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捜鷹記  作者: 檻の熊さん
16章

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シデコブシ モクレン ハクモクレン?

 膏薬(こうやく)とは軟膏(なんこう)のこと、手指(しゅし)に出来る病変の関係で、内服のみではどもならんとて処方されるのですが、実はステロイドがたっぷり含まれている。私が処方されたのは「ストロンゲスト」、つまり最上位に分類される抗炎症作用のあるステロイドですな。こんな物が手に付着した状態では、鷹の餌を取り扱うことが出来ませんし、餌合子など鷹が口にする器を洗ったりも出来ません。もちろん、かじる事がありますから、ジェスを握ったりも駄目です。元々、自分を感染症から守る衛生管理のためにプラスチック手袋を使用しておりましたが、膏薬(こうやく)の処方後は、鷹の備品その他を扱う際は、全てプラスチック手袋を着用して作業を行う様になりました。鷹というのはステロイド感受性鳥種で、そんな物に連日接触してみたり内服してみたりを続けていたら、アスペルギルス症で死んでしまいます。「自分を守る」ではなく「鷹を守るため」に、こんな工夫も必要になります。


 退院後の宿題となった最大の問題は胸部の癌治療でしたが、これ以外にも一つ残っておりました。直腸ポリープです。皮膚筋炎という病気は癌の併発例が多いそうで、私の読んだ資料では6割くらいの患者に何らかの癌が見付かるそうです。私も例に漏れなかった訳ですが、探す医師側からすれば()()()()()()に探す事になります。「あるはずだ」というつもりで探さなかったら、見落としてしまう訳です。この関連で、私の場合古い病変が胆嚢の周辺にあり、どうやら石灰化したリンパ節らしいと決着したのですが、各種検査を実施され、しつこく調べられました。これと同時に調べられたのが、胃がんの原因となるピロリ菌の検査です。なんと、保険の関係で、この検査は血液検査のみという話では終わらず、胃カメラと大腸カメラの検査がセットで付いてまいります。いえ、胃カメラも辛かったですが、大腸カメラだけは「もう二度とやらない!」と固く決意するレベルの苦痛で、最悪の体験でした。なんでだか、検査の最後の最後になって「1個だけ」良性ポリープが見付かったのです。

 当時の話で、ステロイドは日量60mg、その直前にはステロイドパルス療法で、もっと大量のステロイドを使った直後です。傷が塞がるわけがありませんので、たった1つだけ見付かった良性ポリープを「1カ月くらいしたら、また入院して取ってもらって下さい」と言われて終わりました。なんでも、2()0()()()()()()()()()()()()5%以下くらいの確率で癌になるそうです。私の場合、到底(とうてい)そんなに生存期間のある病気ではありませんから、微妙でしかないその話も片付けることにしました。

挿絵(By みてみん)

駐車場に現れたガリガリに痩せた野良ニワトリを、フサフサの羽毛が(よみがえ)るまで生き返らせて飼っていた事がありました。

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