アクア。

「……ん?」

 机を見る。

 ない。

 金貨袋。

 消えてる。

 アクア。

「……あれ?」

 ユウ。

「どうしたの?」

 アクア。

「金貨」

「ないぞ?」

 ユウ。

 きょとん。

「え?」

 部屋確認。

 ベッド下。

 棚。

 机。

 ない。

 アクア。

「ユウ知らないか?」

 ユウ。

「知らないよ」

「ずっと一緒にいたでしょ」

 アクア。

「……だよな」

 鍵。

 確認。

 閉まっている。

 窓。

 閉まっている。

 アクア。

「泥棒か?」

 空気。

 少し張る。

 その時。

 ミーちゃん。

 ぴょこん。

 ベッドへ飛ぶ。

 そして。

 布団を。

 カリカリ。

 引っかく。

 アクア。

「ん?」

 布団をめくる。

 すると。

 奥。

 金貨袋。

 ドサッ。

 アクア。

「……あった」

 ユウ。

 沈黙。

 アクア。

「俺が隠したんだっけ?」

 ユウ。

 じー。

 アクア。

「……」

 ユウ。

 吹き出す。

「あはははは!!」

「泥棒じゃなかった!!」

 アクア。

「いやほんと焦ったわ!!」

 ミーちゃん。

 ドヤ顔。

 ニャー。

 アクア。

「お前が一番賢いな……」



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