クロンさんとは
は?クロンさんの裁き?なんだそれ、意味が分からない。どういうことだ?
「クロンさんが裁きってどういうことですか!?クロンはそんなことするはず…」
「したんだよ、レディ。
何故クロン殿がこのパーティーに参加できているか分かっているのかね?」
「え、それはクロンさんがS級の冒険者だからですよね?」
「それなら何故他のS級の冒険者がいないんだ?S級だから待遇されてるんなら他の冒険者も来てる筈だろう?
だが実際は誘われていないだけでなく、クロン殿だけ並の貴族どころか伯爵の私以上に王家から高待遇を受けている、どう考えたってクロン殿が高待遇を受けているには理由がある。」
その理由が裁きとやらってことか?
「それで調べたんだよ、何故王がこんなにもクロン殿を贔屓するのか、そしたらある文献に載っていた。
クロン殿は数万年前…」
「どうでもいいけどさあー、流石に本人の前で言うのやめてくんない?
いや、別に言われて嫌な訳じゃないよ?かと言っていい気分もしないけど。
ただ自分の前で過去を大っぴらに語られるのは嫌なんだけど。」
「失礼しました、クロン殿。
では私はここで。」
そうしてシバトル伯爵さんは向こうに行ってしまった。
ちえっ!クロンさんの過去を通じて知れるかと思ったのになぁ~。
クロンさんのケチ、ちょっとぐらい良いじゃんか。
「君たちね、自分の前で自らの過去を言われること無いから言えるんだよ?
温厚で優しくて器が広い俺でも流石に嫌だよ?」
まあここまで本人が言ってるから仕方ないか。
でもやっぱり知りたかったなぁ~、後でまた会えないかなあ。
「おっ、そろそろ始まるよ?」
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『ではお集まりの皆様、今日皆様がお持ちいただいたプレゼントを殿下に献上して頂きます。』
「?クロンさん、なんでわざわざ大勢の前でプレゼントを公開するんですか?」
「うーんとね、そのプレゼントの貴重性、量、etc.をわざわざ公開することで自らの力を誇示できるってことだよ。
プレゼントの内容が豪華ならその人はより強い権力などを持っているってことの証明だからね。」
ふーん、偉い人たちのプライドを示すってことかな、面倒くさいなぁ。
『ノーナバ・シバトル伯爵様、お願い致します。』
「はっ!」
と言ってシバトル伯爵さんは王子様に近づきでかい布を差し出した。
「こちらは魔蚕の糸で作られた布でございます。
布でありながら並の刃は通さない防御力を備えており、尚且つかなり軽いという優れものでございます。」
へえ~、いいなあれ。俺もあれ欲しいなぁ~。
『S級冒険者のクロン様、お願い致します。』
「あ、呼ばれたから行ってくるね。」
と言ってクロンさんは王子様に近づく。
そうして出したのはペガサスのぬいぐるみだった。
ってえ!?ぬいぐるみ!?
クロンさん、確かにぬいぐるみは子供向けだろうけどそれはちょっと
「こちらただのぬいぐるみではございません。
ご覧ください、『飛べ』」
と言うと何とぬいぐるみがその場で浮きだした。
「これは所有者の命令で動くぬいぐるみ型の魔道具で例えばお子様をこの上に乗せて遊ばせることもできるという代物でございます。」
おお、これは凄い。気楽に乗せて遊ばせることもできるとか言ってるけど、あれに乗せて賊に襲われても逃がす事ができる。
かなり貴重な一品のはずだ、流石クロンさんだな。
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「ところでクロンさん、これからどうするんですか?
パーティーも終わったし帰りますか?それとも観光?」
「うーん、もうそろそろ来る筈なんだけどなぁ〜。」
来る?誰が?
「ク〜〜〜〜〜〜〜ロ〜〜〜〜〜〜〜〜ンさ〜〜〜〜〜〜〜〜ま〜〜〜〜〜〜〜〜。」
すると白いドレスを着た女性がクロンさんに抱きついた………抱きついた!?




