表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/3

目に悪い色のカーペット

早生井サイド

俺は目を覚ました。あたりには赤いカーペットが広がっている。

今回はやけにリアルなCGだな、と思う俺。

よく見るとだだっ広いカーペットの上で皆が寝ているのが見える。

今回はリアルの姿が反省されるようで、皆普段着の姿、普通の背格好がデフォルメされたアバターだ。

前回の「variO! TS I'll remenBer by Warota」は、その名の通り性転換したキャラで戦わなければいけないと言う苦行を強いられたのを思い出し、苦笑する。そういや応田と御室は楽しそうにやってたな、とも。

一番最初に起き上がった応田が「よう 早生井」と声をかけてくる。

「お前のゲーム酔い耐性はどうなってんだ」と返す俺。

「これが俺の2次元対応性能ってやつ」


 4.5分もするとそこには「もつ」全員が集まっていた。

「今回のバリオ、かなりリアルだな」

「それな」

「じゃあまずは恒例のインベントリ展開からやる?」と松屋。

「せやな、、、待って。なんで松屋がここに?」

「長いトンネルを抜けると、そこはバリオ世界だった、、、」と松屋が茶化すと

「ノーベル賞帰れ」とすかさず突っ込まれる。


どうやって開くんだろ」

「前々回みたいに死ぬ直前に一秒だけ、みたいなのじゃなければなんでもいいわ」

俺は前々回のバリオ「extra VariO die game History in the future」を思い出した。

これはいわゆる死にゲーで、全ての敵が初見殺し、トラップが日常茶飯事、池田が言ったように死ぬ直前にしかインベントリを見れない、などと言う純然たるクソゲーっぷりを開発陣が発揮した作品である。

「あー、あれはもう御免だな」

「やっぱり最初はインベントリ!って言うか」

「せやな」

「「「「「インベントリ!」」」」」

「、、ダメか」と落胆する俺を尻目に

「俺いけた」と池田が燥ぐ。

「なになに、〈天雷〉っていうのを初期スキルとして持ってて、初期称号が、、、なにこれ、[超聖]?」

「調整?」と聞き返す御室。

「超人の超に、ひじり」

「あーね」

「てかなんでお前だけ開けれんだよ」と不満を口にする松屋。

「もしかして人によって違う、、?」

「めんど、、」と、ずぼらな応田はげんなりしている。

「ん、、他にはなんかあったっけ、、」

俺は数々のバリオを思い出す。

一作目は「VariO! eternal endless ~A start journey~」。略してワンバリ。

バリオ、と言っているのに全くバリオが出てこない。主人公の名はオリーブで、誰だよ、と思った記憶がある。醜悪なトラップ、初見殺しの敵、街の人に頼まないと開けないインベントリ。そのくせそういう重要キャラは最初の方に死んでいくから、スキルのゲット時やレベルアップ時に紙にそれを書き留めて攻略していたのは懐かしい記憶だ。同時に、俺以外は脳内で計算できてたな、、と少し劣等感に苛まれる。


二作目は「Second VariO sick in warld! Blabo member gather」。略してセカバリ。

これはバリオ視点でゲームを操作する一人称性のゲーム。バリオが仲間集めに奔走する回で、一番まともな回だとも言われている。

出てくるトラップや初見殺しも少なく、初心者にはもってこいだ。さらに、大量の小ネタが仕組まれていて、今回に出てくるモブの名前がワンバリの重要キャラだったり、ワンバリのゴミ捨てイベで捨てたものが今回のゴミ拾いイベに活きてきたり。伏線回収がえげつない回だ。


三作目は「third VariO down down up! Ch、、、とここで俺の意識は強制浮上させられる。思いっきり肩を叩かれたからだ。痛い。

「お前何してくれてん?痛いんやが?」と俺は半ギレする。

「痛い?バリオに痛覚はないはずやぜ?」と変なキャラ付けした松屋。

「それはそうとして謝れよ」

「お前が回想に耽ってたから、、」と実行犯の池田。

「いいから!」

「「「ごめんなさい、、」」」

素直に謝る3人。

「応田も謝れよ」

「、、ごめん、なんの話?」と俺より深く回想に耽っていた応田が回想し終わって浮上してきた。

「俺より先にこいつの回想を中断させろよ」と憤慨する俺。

「こいつが自発的以外で深層思考回路から浮上してくると思うか?」と池田お得意の正論。

「、、、確かに」

納得してしまう俺。

今まで応田が深層思考回路にシフトして外からの影響で終了したのはたったの一回。

その一回もゲームで敵が出てきたから、と言う理由だ。

「今からインベントリ開けてみせる!法則は読めた!、、、だる、、」

と言った瞬間、応田の前に光の板的な何かが出てきた。

もちろんインベントリだ。

「きてぁ!」

池田と腕を組んで踊る応田。

「ま、合言葉系だと思うわ。自分がよく言ってそうな言葉出してみ?」

「はっはっは!せーぜー足掻け雑魚!」

ちなみに前者が池田、後者が応田だ。

応田は性格悪いのだ。この低身長で整った顔してる割に。

「応田にそれ言われても可愛いだけなんよな」

御室がみんなの気持ちを代替する。

応田の目の色が変わる。

「御室さーん?永久に冷たくなる?それとも、拷問?一回だけ、見逃してもらう?」

「ごめんなさい許してくださいお願いします」

「、、もぅ。一回だけだよ?」

緊張が解ける空間。

「応田の地雷ワード三選の一つ『可愛い』なの知ってるだろ?」

「てかほんとに御室と早生井には甘いよな、応田って」

「ん?そう?」

「あ、無自覚?もっとタチ悪い、、」

「さて。先に進むか」

俺が仕切り直す。

「ま、そやね。行ってる間に合言葉わかるかもやし」

とまた変なキャラ付けした松屋。

一歩踏み出す。

穴が開く。

松屋が落ちる。

「、、、ぇ?」

ぐしゃ。

嫌な音を立てた後、その穴は閉じた。

見てしまった応田が堪えきれずに吐瀉する音だけが響いた。




松屋のステ開示。

松屋 稜介(マツヤ・リョウスケ)

HP344

MP455

スキル「鏡写し(ドッペルゲンガー)」「???。」

初期称号「冠聖」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