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クロン〜チートすぎる生物〜  作者: 黒白灰色
2章 とある純粋過ぎる少年編
38/81

ミカの無自覚で悲しい性

(クロン視点)

「う〜む、流石ミカと言うべきか相変わらずミカだなと言うべきか……」

ミカがあの二人を送っているのを『視て』俺はポツリと零した。


ミカは昔からモテる、まぁ優しくて優秀で真面目で見た目も良くて好意(恋愛感情とは言ってない)を隠そうともしなくて何の打算も無いとなれば女子に大人気だろうし。

ただあまりにも色々と無自覚過ぎる所が多少、いやかなり面倒くさいんだが……あいつ今まで何人の女の子泣かせてきたっけ?


「まぁひとまずは義娘(むすめ)候補が出来た事を素直に喜ぶとしますか。」


それにしてもちょっとびっくりしたな、まさか『こんな星』で『雷の神槍(ブリューナク)』を使えるような子がいたとはねぇ……

本来あれは城ごと吹き飛ばせる様な魔法なんだが、まぁ大蟒蛇がデカかったのが幸いだったな。

もし真正面に撃ってたら直線上の村や森、街も全部吹き飛んでただろうなぁ。

恐らく『神』の気まぐれだろうけどありゃやりすぎだろ、と言いたいけど俺も似たような事結構やってるから人?の事言えねえんだよなぁ。

つーかあんだけ魔力あったら危ないってのもそうだし誰かに利用されかねないんじゃね?兵器使う為のエネルギーとか簡単に満タンに出来そうだけど……

やめよ、フラグが半端じゃないぐらい建った。これ以上建てると100パー回収する。

あ〜あ、さっさとあの娘と恋仲になるなり別れるなり答えを出せばいいのに……

じゃないといつまでたっても『連れて帰れない』。


「ただいまーー。」

ふむ、あいつが帰って来たか。声には喜びの色がありありと写っている。

「プフッ」

あまりのあいつの単純さに思わず笑いが零れてしまった。単純過ぎる、友達ができただけで、それを声だけであそこまで喜びを表現できるなんて……

こうして笑うって事は『珍しく』俺も情が湧いたって事なのかな?

************************************

(ミカ視点)

「フンフンフフフフ〜ン♪」

鼻歌を歌いながら階段を上がり俺は自室に戻りベッドに飛び込む。

いや〜〜、楽しかった〜〜♪やっぱり友達が増えるのはいいなぁ。やっぱり師匠の言った通り学校に通うのもいいものだねぇ。

「お兄ちゃ〜〜ん!おなかすいたーー!」


おっとしまった、すっかりやる事を忘れていた。

この5日間は師匠に任せっきりだったからな、掃除洗濯炊事全部やらないと。そう考えた俺は厨房へと急いだ。



しまったしまった、色々やってたら5時間はかかってしまった。たった5日間のブランクでここまでかかってしまうとは……まだまだ俺も未熟だな。これから修行したら何時に寝れるかな?明日はまた学校だし弁当も作らなきゃいけないしでう〜む、今日は徹夜か?

「お〜いミカ〜?死にたくなかったら今すぐ俺の前に出てこ〜い。」

「はい!何でございましょうか師匠!」

おっそろしい言葉を聞いて音を置き去りにしかねない速度で師匠の元に急ぐ。

流石に冗談だと思いたいけどうちの教育方針は娘に優しく息子にスパルタだからな。殺されはしなくても半殺しぐらいはありえそうで怖い。

そして回復魔法を使ってより体調をよくされるんだ。ヒェッ、想像したら背筋が寒くなってきた。

「ミカ?お前今日から朝は寝坊オッケーにする。朝飯と弁当、他の子の昼飯は俺が作るよ。」

「へ?」

い、今なんて?師匠が思いやりのある発言を?

た、大変だ。天変地異が起きるぞ、魔王が襲って来るぞ、星が落ちて来るぞ。

「皆〜〜!逃げろ!殺されるzブァッ!?」

「お前俺を何だと思ってるんだ。」

非常事態を伝えようと駆け出した俺を躊躇なく殴る師匠、うむうむこれでこそ師匠、一瞬気が触れたのかと思ったよ。

「ちょっとさっきフラグ建てちゃって、じゃなかった。嫌な予感がするからお前は今後修行に専念しろ、学校もあるしな。」

あ、な〜んだ、そゆこと。てっきり師匠が優しくなったなんて勘違いしちゃったよ。

いやまあ優しいけどね?そもそも俺達を拾って育ててくれている時点で。

ただ普段は鬼より厳しいってだけで……

「おい今結構失礼な事考えただろ、何なら毎日今以上にキツくしても全然いいんだぞ。」

「すいませんでした。師匠の寛大なお心に感謝いたします。」

「うわっ気持ち悪っ。」

ひどっ、でもやったぜ。流石に睡眠時間を削るのは勘弁して欲しかったからな。

一応睡眠時間5時間はキープ出来そうだ。


************************************

(???視点)

「おい、見たかあれ。『ブリューナク』だぞブリューナク。」

「ええ、とんでもないっすね。まさかこんな所にあれほどの魔力持ってる人間がいたなんて。」

「ああ、今回の作戦ではあいつを使うぞ。異論は?」

「「「ありません。」」」

「よし、では準備を始めよう。」


そうして彼らは動き出した。人に知られずひっそりと。

彼らの目的は『神』のみぞ、いやついでにクロンのみぞ知る。

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