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悪役令嬢は執着されてハメられる  作者: ちょしゃなげ
第5章
88/96

関連ターゲット2

お読みいただきありがとうございます。

「隣、座ってもいいかな?」

 僕は声をかけつつも、返事の前にさっさと隣の席に座ってしまう。先生が来ちゃうからね、と急いで来たように。


 距離を詰める時に、フリーな座席は便利だよね。

 しかもこれからの授業は、クラスみんな同時に進む、一斉授業の魔法基礎学だった。


「はじめまして。僕はーー」

 なんでもない自然な形で、隣の少年に自己紹介状しようとすれば、意外にもジルベルトの方から挨拶を返してくれた。


「ギーヴィスト=フィン=モーグ卿ですよね。俺はジルベルト=イジルです。学園では慣例通り、ジルベルトで呼んでください」


「イジル侯爵家の?じゃあ僕もギーヴィストで呼んでね。僕、編入してきたばかりなんだ。分からないことばっかりで・・・魔法基礎学の先生って厳しい?」


「厳しいですね。魔法構文の暗記を完璧にしないと、居残りさせられますから」

「ぇ~・・・ちなみにいまはどの辺?」

第4魔法(レベル4)のウォータージェットとライトニングボムの詠唱からです。口唱文のテストと魔導具への刻印陣です」


「・・・ウォータージェットとライトニングボムの詠唱文・・・うわぁ、14ページある。えっとウォータージェットの詠唱は『・・・神聖なる湖に宿りしネスカに賜わる聖なる水よ 求めし我の呼びかけに答えその深遠なる力の一端をーー』えぇぇ、なにこれっ!?」


ーー必要?この詠唱必要!?詠唱してる間に魔物にぱっくり喰われちゃうよぉ〜!


 教科書のページをめくりつつ、僕は驚きを隠しきれない。


「覚えないと駄目なの、これ・・・」

 モーグの詠唱が短い事は知っていたけど。

 なんなら無詠唱も多いオリジナル魔法にどっぷり浸かった僕は、正式な詠唱文言がこんなに長いとは想像すらしていなかった。


ーーいや・・・昔、少しだけ調べたっけ。でもこんなに長い詠唱じゃなかったはず。


「実践では意味ないですよね。でも学園の基礎では正式構文で詠唱できないと、魔法の使用は許可されないんです」

「うわぁ〜うわぁ〜しか言葉が出ないや」

 多分、子供の短気やイタズラでの使用を防ぐ目的があるのだろう。さすがにこんな長い詠唱を語り尽くしてまで、しょぼい魔法を試す気にはなれないだろうからね。


「モーグ家は魔力量が多いって聞きますから、短縮構文を使っているんですか?」

「たぶん。ジルベルト卿は違うの?」


「俺はそんなに魔力が多い家門じゃないので、魔法を使うことも少ないですし。それに・・・短縮構文だと、魔法陣が起動しないんですよ」

「短縮構文は魔法陣の正確性が必要になってくるから。確か、学院に行ってから習うんだよね?」

「そうだと思います。学園の間はひたすら構文を覚えるはずですから」


 ひたすら覚える、と言われて僕はふっと思いつく。

「ねぇ・・・まさかの初級魔法、ウォーターやライトニングも長文暗記?」

 気づいてしまった、チートがゆえにピープルが通ってきた普通の道を歩く困難さ。


 無詠唱で、想像するより早く起動できる僕のウォーターやライトニングの魔法を、ながなが構文を詠唱して改めて起動しろと?

 むしろ気が散って失敗する自分が容易に想像できた。


「そうですね。ウォーターは4ページくらい、ライトニングは2ページちょっとですね。今日の第4魔法(レベル4)の詠唱部分とかぶる文言もあります」


「・・・僕、魔法基礎学、大丈夫じゃないかも」

 本気で頭に入ってこない詠唱文を、もごもご口の中で繰り返してみる。


ーー意味ないじゃん、無駄骨じゃん、無用の労力じゃん!ほんと意味ないこと覚えるのツラいって!


