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クロン〜チートすぎる生物〜  作者: 黒白灰色
1章 とある若きA級冒険者編
31/81

アルカ

兄弟のうちどちらかが周りの期待に答えられず、冷遇される。

爺さん曰くこんな事はよくあることだそうだ。

そう考えると爺さんに相談できた俺は運が良い方ではないだろうか?


能力を持たず生まれた俺は勇者の血族としては役立たず。

幸いにも兄様はきちんと持っていたため何の問題にはならなかったが、それでも周囲の期待は兄様にのみかかっていた。

母様は俺を産んだ時に死んでしまい何も分からない。

父様も俺のことも愛してくれていたのだろうけど兄様を育てるのに忙しくて中々話せず、亡くなる直前まであまり良い感情は抱いてなかった。

そのため爺さんの元によく通い多くの事を教わり悩みなどをよく話した。

兄様の助けになろうと強くなろうとしたが、生憎歳がやや離れていたため結局兄様と一緒に戦う事はできなかった。

風の噂では魔王との戦いで相打ちになったそうな。

人間ならこの後冒険者になるなりで悪くない生活を送り人生を終えたのかも知れないが、母様がエルフだったため俺には時間が余り過ぎていた。

ある程度強くなったら旅に出た。

行く先々での問題を解決し報酬を受け取らずまた別の所に向かう。

当時は俺も勇者の弟だから人助けは義務とか考えていたけど今思い返すともしかしたら優越感に浸っていただけなのかもしれないかな?


百歳の誕生日、久しぶりに爺さんに会いに帰ったら国が燃えていた。

俺は出来る限り人を助けようとしたが残念な事に一人も生存者はいなかった。 


そんな時に命を奪うという能力を得たのは何の皮肉だろうか…


後々国が燃えた原因は爺さんのせいだと知った。

この時だな、爺さんを殺す事を決めたのは…

更に爺さんの弱点を探る為に色んな文献を漁っている時に他にも多くの国を滅ぼしてる事が分かり爺さんが危険だからって言い訳を思い付いたのは俺が自分を復讐に囚われているって認めたくなかったからだっけ?


その後色んな長命種の里で爺さんを殺す方法を探していたら五万年前程に『神』と呼ばれる存在がいた事を知った。

蘇らせる為の方法を探り膨大な魔力があれば可能だという事が分かった。

仲間を集め様々な方法で魔力を蓄えた。

魔王を殺し魔力を奪った時に死体を弄る罪悪感が芽生えたのは嬉しかった。

まだ自分が壊れていないことが証明されたみたいで。


爺さんのお守りを他の子から奪ったのは心が痛かった、今度会ったら謝らないと…

でもあの3人はもう俺に会いたくないかもしれないな、爺さんを凄い慕っていた。

爺さんを殺した後、恨まれちゃうかな?


俺はもしかしたら既に壊れているのかもしれないな。

昔の俺なら必要でも誰かから何かを奪うとかやらなかったと思う。

それでも良い、俺は爺さんを殺さなくちゃいけないんだ。


************************************

(シン視点)

「やっぱり、か。」

襲ってくるアルカさんの仲間を蹴散らしながらクロンさんはポツリとつぶやく。

俺の聞き間違いでないならその声は悲しげなものに聞こえた。


「シン君シン君、さっきさアルカの奥の手がうんたらって話したじゃん。

あれについて教えてあげるよ。」

「そ、それは嬉しいですけど…

戦いながらで大丈夫ですか?流石に危なくない?」

「ヨユーヨユー、であいつの奥の手についてね?

それには前に言ってた絵本の話が関わってくる。」

珍しく真剣な表情でクロンさんが話す。

絵本がどうして関わってくるんだ?

「あれね、実は俺が書いたんだよ。」

「あっはい、何となくそんな気はしてました。」

「あれ〜?普通ここ驚くとこなんだけど?」

だってねぇ?あんな思わせぶりな事言ってたら何となく分かるでしょ。

「まぁ良いや、あれって事実を元にしたフィクションってやつでね?

分かりやすく言うと実話が元になってはいるけど、所々改変してあるんだよ。

悪い魔法使いなんていないし、もはやハッピーエンドですらない。」

は?

「いやいや、それならどこが事実何ですか!?」

「役者かな?魔法使いもいたし、勇者も登場した。神と呼ばれる存在もたしかにいた。

でもストーリーはほとんど一致してないよ。」

なら何でクロンさんはあんな話に創り上げたんだ?

「元々魔法使いが神に頼もうとしていたのは世界征服とか仰々しいもんじゃなく、死んだ両親の蘇生でね?

心ある者なら誰しもが考えることだよ愛するを生き返らせて欲しい、なんて。

でもその神はそんな願いを叶える優しい奴なんかじゃなくて世界征服をしようとしたのはその神の方だったんだよ。

で、まぁそんな野郎だから魔法使いはあっさり殺されて、その神を止めようとした勇者も流石に神って呼ばれるぐらいの奴には勝てなくて殺されて、で仕方なく俺がそいつを封印してこんな事が起きない様に〜と思ってそいつに関する文献をぜーんぶ燃やしたんだけどね?

どっか残ってたのを見つけたのかなあのバカ。」

衝撃の事実が明かされて俺の頭がパニックになっている。

つーかここ数日、色んな情報が明かされ過ぎてない?

なんか俺したっけ?何なの?冥土の土産ってやつなの?俺死ぬの?

「し、証拠は!?証拠はどこにあるんです!?」

「なにそれ、何か悪い事したの君?

まぁ良いや、証拠ならあるよ?シバトル伯爵がその封印したものを持ってる、パッと見ただの宝石にしかみえないけどね?」

あ、あぁ〜〜。なるほど、奥の手がシバトル伯爵と組んだ時点で分かるってこういう事か〜。

や〜っと分かった、確かに国軍を動かすだけならそもそも伯爵の所になんて行かず王様に直接言えばいいか。

でも何故わざわざシバトル伯爵を選ぶのか、それがその神を使うって事か…

あれ?でもそれじゃ…

「アルカさんは知ってるんですかね?その神がヤベー奴だって、じゃなきゃ…」

「知らないんじゃない?もう五万年も前の話だ、真実が伝わってる可能性は限りなく低いし、願いを叶える奴って伝わり方してても変じゃない。」

「えっ、それじゃ誰も救われないんじゃ…」

「だーいじょうぶ、封印を解くには魔王2、3体分の魔力が必要だからね。

きっと魔力不足で封印解けないよ。」

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