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狂人三人組の面白い毎日  作者: KURA
血と硝煙と博打
32/61

綱渡り

こんばんは。

KURAです。

先週、今週共に課題してて、空き時間も普通に小説の事を忘れるという小説家として失格なんじゃないかという私です。

「ふわぁあ」


「護衛中に欠伸は良くないな」


ヴェルグリントリンが少し笑いを含みながら注意をする。


「護衛してる人が欠伸できるくらい平和な方が良いと思わない? 僕は思うけどね」


二人はヴェルグリントリンの護衛中である。

脳裏が欠伸しているし、雰囲気でわかるのだが二人とも眠そうである。


「常時気をはってる方が逆に隙を狙いやすいんだぜ? ホントホント、これ経験則」


「……ならいいんだが」


脳裏が眠たそうにコクリと船をこぐ。

そして首があったところになにかがとてつもない速さで通りすぎた。


「んー? 小虫でもいるんですかねぇ」


「か、かもなぁ」


勿論ヴェルグリントリンは内心穏やかではない。

秘密の会合でもあったが彼は二人を殺そうとしている。

つまり通りすぎたのは彼が用意した毒吹き矢だ。

だが華麗に自然に避けられてしまった。


「……」


恐ろしい男だ、等と彼は心のなかで呟くが、恐ろしさなぞとっくの昔に知っているべきであったか。

二人を知るもの達ならば、こう言うだろう。

知っているか知らないかじゃない。関わったからだ。


「無知ゆえに愚か」


「……は?」


「あぁ、気にしないでください。単なる独り言ですよ。ね、鴉」


「うん」


ヴェルグリントリンには恐ろしかった彼ら二人が。



夕食の時間。

ヴェルグリントリンの意向で毎回二人は同じ机についている。


「さて、いただこうか」


「はい」


脳裏が口をつける。

さりげなくヴェルグリントリンはチラリと見ながら香りを 楽しむ 、フリをした。


「……くっ……!?」


脳裏の苦しむような声に思わず口角が上がりそうになった瞬間。


「王さま、コレ毒入ってるね。シェフは処刑した方が良いんじゃないかな」


「だ、大丈夫なのか?」


「あ、僕? 大丈夫大丈夫。こういうの詳しいからね僕は」


「そ、そう……か」


翌日、ただただ国のために動いたら忠実な民の首は無慈悲にも、飛ばされた。






「つまんないなー」


脳裏が己に与えられた部屋で呟くと、対面に座っている鴉がそれに反応する。


「なにが?」


「やり方が。もっと、楽しめるかなぁと思ったんだけどね」


「高くない?」


「んー? そう? 将としては微妙だったけど王としてはまぁまぁ評価してたけど」


「あれが?」


「うん。でも、どうなんだろうねー」


「うん」


「こんなんじゃねぇ。ほんとはじゃれてるだけなのかな?」


二人が話す机の周りには死体がゴロゴロと。

死屍累々である。


「裏切る?」


「依頼人よ。でもそっちの方が楽しいかもねー」


「更地にでも?」


「無人程度でよくない?」


なんて不穏な話をしていると二人の間の机にヒラリと紙が落ちてきた。

二人は少しも驚いておらず、上に潜んでいた者については気づいていたようだ。


「なになに? 裏切りの打診、夜ここにこられたし。どする?」


「行ってみたら?」


「暇だしね」


二人はまた欠伸をしながら外へ出ていった。

まるで夜の散歩にでもいくように。




二人が指定された場所に向かうと一人の男がいた。


「やぁ、元気?」


脳裏が馴れ馴れしく挨拶すると、眉を歪ませた。


「残念ながら貴様のせいでよろしないよ」


「っつーと、君は」


「うむ、貴様が所属している国の対立国の王である」


「なぁるほどこりゃ驚いたー」


白々しく話しているが勿論脳裏にはわかっていたことだ。

そもそも裏切りの打診なのだから敵国なことはわかっていたのだ。


「んで、なんのようだい?」


「裏切り、ヴェルグリントリンの国を潰してもらいたい」


「……いいの?」


ルットヴィヒは己達の計画がばれていたのか、等と心配がよぎるが杞憂だろうとかきけした。


「金なら出そう」


「金じゃあないんだよね。ちゃんと僕達の事調べた?」


「噂は本当ということか」


その噂というのはお金ではなく、楽しさで仕事を選ぶということ。


「ま、時と場合によるけどね。んで、裏切った方が、君に着いた方が楽しいのかい?」


ルットヴィヒは少しだけ後ろに下がった。

そして、手を振り上げると、叫んだ。


「貴様は危険すぎる。人類のために今ここで死んでおけ!」


幾つもの銃口が二人へと向けられる。

隠れていたのだろう兵士達に、脳裏達は囲まれた。


「うーん、なるほど。そっちかー」


「やっぱ」


「予想してるなら言ってよね」


「君もだろ」


「まぁ、ね!」


脳裏から白い煙が噴出される。

脳裏は罠であるということは予想していたようだ。

鴉はいつのまにやら仮面を取り、ガスマスクをつけているし、脳裏は言わずもがなであろう。



「さて、第三陣営だ。裏切られたのはコチラなんだ。全力でやったって、いいよね?」


「裏切りの代償、安くはない」


枷は外れた。

外れて、しまった。

ギリこちらは間に合いました。

あちらは多分間に合わないだろうなーって諦めの目をしています。


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