「これ、もう物語だよ。詠唱じゃなくて朗読だよ・・・魔法を使う時は教科書持ち歩くから、もう朗読で許してほしい・・・」

 本気でそうボヤいた僕に、ジルベルトは堪えきれないように吹き出した。


「はは、ギーヴィスト卿でも、難しいことがあるんですね・・・」

 思わず出ただろう言葉に、大げさに驚いてみる。


「えぇ、僕どんな風に見られてるの?」

「すみません!変な意味じゃなくてーー」

 すぐに不安そうに謝るジルベルトは、非難される事を極端に恐れるタイプらしい。


ーー朝から晩、通学の馬車の中でまで、会うたび会うたび、あの兄に説教ばかりされていたら、自己肯定感が低くなるよねぇ〜お気の毒だ。


「僕、途中編入だから授業を受けてない部分ができるのか、本気で心配になってきた」

 ため息まじりに弱味を見せてみる。すると、ジルベルトの表情が緩む。


「ギーヴィスト卿でもできないことがあるんですねーー分からないことがあればいつでも聞いてください」

「えぇ・・・僕ってほんとにどんなイメージなの!?分からないことがいっぱいばっかりだから、教えてくれると嬉しいよ〜仲良くしてね」

 絶妙の距離を取って、僕はジルベルトと顔見知りになった。



◆◇◇◆


『名前 ジルベルト=イジル

 属性 9歳(〈間もなく10歳〉) 人間族 男性 〈侯爵家〉

 弱点 〈妹シファン〉と〈兄ソルベルト〉、〈父ワグベルト〉、〈自己非難〉、〈怒り持続型〉、〈理想重視型〉


 特記 『中途半端にしかできない自分』『〈妹〉を妬む心』

    『〈兄〉から受けた〈心の傷〉』『理詰めの〈父〉から受けた〈心の傷〉』


 運命の轍 『〈乙女ゲーム〉の攻略され〈キャラその2〉




 〈第二王子〉の〈側近〉として〈完璧に〉〈サポート〉しようとするができず、〈鬱屈〉を抱える。学院で編入してきた〈主人公〉に出会い、その存在や言葉、明るさに救われて心惹かれる。だが第二王子と主人公が惹かれ合うのを悟り、苦しみながらも見守ることを決意。第二王子の〈婚約者〉から虐めを受けていることに最初に気づき、〈婚約者である悪役令嬢〉を非難して、排除を試み、敵意を向けて、最終的に第二王子と共に断罪する。  』


ーーふーん・・・自分に自信がない、短気で執念深い、恋に夢見る(キャラクター)


ーーある意味、典型的な思春期の思考と行動をするタイプだよね。意図や動きが読みやすくていい。



 僕は兄のソルベルトと親しくなりつつ、弟のジルベルトとも魔法基礎学の授業ではたまに隣に座り、言葉をかわす知り合い程度の間柄になっていった。





「モーグ卿、あなたの魔力こそ、魔導具の発展に必要なんです!」

 そして同じ頃、僕は怪しい集団にクラブ活動の誘いを受けていた。



全体的に辻褄合ってません。すみません。

そのうち以下の部分を、全面修正すると思います。


5歳生存を公表。

7歳で(プレデビュー)跡継ぎ発表

学園が7〜12歳まで。13歳手前で卒園式。

13歳から1年間デビュタント(社交会デビュー期間)

学院14歳から16歳まで、17歳手前で卒業式。

17歳で成人(大人として仕事する)

※叙爵は16歳(成人までの準備期間で1年早め)


ギーヴは7歳なってすぐ家出→辺境3年半ぐらい過ごす

10歳手前で期間途中に7番目の王に遭遇

その後10歳になり半年準備して、学園編入です。←今ここ


分かりにくくてすみません。

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