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クロン〜チートすぎる生物〜  作者: 黒白灰色
1章 とある若きA級冒険者編
32/81

『神』の再誕

「遅かった?アルカ。」

「いや、早いぐらいだよ爺さん。」

立ち塞がってきたアルカさんの仲間をあっさり吹き飛ばしアルカさんに追いつく。

「考え直すなら今の内だぞアルカ、後悔しても知らんぞ。」

「爺さん、さっき思い出したんだよ。

俺があんたを殺したい理由ってさ復讐なんだよね、いまから200年ぐらい前に俺の故郷の国を滅ぼしたでしょ?

あの時からずっと俺はあんたを殺したかった。」

……復讐か、ただの正義感警戒心だけであんなにボロボロになってもクロンさんに挑むなんておかしいと思った。

勇者の弟だからあり得るかと思っていたけどそんな謎も今解けた。

最も単純で分かりやすい理由だ、復讐。

さっきクロンさんが愛する者を生き返らせたいと思うのを心ある者なら当然と言ったけど、愛する者を殺した者を殺したいと思うのも心ある者なら当然の事だ。

「一つ聞かせて、どうして故郷を滅ぼしたの?

お屋敷も使用人も俺の大切なものみんなみんな全部どうして…」

「う〜ん確かくっそ嫌な奴がいたとかそんな感じだった気がする。」

「うん、ありがとう。絶対に殺さなくちゃいけないって事が改めて分かったよ。

どうせ知ってるだろうけど俺の奥の手、『神』を呼ばせてもらうよ。」

アルカさんの後ろには何か宝石があってその周りに黒い何かと、あれはクロンさんのお守りか?

「爺さん、忘れたの?あんたがお守りにかけた魔法の事」

「あっ、やっべ。」

お守りにかけた魔法?

「あのお守りには所有者の魔力が枯渇したら溜め込んでいる魔力を所有者に渡す魔法があるんだよね、すっかり忘れてた。」

「まさか魔王と変わらない程の魔力が溜められてるとは思わなかったけどね。

自分で自分の首を絞めるのが好きだねホント。」


そんな話をしていたら宝石がいきなり輝きだす。

「さあ来るよ、五万年ぶりの『神』再誕だ。」


そこにいたのは黒いローブをかぶった少年の様な背丈の存在だった。


************************************


「とりあえず…おはよう、だね君達。」

凄い透き通る様な声だ。

今まで聞いた声のどれとも似ていないのに記憶に凄く残り難い。

「封印とか面倒くさい事してくれやがってあの野郎、あれから何年たったんだ?」

恐らくクロンさんへの恨み言を吐いている、その筈なのにその言葉に不快感を感じない。


記憶に残り難い、と言うより認識し辛い。

『神』って奴なのだからだろうか…

クロンさんやアルカさんみたいな強い人から受けるプレッシャーも何も感じない。

そこにいると知っていなきゃ気づけないだろう。


「お会いできて光栄です、神よ。」

「うん?君は誰だい?」

「アルカと申します、早速お願いなのですがクロンを殺して頂けますか。」

「は?クロン、あいつまだ生きてるのかい?」

「え、ええ?生きていますが?」


雰囲気が変わった、今まで何も感じなかったのに露骨な怒りの感情と竦んでしまいそうな程の濃密な殺気が放たれる。

恐らくクロンさんが封印した事を知らないアルカさんは困惑して狼狽えている。

「どこだ!あの野郎はどこにいる!?」

「え、えぇとすぐそこに…」

そうしてやっとクロンさんを見つけた神。

フードでどんな表情をしているのか分からないがきっと恐ろしい形相をしているのだろう…

「アルカ、だっけ?良いよ君の望みを叶えてあげよう。


だから君の体をもらうね。」


突如ローブが飛びアルカさんに覆いかぶさる。

「なぁっ!?」

衝撃と共に理解する、あのローブの中身が神なんじゃなくてローブ自体が神なんだ。

それで他の人を乗っ取って肉体を得る、と。

どうりで認識し辛い訳だ。肉体を持たないぼんやりとした存在なんて簡単に分かるか。

 

「ふう、中々良質な肉体だなお前の孫は。

その孫に元々殺意を抱かれているとは呆れたなクロン…」

アルカさんの声でアルカさんの顔で喋る神、似ている、ではなく全く同じ声でアルカさんとは似ても似つかない様な喋り方に不快感を感じる。

「一応聞くけど『アルカ』は生きてるの?」

「親切だから教えてやろう、闇魔法で精神を破壊して乗っ取っているからな。

万一この肉体から引き剥がせたとしてもこの男は廃人と言うのも生温いだろうな。」

「そっかそりゃ残念だ。」

本当に残念に思っているのか分からない表情と声音でクロンさんは話す。


「あのバカをしばきたかったがまぁ仕方ない、一瞬で終わらせてもらうよ。」


************************************

(???視点)

あれは200年程前だっただろうか?

クロン様の拾った孤児が当時住んでいた国の王族に殺された。


アルカは勘違いをしているが、倫理観を持って考えるとその貴族の方が明らかに悪い。

彼が100年近く国を離れていた間に国も変わったのだ。

貴族王族が大きな権力を持った、気分を害された、と言う理由で平民を殺せる程にはな。

クロン様は当然怒り王族貴族を皆殺しにした、平民は別の場所に避難させた後に…


アルカはどうやらクロン様が嫌な奴がいたから国ごと滅ぼしたとか考えている様だが、クロン様はそこまで間違った行動をした訳ではない。

寧ろ当時の国の制度の方が間違っている。

クロン様が滅ぼした国のほとんどはそんな感じだし罪のない人間を殺す事などほぼないんだが…

まぁクロン様がそれを話す事はないだろうな。

あの方は自分が恨まれ命を狙われる事すら楽しんでいる。


ハァ今回はかなりのバッドエンドだな。

相変わらずクロン様は気まぐれだな、私はハッピーエンドの方が好みなのだが…

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