目線の先は
こんばんは。
KURAです。
今回少し少な目です。
キリの良いところが微妙な文字数でしてねぇ……。
煙が晴れた後、その場所にはたった一枚の紙しか残されていなかった。
内容は依頼破棄の旨が書いてあった。
「……逃がして……しまったか」
そして地獄は二つの国呑み込むように出現した。
夜な夜な外にいる子供は目を無くし、男は謎の体の痺れに頭を悩ませる。
そして、その地獄は2日ほど続いた後、ある噂が流れ始めた。
敵国の攻撃らしい、と。
勿論民衆、兵士は怒り狂う。
戦争は激しさを増し、怒りの青年はまた怒りによって打ち倒される。
相手の怒りを知らぬまま。
共感が可能であるという事実は怒りによって、闇へと葬り去られる。
両国の王は犯人がわかっている。
ただ、二人はヴェルグリントリンの国の傭兵だ。
もしヴェルグリントリンが真実を話すなら怒りは敵国から自分に向かうだけであるし。
ルートヴィヒはむしろ敵国の怒りを増させるだけである。
「どうする?」
「どうしようもないだろう」
「アイツらを一刻もはやく殺すしか打つ手はない……か」
「ベストを尽くそう……我らが国の為に」
ルートヴィヒは自らの国の秘密部隊を引き連れて、自分の国へと戻っていく。
そして自分の城へ戻ると、部下に酒を持ってくるように言う。
自室にて、殺害方法をしばらく練っていると扉がコンコンと叩かれる。
許可を出すと、部下がワインを持って入ってきた。
「ご苦労」
部下は礼をして戻っていった。
グラスに注ぎ、匂いを楽しむ。
そして、口をつけ、コクリ、と喉を動かした瞬間彼の目は静かに閉じられた。
「……寝て……いた?」
自らの寝具から起き上がり、フラフラと頭を現状把握のために動かす。
自らが寝落ちをしていたと信じられず、まだ仕事は朧気のようだ。
「……いかん、顔でも洗おう」
顔を洗い、少しはスッキリとした頭で自室の外へとでていく。
そして、ふと、気付く。
城の中に居る部下の少なさに。
「そこの、何故こんなにも人がいないんだ?」
「……陛下、お寝ぼけで? 昨夜命じたばかりではないですか」
嫌な冴えた感覚が頭を襲う。
昨夜? 私が? なにを? 思考が謎で染まっていく。
「……確認させてくれ。ナニを?」
「徴兵を。自室に資料を置いておくように話してらっしゃったではないですか」
部下の言葉の尻を聞き届けるよりも早く彼は走り出した。
自室の扉を蹴り飛ばすように開く。
机を見渡し、見つからないので、引き出しをひぎずりだすように取ると、荒く見ていく。
「……コレか」
資料の内容は、徴兵について。
なんとその徴兵は女、子供、老人、そして例外以外全員徴兵、追い詰められた鼠のような命令だった。
「……ムァラト……ムァラトを呼べ!」
自分の一番忠実であり、有能である部下を呼ぶために叫ぶ。
すると気でも狂うたかと言いたげな部下がおっかなびっくり入ってきた。
「……フゥ……フゥ……なんだ……」
どうする、と脳をフル稼働させ、呼吸すらも忘れかけている中、その部下は目障りであった。
「ムァラト執事長は……貴方が処刑なされたじゃ……ないですか」
こちらか! 彼はそう叫びたくなった。
「……一人にしてくれ」
何をすればいい、彼は考える。
勝敗はもう着けなければならない、もう時間はきてしまった、と彼はため息をつく。
どうすればいい、勝たなければならないのか? 彼にはわからない。
「…………はぁ」
長いため息は静かな部屋に響く。
「もう、いい」
彼は部屋からでて部下に伝える。
「全軍に命令だ。一気に仕留める。全力でかかれ」
部下は弾かれたように走り、すぐに軍へと伝えることだろう。
そんななかルートヴィヒは自室へと、戻った。
「もう、いい」
「どうせ、ダメージがあるのなら」
「どうせ、戦うのから」
「私は、黙って倒されるよりも、徹底的に戦おう」
「たとえ、我が国が滅ぼうとも」




