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クロン〜チートすぎる生物〜  作者: 黒白灰色
2章 とある純粋過ぎる少年編
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ミカvsノア

さて、ノアさんの使う魔法は見えない。対してこっちは物理特化、相性は全く良くない。さてどうするか……

「『衝撃(インパクト)』」

どうやって戦うか策を練っていたら、いきなり腹に殴られたような衝撃が襲ってくる。

「悪いけど俺も初代に手伝ってもらう必要があるんだ。手加減なしでやらせてもらうよ。『(スレッド)』」

前に踏み込み間合いを詰めようとするも、足を引っかけられボカボカ魔法を打たれ中々前に進めず距離を取られてしまう。『気』で足を強化すれば簡単に距離は詰められるが防御力が一気に落ちる、今の威力だから余裕を持って耐えられているが弱体化してる所を叩かれたら流石にマズイ。とは言えこのままだといずれ落とされる。


早々に切り札を切らせてもらうか。

「『気功強化 反射神経』、『(レッグ)強化(エンハンスメント)』」

そうして今喰らった魔法を全て受け流し、ノアさんとの距離を一瞬で詰める。

「はあ!?」

刀を鞘に入れたままぶん殴るが腕力には全然強化を回せなかったので軽い一撃になってしまった。

「ちょっとちょっと、何をしたの?脚力が上がったのはいいけど俺の魔法を全部受け流すのはおかしいでしょ。どんなトリック?」


「命属性魔法だよ、ミカの大きな才能の一つだな」

ノアさんが戸惑いながら聞いてくると、それに師匠が答えてくれた。

「魔法の属性は火、氷、風、土、雷の五大属性が有名だがその他にも特殊六属性ってのがある。有名どころは魔族の使う闇や勇者の使う光かな。その中の一つ、生命力を魔力によって生み出す命属性をミカは使えるんだよ」

「いやいや待ってくださいよ、そんな属性聞いたことも見たこともありませんよ。あっ、でもそれは無属性魔法も同じか。それがあるのは別にいいとしてなんでそれを俺達が知らなくてミカ君が使えるんですか?」

「単純な話なんだが、特殊六属性ってのはまず習得に普通何十年、何百年もかかるほど高難易度でね。勇者や魔族みたいな『特別な奴』しか使えないから、多少寿命の長いお前らでも実戦レベルまで使えるようになるのはまず無理。ミカの歳で使えるのは奇跡通り越して異常だぞ?」

「え、そうなの!?」


え~、10歳ぐらいの時に当たり前のように教えてきたの師匠なのに異常って言われたんだけど……なんか、寂しい。

「まあそんなこんなで、気、命属性、剣術合わせて近接戦闘でミカに勝てるのはこの星には俺しかいない。まあその代わりに遠距離はダメダメなんだけどね」

「バラさないでもらえます?!」

得体の知れない魔法で困惑している最中に懐に一発いいの叩き込む作戦が台無しに……

まあ何とかなるでしょ。


(シルド視点)

驚きましたね、まさか今日一日で全く知らない魔法継体を二つも見ることになるとは。しかし、

「どうしてミカ君は刀を抜かないんですかね?いくら殺さないためとは言え、せめて鞘から抜いて峰で叩いた方が威力も出るでしょうに、と」

当然威力が増せば殺傷能力も高まりますが結局可能性、目に見えてメリットの方が大きいはずなのに、と。

「ああ~、それね。ミカの刀はちょっと、いやかなり特別でね、ざっくり言うと抜いたらとんでもなく強い力が得られるけど肉体に大ダメージがあるから今のミカじゃまあまず間違いなく死ぬ。だからあれを抜けないだよ、それが悪いことかはたまた良いことかは置いておいて」

?よく分からないが何となくあの刀も曰く付きであることは分かった。

「でもじゃあ何で使えないのを無理矢理使ってるんですか?他の得物でも使った方が断然良さそうなのに、と」

「いざピンチになった時に備えてでしょ。あいつが友達の危機に自分の命にリスクがあるぐらいでためらうと思う?」

「それは、無いですね、と」

確かに、ミカ君なら死ぬかもしれないと言われても迷いなく使うだろうなあ、と。


そんな話をしていたらミカ君がまたもやノアさんに一発喰らわせていた。しかし体術の苦手な私でもわかるほどにその一撃は軽く、ノアさんもピンピンしていた。

恐らく避けるのに生命力を多く使っているため腕力に強化を回せないのだろう、明確な決定打がなく攻めきれていない。

しかしそれはノアさんも同じで、元々無属性魔法は汎用性は高いが攻撃力はかなり弱い。当たったとしても気で弱体化している部分じゃないとミカ君にはほとんど効かない。

どちらも決定打が欠けている状態だ、勝負が長引きそうだ。


ただ両者とも魔法ありきの状態だ、いつかは魔力が切れる。勝負はいずれ必ずつく、と。


(ミカ視点)

う~ん、全然効いてないなあ。

確かに俺の腕力も落ちてはいるが、スピードは上がっている。威力としてはそこまで下がってる訳ではないと思うんだが、びくともしていない。体術もある程度はできるのかな?白い『なにか』があるせいでどう動いているのか、どういう表情をしているのかなどがさっぱり分からない。

っていうか本当に見えないって辛い。まず『(スレッド)』か『衝撃(インパクト)』かどっちが来てるのか分からないせいでどう避けたら良いのか分からずオーバーに避けなきゃいけない。

衝撃(インパクト)』だけなら軽く避けるだけで済むから反射神経の強化だけで済むし、『(スレッド)』だけなら引きちぎればいいから脚力の強化だけで済む。

ただ両方持っているだけで強化を二箇所かけなきゃいけないだけじゃなくて、触れた瞬間大きく動かなきゃいけない。

小さく動いてそれが(スレッド)なら巻き付けてくる可能性があるし、かと言って気にせず無理矢理突き進んだら弱体化してる所を衝撃(インパクト)でタコ殴りにされる。

一見どっちかの魔力が持つまで続きそうな均衡だけどこっちは身体能力の強化に加えて体力の回復までしなきゃいけない。付け加えるとあっちはゴリゴリの魔法タイプ、年もあっちが上だろう。燃費も総量も負けている、このまんまじゃ勝ち目なんかこれっぽちもないねえ。さてどうするか。

刀を抜いてみるっていう手もなくはないが、師匠曰く抜いたら死ぬそうなので流石にこの状況でギャンブルはできないな。

攻撃魔法なんてほとんど覚えてないし、技術も足りない発生遅い威力も足りないとやるだけ無駄。師匠みたいに剣振った時の風圧で遠距離攻撃できるほど生命力持ってないし、う~ん解決策が見つからん。

最近は防御はシルド君に、遠距離をフリエさんに任せて特攻仕掛けてばっかだから対遠距離相手のいい戦い方も分からんしうんマジでどうすんだこの状況。


そんなことを考えていたら一瞬、ほんの一瞬だが攻撃が止んだ。魔力はまだ持つはず、罠かもしれない。

そんな事が頭をよぎったがそれ以上に俺にはその隙が魅力的に見えた。

気でも命属性魔法でも脚力を強化してノアさんとの距離を詰め、そのままの勢いで一撃を叩きこむ。

そうしようと考えていた。


その時、俺の右腕は切り落とされていた。



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