第103話 沼の主——蛇遣いの叙事詩
「わかったわ、吟遊詩人の召喚は攻撃的な性質を持たないけど、もし私たちで一緒に……」
シミリスの眼差しは、新しい理論を確認したがる科学者のようだった。
彼女は、先ほど習得した連名術を思い出したのだ。
二人の少女は顔を見合わせて微笑み、詩集が二人めがけてひらりと翻った。
カシアはスピリッツバンドを呼び出し、スピリッツたちは林の中に閃現し、銀の鈴と小太鼓を手に、人々の周りで跳ね回った。
彼女が奏でる激しい旋律に合わせて、歌声が混乱の中で静かに響き始めた。
『炎の中で生まれ、アポロンを後悔させ、
灰の中から運命を拾い上げよ。』
シミリスは魔法の霊光を放ちながら、歌を続けた。
『汝は死の囁きを聞き、真の名で召喚する。
死者は汝の手の中で目覚め、冥王は震怒する。』
そして、二人は声を合わせた。
『雷火が汝を撃ち落とし、天穹は汝のために扉を開いた。
蠍座と射手座の間で輝き、
十二宮には属さずとも、第十三の運命を守護する。』
二人は声を揃えて叫んだ。
「ソディアック第十三宮、蛇遣い座!
医者アスクレピオスよ、汝の知恵と力を授けたまえ――」
一筋の聖なる光が天穹から降り注ぎ、大地と空の境界に降りかかった。
アスクレピオスは夕焼けの中から姿を現した。白い長衣をまとい、権杖を手にしている。
権杖には聖なる蛇が巻き付いていた。
彼の双眸は夜明けの空のように澄んでおり、その声は優しくも威厳に満ちていた。
彼は権杖を掲げ、不死のドラゴンタートルを絞め殺そうと咆哮している巨蛇を指し示した。
蛇の鱗甲は夕焼けの中で、不気味な光を反射させていた。
そいつは口を開け、「ヒスッ」と音を立て、毒の息を吐き出した。
アスクレピオスは躊躇うことなく、夕日の光を権杖に注ぎ込んだ。
「父なる神の権能を借り、我は今、この猛毒の心臓を焼き払う!」
次の瞬間、聖なる光が稲妻のように蛇の首を貫き、眩い光が大地に巨大な影を落とした。
巨蛇は激しく体をよじり、悲鳴を上げて怒り吼え、鱗は苦痛の中でのたうち、黒い毒液が傷口から流れ出し、泥土の上に焦げ付いた跡を残した。
蛇の急所には大きな穴が貫通し、傷口の周りからは青い煙が上がり、シューシューと風の音が聞こえるようだった。
そいつの上半身はふらふらと揺れ、すぐには死ななかった。
最後の息の根を残した巨蛇は、道連れにする相手を探した。
そいつは動けなくなっているチェラーレに噛みつこうと口を開いた。
「駄目だ!」
デレオは砕けた盾を精一杯持ち上げ、大蛇めがけてぶつけた。
彼の脳裏には、彼とチェラーレの記憶が走馬灯のように駆け巡った。
彼は失うことがひどく恐ろしかったからこそ、勇気を奮い立たせることができたのだ!
弱り果てた沼の主は横に倒れ、もはや微かに身をよじる力しか残っていなかった。
「ツール製作:銛」
デレオは奴にチャンスを与えることはできなかった。
力いっぱいの一突きで大蛇の脳天を貫き、地面に縫い付けた。
そいつの巨大な尾は反射的に暴れ回ったが、最後は切り倒された樹木のように、轟音を立てて倒れ、一陣の土埃と枯れ葉を舞い上げた。
巨大な怪蛇は息絶え、周囲は一気に静寂に包まれた。
アスクレピオスは静かにその場に立っており、長衣は余波を受けて軽くたなびいていた。
夕日が彼の顔を照らし、神秘的で慈愛に満ちた表情に見えた。
彼は静かに権杖を下ろし、低い声で呟いた。
その時、カシアのたおやかな楽の音が伝わり、琴の弦の振動が、周囲に残る暗い影を払い除けた。
アスクレピオスは微笑み、ゆっくりとチェラーレの方へ舞い降りた。
その動きは軽やかで無音であり、彼が通り過ぎた場所の草葉が風に揺れた。
彼はチェラーレの傍らに半膝をつき、優しく彼女の額を撫でて、彼女の呼吸が安定していることを確認した。
それから彼は蛇杖を掲げた。
権杖の先端は温かい金色の光を放ち、その光は細い流れのようにチェラーレの負傷した脚に染み込み、脚の骨は徐々に癒合していった。
チェラーレは両眼を大きく見開き、生命力が再び湧き上がるのを感じ、顔には信じられないほどの驚きと喜びが浮かんだ。
アスクレピオスは彼女に静かに言った。
「子供よ、もう大丈夫だ。」
その後、皆の驚きと感謝の中、彼は立ち上がり、衣の裾をなびかせながら、その姿は残光と楽の音の中に次第に消えていった。




